2017年1月に提携が発表され、今年3月5~18日の2週間、横浜みなとみらい地区で実証実験が行われている、DeNA×日産による新交通サービスプラットフォーム「Easy Ride」。

 

Easy Ride

https://easy-ride.com/

 

2017月12月に募集受付が開始した試乗モニタに申し込んだところ、ラッキーにも当選!ということで、去る3月6日に体験してきました。

 

その模様は以下の記事をご覧ください。

 

横浜で始まった自動運転の社会と未来~Easy Ride試乗モニタレポート

http://gihyo.jp/news/report/2018/03/0701

 

こちらのブログでは、このときに僕自身が感じた印象とテクノロジーがもたらす“未来”について書いてみます。

 

■とにかく普通だった

まずは自分が乗ったときの様子を映像をどうぞ。

 

 

ご覧いただくとわかるように、タクシーなどで後部座席に乗っている景色とほとんど同じです。今あるタクシーや人が運転する自動車と異なるのは、自動で運転しているという点。現行法上、運転者はいつでもハンドルを握れる体制じゃなければいけないので、運転席の方は動画のような座り方をしていますが、ハンドル自体も、また、アクセルやブレーキも自動。

 

正直、乗っている感想は「普通だなー」でしたw

 

でも、これってすごいことだと試乗を終えて振り返ったときに感じたんです。というのも、このEasy Rideは横浜みなとみらい地区の“公道”を自動運転のEasy Rideが走っていて、中に乗っていた僕はふだん乗っている自動車の感覚とまったく同じもので。

 

すごいことと思ったのは、この「ふだんの感覚と同じ」だったこと。というのも、Easy Rideの周りを走っている他の自動車や横断歩道を歩いている通行人の方たちは(おそらく)Easy Rideを普通の自動車と同じと認識して行動していたと思うんですよ。僕が観ていた限り、誰も「あ!自動運転の車だ」みたいな反応もなければ、写真を撮ったり指で指して注意してみたりする人はいなかったわけで。

 

こちらは社内から撮った外観。隣の車線、その奥には赤レンガ蔵庫と歩行者の方。

 

 

この“普通”に、昨日まではなかったはずの自動運転の車が社会に入り込んでいるっていうこの状況、これが本当にすごいなと思ったんです。

 

ちなみに、今回の自動運転の体験は、僕がふだん運転をしないから余計に感じた部分でもあると思っていて、ふだんから運転をする人の話を聞くと、たとえばアイサイトを搭載したスバル車では、僕が免許を取った25年前とは比較にならないぐらい自動化が進んでいるとのことで、それがもう一歩進んで、まったく人が触らずに運転できる時代になったんだというのも、この市場モニタを追えたあと、他の人と話したり調べたりして知りました。

 

いずれにしても、気が付かないうちに人間の社会生活に入り込んでいるテクノロジーって本当にすごい!と思います。

 

■派手なものだけが未来じゃない

一般的に未来と言うとどうしても派手なもの、たとえば、僕が小さいときにアニメや映画で見かけたような近未来都市(街中を透明なパイプが入り組んでいて、その中を未来っぽい乗り物が走っている世界)だったり、ガンダム以降のロボットのようなものが動きまくっているものを想像しがちですし、僕の頭の中にもそういうイメージが未来という概念で刷り込まれています。

 

でも、今回の自動運転のように、日常の中にいつの間にか入り込み、通常社会と見た目や感じる部分ではまったく変わらないのに、その本質部分が大きく変わっている、その“普通さ”を保持したまま、ブラックボックス化して変えてくれるもの、ある意味地味なものなのに、体感地で言うとものすごく“未来”なんだというのを体感させてくれた試乗体験でした。

 

■未来とは?――1分1秒ではわからなくても10年15年経つとわかるもの

そして、今回のような体験を生み出したてくれたのはまさにインターネットであり、それに付随するさまざまなテクノロジーなわけで。いわゆるIoT(Internet of Things)ってやつですね。

 

 

この手の考え方や概念についてはふだんから自分の業務で関わっているたくさんのエンジニアやデザイナー、また、業務以外でもWebSigモデレーター陣と延々と楽しく話しているのですが、やっぱり自分で体験すると改めて考え方の幅がひろがるというか。40歳過ぎてもまだまだワクワクできるものに出会えて幸せだなと、改めて感じました。

 

余談ですが、昨年お手伝いした早稲田塾さんのプロジェクトで教え子になった1人がTwitterで反応してくれて、「授業で話していたことが本当にどんどん実現されているんですね」と前のめりに驚いた反応をしてくれたことは嬉しく、また、この先、僕がまったく想像のつかないものを彼ら・彼女らが生み出していくんだろうなーとも漠然と思いました。

 

もう少し余談で。この下のスライド2枚は、また別件で、去る1月末に自分の母校の関東学院中学校・高等学校の創立記念礼拝に呼ばれた際に、今の中1~中3、高1~高3生たちに話した内容からの抜粋です。

 

(1枚目)

 

(2枚目)

 

上は僕が中学時代に使っていたもの、そして、下が今です。学生たちに伝えるために少し極端な選び方とデザインはしていますが、この25年ですべてがスマホの中に、手のひらの中に入ってきたと言っても過言ではないと思っています(このとき話した内容と感想も近いうちに改めてブログで書く予定)。

 

このように、1分1秒の単位で捉えたら変化はないものの、25年というスパンで捉えたら日常生活もこんなに変わっているわけで。これはこれですごい変化、そして、生きている間に感じられる未来だと思います。また、僕が中学時代になんてそれこそ自動運転の車が実現するとは正直思っていませんでした。それが、前述したEasy Rideが誕生し、しかも、自然に社会に入り込んだ“普通の”未来が来ている、自分がそこで生きているっていうのは、ちょっと怖い部分もあるけど、でも、とてもワクワクしています。

 

この先、さらにどんな未来がやってくるのか、インターネットやテクノロジーを味方にしながら、日々楽しく過ごしていきたいですね。

 

最後に自動運転を乗った感想を一言。

 

生きているうちに未来がやってきた

 

 

 

(補足)

これまで、僕のブログでこういったときのテーマを「Internet」とひとくくりにしていたんだけど、IoT時代になってインターネットがベースではあるものの、それに付随するさまざまなテクノロジーも切り離せないと感じてきたので「Internet」→「Internet&Technology」というテーマに変更しました。これまでは情報やサービス寄りのものをここに入れていましたが、今後はハードウェア的なものや身の回りの体験的なものもここにまとめていきます。もうちょっとコミュニケーションやコミュニティ寄りのものは引き続き「Social&Communication」で。このへんの線引もますます難しくなってきたけども :-)

 

(おまけ)

ハマのソウルフードと言えば、やっぱりこちら。崎陽軒のシウマイ(シュウマイじゃないよ)です。

 

今回のEasy Ride試乗体験の最終目的地はこちらを設定しました。