2017年3月6日に韓国対イスラエルの一戦で幕を開けた第4回ワールドベースボールクラシック(WBC2017)は,昨日3月23日(現地時間3月22日),アメリカ対プエルトリコの初のWBCチャンピオンを目指す両チームの決勝戦,そして,チームアメリカ,悲願の世界一という結果で幕を下ろしました。

 

 

Congrats !!! Team USA !!!

 

本当に本当に,どの試合もアツく,素晴らしく,観ているファンが本気になって応援して,喜び,勇み,悔しみ,そして,感動するWBC2017となりました。

 

改めまして選手の皆さん,監督・コーチ,チーム関係者の皆さん,ありがとうございました。

僕自身2006年の第1回WBC以来,東京ラウンドで少なくとも1試合は東京ドームに足を運び,日本代表・侍ジャパンたちを応援し,アメリカラウンドはテレビ越しに,会社を休んでまで応援していました(今回の準決勝はランチタイムにお店でw)。

 

毎回素晴らしい選手が代表選手として選ばれ,いつものペナントレースとはまた違った気持ちで応援するわけですが,日本代表は惜しくも2大会連続準決勝で敗退。

 

試合後の監督・選手たちの口からは異口同音に,「世界一奪還だけを目指していた」と,その想いと悔しさが伝わってくるコメントを聞いたわけです。

 

ですが,それでも!

 

ファンとして胸を晴れるベスト4だと,僕は思っています。そして,4回目を迎えたWBCで,唯一4大会連続でベスト4を記録している,強さ,そして,伝統を兼ね備えているチームなんです。

 

 

 

この侍ジャパンの戦いぶりについては,実際に観戦した試合を交えて振り返りたいと思うのですが,まずは,WBC2017の結果と総括エントリを書いてみます。

 

■第4回目のチャンピオンはアメリカ

先ほども書いたようにWBC2017の勝者,優勝チームはアメリカでした。決勝戦は8―0と,これまたスター軍団で,1次ラウンドから準決勝まで負け無しだったプエルトリコを完全制覇。あのグラウンドの雰囲気も含めた,アメリカの勝利でしたね。

 

ただ!すばらしいのがベテラン捕手モリーナを中心とした,プエルトリコチームの立ち振舞い。試合後,アメリカチームを賞賛する姿に,改めて野球の素晴らしさを教えてもらいました。

 

 

 

■WBC2017,ベストナイン―侍ジャパンからは千賀が選出
表彰選手は以下のとおり。

 

MVPはアメリカのピッチャー,ストローマン。

決勝のプエルトリコ戦では,先発を6回1安打無失点(勝利投手),2次ラウンドプエルトリコ戦は4回2/3,4失点(敗戦投手),1次ラウンドドミニカ共和国戦,4回2/3無失点(勝ち負けつかず),トータル15回1/3,4失点。防御率2.35,1勝1敗という素晴らしい成績でした。

 

とくに1次ラウンドの優勝候補ドミニカ共和国相手の無失点,そして,2次ラウンドで苦杯をなめたプエルトリコ相手に,決勝では6回無失点の好投が評価されたんですね。さすが,メジャーリーグのローテーションピッチャー。ちなみに身長173センチと小柄ながらも,150km/hのツーシーム・フォーシームを投げ分ける投球術がすばらしい投手です。

 

その他,ベストナインは以下の顔ぶれが選ばれました。

 

侍ジャパンからは,1次ラウンドから抑え,そして,2次ラウンドでは先発,決勝ラウンド準決勝では菅野のあといきなり4連続三振と好投した千賀が選ばれました!ヤッター!おめでとう!

NPBからバレンティンが選ばれているのも,日本の野球ファンとしては嬉しいところ。それにしてもこの顔ぶれ,すごいなー。このチームの戦いも観てみたい。

 

【投手】
 千賀滉大(日本)
 ストローマン(アメリカ)
 ザイド(イスラエル)

【捕手】
 モリーナ(プエルトリコ)

【一塁手】
 ホスマー(米国)

【二塁手】
 バエス(プエルトリコ)

【三塁手】
 コレア(プエルトリコ)

【遊撃手】
 リンドア(プエルトリコ)

【外野手】
 バレンティン(オランダ)
 ポランコ(ドミニカ共和国)
 イエリチ(米国)

【指名打者】
 ベルトラン(プエルトリコ)


■大会結果

以下は大会結果です(1次ラウンドは順位表のみ)。
 

(決勝ラウンド)
決勝(3月23日)
 アメリカ 8 - 0 プエルトリコ

準決勝1(3月21日)
 プエルトリコ 4x - 3 オランダ

準決勝2(3月22日)
 アメリカ 2 - 1 日本

 

決勝ラウンド,決勝戦はもちろん,準決勝もアツかったですねー。

 

第1試合のプエルトリコ対オランダは,オランダのジャイアントキリング(というかオランダはもう野球大国の1つですね)か!と思いきや,11回のタイブレーク,先行のオランダは1アウト満塁で8番スミスがゲッツーで点が取れず。

 

一方のプエルトリコは,その裏,同じシチュエーションで,7番ロサリオがさよなら犠牲フライ。このタイブレーク,駆け引きがおもしろい!選手にとってみればプレッシャーがすごいだろうとも。

 

第2試合,侍ジャパンのアツい試合。これはもう次のエントリで振り返るので,ここでは無しで :-)

 

(2次ラウンド・東京プールE)
続いて,2次ラウンド・東京 プールE。こちらも次のエントリで振り返りたいですが,侍ジャパン以外では,やはりオランダの強力打線,これは本当にすごかった。結果的に日本はタイブレークで勝てたけど,この先,世界一奪還を目指す上では,韓国や台湾,オーストラリアといったアジア・オセアニアチームより,日本が意識しなければいけないチームはオランダだと,一ファンとして思っています。

 

(3月12日)
 イスラエル 4 - 1 キューバ
 日本 8 - 6 オランダ
(3月13日)
 オランダ 12 - 2 イスラエル(8回コールド)
(3月14日)
 日本 8 - 5 キューバ
(3月15日)
 オランダ 14 - 1 キューバ(7回コールド)
 日本 8 - 3 イスラエル

 

順位表

 

(2次ラウンド・アメリカプールF)
もう1つの2次ラウンド,アメリカ プールF。これ,今見直してみても,まさに死のリーグ。決勝戦を戦ったアメリカ,プエルトリコに加えて,優勝候補筆頭,前回チャンピオンのドミニカ共和国,そして,エース ヘルナンデス,バッターはカブレラ,アルトゥーベとスタープレーヤーばかり。

 

そんな4チームの四つ巴の争い,見応えありましたね~。結果論ですが,初戦,プエルトリコがドミニカ共和国に勝った試合,これがこのリーグの順位を決めたように思います。

 

(3月15日)
 プエルトリコ 3 - 1 ドミニカ共和国
(3月16日)
 アメリカ 4 -2 ベネズエラ
(3月17日)
 ドミニカ共和国 3 - 0 ベネズエラ
(3月18日)
 プエルトリコ 6 - 5 アメリカ
(3月19日)
 プエルトリコ 13 - 2 ベネズエラ
 アメリカ 6 - 3 ドミニカ共和国

 

順位表

 

(1次ラウンド・プールA~プールD)

最後に,1次ラウンドプールA~プールDをそれぞれ総括で。

 

・プールA

プールAはイスラエルの快進撃がすごかった!とくに開幕戦となった韓国との一戦。僕はテレビで6回ぐらいから観ていたんですが,とにかく内野守備の安定感がすごかった。こんな感じでつぶやいたぐらい。

 

 

 

結果的に,イスラエルはオランダも撃破し3連勝で1位通過。このプールAの結果は,野球をリードする地域としてのアジアが崩れた歴史となったように思います。

 

・プールB

プールBは侍ジャパンの戦い。なので,次のエントリで :-)

 

軽く振れておくと,練習試合での不安などなんのその。圧勝でしたね :-)

 

・プールC

 

プールC。ここはドミニカ共和国とどこが勝ち抜くかという争いでしたが,結果的には前評判通りの2チームが通過。とは言え,コロンビアにもカナダにもメジャーリーガーは在籍していて,1つ間違えていればアメリカがここで敗退なんてこともあったかもしれません。

 

・プールD


 

最後のプールD。実はここが一番アツい1次ラウンドのプールでした。結果的には2大会連続の準優勝となったプエルトリコが3戦全勝,頭1つ抜けた通過でしたが,残り3チームがすべて1勝2敗。最終的には失点率によるプレーオフにまで行きました。

 

とくにプールD開催国のメキシコは悔しかったのではと。4番ゴンザレスは失点率による最下位敗退をかなり怒ってましたからね~。イタリアはヨーロッパの雄としてオランダとともに牽引してきていて,確実に毎回力を挙げてきている印象でした。

 

 

ということで,以上,WBC2017の試合結果と,一言総括をしてみました(侍ジャパン以外)。

 

いやー,野球好きの自分にとっては,このWBCという大会。この先もずっとずっと楽しんで,嬉しんで,ときに悔しんで,そして,思いっきり応援していきたいと思います!