本日平成26年2月9日は東京都知事選挙の投票日でした。

都知事選

投票所

結果は舛添要一氏が当選しました。

立候補

すでに賛否両論出ているようですが,結果は結果としてがんばってほしいです。

今回の選挙に関しては,いろいろ考えることがあったのでエントリとして残しておこうと思います。

まず,自分のツイートで気持ちの振り返り。

告示日一週間前,ネットでちらほら話題が出てきてから思ったのがこれ。

東京都知事ってなんなんだろうか。

— 馮 富久/FUON Tomihisa (@tomihisa) 2014, 1月 16日

東京都知事選挙、投票先ないときのリセット票ってないのかな。それかMLBの殿堂入りみたいに閾値超えなかったら消えてくみたいな。

— 馮 富久/FUON Tomihisa (@tomihisa) 2014, 1月 17日

さらに,ネット寄りの家入さんが出馬することに対する周囲の反応に感じてつぶやいたのがこれです。

東京都知事選に面白みとか求めるのは全然わからない

— 馮 富久/FUON Tomihisa (@tomihisa) 2014, 1月 22日

政治は政(まつりごと)とは言われますが,ただ茶化して目立つような面白みは必要ないんだろうなーって。当の本人の気持ちではなくて,周辺の盛り上がりを見て僕はそう感じました。

その直後,知人の江口さんのエントリを読み,「やっぱりそうだよなー」と改めて思った次第です。

日本、世界から見た東京としてのあるべき姿、未来のあり方について議論する場としての都知事選であるべき
http://eguchishintaro.blogspot.jp/2014/01/tokyo-tochiji.html

そして,告示日1月23日以降は候補者の皆さんからさまざまな政策や意見が出てくるわけなんですが,そのときに感じた気持ちがこれ。

東京都って相対的に見てそんなに暮らしづらいのか? っていうのを選挙戦見て思うけど。

— 馮 富久/FUON Tomihisa (@tomihisa) 2014, 1月 23日

僕には,(乱暴ですが)ほとんどの候補者が「前提として,今の東京はダメだ!」という考えありきで意見を述べていたような気がしていて,それを押し付けてからの論理設計をしているように思えて,そこにモヤモヤを感じていた次第です。

極論を言うと,これまで自分としては納得して生活してきた部分を否定されている感。

ちなみに,投票直前2月6日にも近いようなツイートしてました。

今回の都知事選は都合の良い仲間意識しか見えないんだよね。比較対象を蹴落とすことで成立する理念ばかりで、信頼関係の構築がまったく無いように感じてる。どうしようかほんとに悩む。

— 馮 富久/FUON Tomihisa (@tomihisa) 2014, 2月 6日

あくまで想像なんですが,何も言わなくても投票する有権者のことよりも,今投票してくれない有権者や,自分のライバル候補者(と思われる側)に対して有権者へのメッセージばかりが目立っていたような気がしていて(少なくとも僕はそう感じました)。

主観ではありますが,とくにネットで見る情報にはそういうのが多かった気がします。

ネット選挙で思ったこと
昨年7月の第23回参議院選挙通常選挙以降、一定の規制のもとで解禁されたネット選挙。当時は、何をやっていいのか、悪いのか、どんな可能性・危険性があるのかといった部分で盛り上がっていたように思います。実際、自分でも連載企画を立案・担当しましたし。

ニュー選挙パラダイス
http://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/netelection

当時を振り返ると,ここで挙げられていたリスクはほとんどなく,一方で,想定している以上の効果というのもそれほどなかったのかも,と。

とは言っても,ネットでリーチしやすい層に向けての情報発信ツールとしては非常に効果があったと思いますし,自分自身,投票前からツイートしたり情報収集したり,こうやってブログを書いたりと,ネット選挙運動解禁前とは状況が変わったと思っています。

今回は,その点で家入さんが出馬して,ネット選挙運動を活用して「ネット上ではネット層にリーチする・できる」という一つの動きが顕在化したように感じています。それが民意かどうかっていうことには疑問を感じつつ。

さらにうろ覚えですが,自分が子どもの頃,母親が選挙に行ったとき「誰に投票したか」っていことはまったく言わず,そもそも選挙を含めた支持政党に関する話ってあまりしていなかったように覚えています(とくに人前では)。

ネット選挙運動が解禁されて,このあたりの考え方が自分自身変わりました。

だから,逆に言うと,これまでの選挙以上に自分の中のモヤモヤ(≒ネガティブ)な気持ちも大きくなったのかも。なんていうか,ネットというよりは,以前このブログでも書いた「ソーシャル再考:1次情報と2次情報のはざまで」にもあるような,極端な2次情報蔓延状態に対しての負の気持ちのようなものでしょうか。

それでもネットの利便性は活かしたいと思ってつぶやいたのがこれ。

何にしても、ネットで選挙変えたいとか言うなら、消費しちゃうような、上っ面のアテンションにだけ意識ある時点でどうかと思う。ないと思うけど。きちんと投票日、その後まで意識持てるアーカイブツールとしてのネットの強みを考えてるよね。消費メディアじゃないんだし。

— 馮 富久/FUON Tomihisa (@tomihisa) 2014, 1月 24日

ちなみに,今回は津田さんが中心となって運営されている「ポリタス」は非常に見やすかったです。これだけをサマリとしてはいけないのでしょうが,かなりまとまった情報だったと個人的に思います。

ポリタス
http://politas.jp/

とくにこういうまとめ方は,ネットならでは,死語かもしれませんが,本質的にWeb 2.0のタグクラウド的な表現ができていたんじゃないかなーと。

都知事選2014候補者発言データベース
http://politas.jp/statements

それと,公式特設サイトを探すのが大変でした。国として,自治体として,ネット選挙運動を推進するのであれば,このあたりはまだまだ改善の余地があるのかも。それこそ,ネット寄り,Web寄りの人間が受け身ではなく,積極的にアプローチしていくポイントなんじゃないかなー。こういうのも政治への参加になるんじゃないかと。

東京都知事選挙 2月9日(日)わたしたちにできることがある。
http://www.h26tochijisen.metro.tokyo.jp/

とくに「選挙」というキーワードで,「東京都選挙管理委員会」のサイトより前に出てくるといいなーと思いました。

いろいろな意味で投票しづらかった選挙でした
いずれにしても今回の都知事選に関しては,いろんな意味で投票しづらい選挙でした。投票する人が選びづらかったこと,あと,これは偶然の産物ですが,前日雪が降って,投票所に行くのが大変だったこと(苦笑)

道

とにもかくにも,都知事にはまずはこれから4年間都政をきっちりと都政を行ってもらいたいし,変な足の引っ張り合いでの失脚なんか見たくないし。自分が4年後も東京に住んでいると仮定して,次回の都知事選を,一層ポジティブに迎えたいと思います。そのために,きちんと都政や政策,環境への意識も高めてもっと勉強しないと。

今回のブログは,そのときまた振り返って考えられるよう,未来の自分のための一エントリとして。

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