先日五島列島の様子をお届けしました。そして、五島列島を離れた日は朝から長崎県・長崎市へ上陸し、夜の帰京するまでの間、4年ぶりの長崎観光を楽しみました。
 
まずは、長崎新地中華街に行き、出島を楽しみ、ランチは長崎ちゃんぽん・皿うどん発祥の店、四海樓にて、長崎ちゃんぽんと皿うどんを堪能し。
 
そして!
 
そう、念願の軍艦島上陸ツアーに参加したのです。とにかくもう楽しみで楽しみで。
 
というのも……
 
 
4年前のブログにも書いたように、前回は上陸失敗したから。で、すでにタイトルバレしていますが、今回の軍艦島上陸ツアー、前回に引き続き失敗しました。
 
4年ぶり2回目軍艦島上陸失敗!がーん がーん がーん……
 
ま、自然にはかなわないので仕方なし。しかも今回は上陸どころか、ツアー船の乗船すら叶わず。致し方なし。
 
が!前回と違うんです。前回は船内から遠目に楽しんだわけですが、今回は上陸できたんですよ(仮想的に)。ということで、前置きが長くなりましたが、軍艦島VR上陸体験レポートをお届けします。
 
 
■軍艦島デジタルミュージアム
4年前と大きく違っていること、それは軍艦島を含めた「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」が2015年に世界文化遺産に登録されたことです。これにより、元々の知名度以上に軍艦島に注目が集まり、観光客は増え、結果として長崎市を始め、周辺の地域が様変わりしました。
 
その1つが今回お邪魔した「軍艦島デジタルミュージアム」。世界遺産登録された2ヵ月後の9が2015年9月17日にオープン。その名の通り、デジタルコンテンツを駆使した軍艦島の博物館です。
 
 
自分自身、デジタルコンテンツに近い分野で仕事をしていることもあり、改めてデジタル技術の進化、それによる体験のすばらしさを実感できる場所でした。
 
 
軍艦島デジタルミュージアム
 
その中から個人的にヒットした展示をご紹介します。
 
・映像ギャラリー
まずはこちら。この映像ギャラリー。これは計測リサーチコンサルタントさんが制作された、SfM(Structure for Motion)を利用した、画像・映像コンテンツ。ドローンを利用して撮影した2,000枚以上の写真から、立体図、平面図を創り上げ、それを立体化することで当時の様子を、ビジュアライズするというもの。これはまさにテクノロジーの進化があってこそだなー。
 
 
実際の撮影の様子や、SfMの解説があって、めっちゃワクワクしました。
 
せっかくなので公式サイトの解説をご紹介します。
ミュージアムオープンにあわせ、新たにUAVで空撮を行い、最新の2000枚の撮影画像をSFM(Structure from Motion)技術で解析処理し、軍艦島の今を3Dモデルで再現、また当時の写真を元に第四竪坑の復元を行いました。UAVでの撮影状況やSFM解析から作成した3Dモデルを動画で紹介しています。「マッピング表示」「TIN表示」の切り替えにより3Dデータであることが判ります。
 
動画も。
 
 
・軍艦島シンフォニー
こちらは入館して2Fに上がるとすぐに目に入る、壁面を利用したプロジェクションマッピング。たしかにこういう使い方のプロジェクションマッピングもいいですね。ただ、正直なところ、壁面と閲覧場所が近すぎるので、このサイズ感が観きれずにちょっともったいなかったかな。
 
 
・2016年現在の30号棟VR体験
そして、上陸できなかった自分にとって、非常にインパクトがあったのがこの「2016年現在の30号棟VR体験」。
 
昨年2016年は軍艦島(端島)の30号棟が建築されてちょうど100年の記念の年。これに合わせて、30号棟にちなんださまざまな展示が追加されました。
 
2016年12月23日から公開が始まったばかりの「2016年現在の30号棟VR体験」、これは名前からもわかるとおり、今現在の30号棟の様子を、VR(Virtual Reality)で体験するというもの。
 
 
上陸できなかった、あの軍艦島が目の前に(VRで)。
 
軍艦島の、テレビでいつも見るあの風景が(VRで)。
 
さらにさらに!一般の上陸ツアーでは立ち入ることができない特別な場所までも目の前に(VRで)。
 
僕が観た映像は写真は撮れなかったので、ぜひ足を運んで体験してみてくださいw(制作は福岡にあるZERO-TENさんという会社が担当したようです)。
 
さてさて。ということで2回連続の上陸失敗は残念だったものの、それを補う貴重なVR上陸体験ができました。余談ですが、使用したヘッドマウントディスプレイはOculus Riftでした。
 
 
このVRの良いところは、ふだん上陸できない場所を体験できる点。これって、これからのVRでますます必要になりそう。今はまだエンタメなものが多いけど、教育関係や、今回のような博物館など、資料性が高いものに関して、かなり親和性が高いし、実際の体験に対する価値が大きいと思います。
 
それと、過去何度か取り上げているARや4D体験、さらにMicrosoftのHololensのMR(Mixed Reality)のようなものと組み合わせれば、映像だけではなく、五感すべてで拡張した体験が楽しめそう。
 
テクノロジー万歳!
 
 
ということで。2回目も上陸失敗したわけですが、新体験ができたし、これはこれで良かった。あと、個人的感想として、VR体験をすると、その実際、リアル体験に対する欲求がさらに高まりました。こういう波及効果はいいね!
 
なので、ぜひいつか3度目の上陸チャレンジ、そして、3度目の正直で軍艦島に上陸したいぞー!するぞー!
 
(おまけ)
欠航の案内。
 
 
四海楼の長崎ちゃんぽんと皿うどん。