1ヵ月前の話になるのですが,ネット上で開催された【史上初!のWEBイベント『2013美術展を語る』】を視聴しました。
【史上初!のWEBイベント『2013美術展を語る』】
青い日記帳 Tak(たけ)氏
http://bluediary2.jugem.jp/
はろるど氏
http://blog.goo.ne.jp/harold1234
mikarine氏(展覧会大好き女子)
https://jp.twitter.com/mikarin
上記3名による,生中継型トークセッションです。限定されたネット空間にユーザも参加しながらインタラクティブに進行できるパターンのものです。
![馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-ART](https://stat.ameba.jp/user_images/20130211/23/tomihisa18/1c/41/j/t02200119_0800043312415706335.jpg?caw=800)
当日の模様はパネリストの一人,はろるど氏のブログでご紹介されています。
「WEBイベント 2013年美術展を語る」を開催しました
http://blog.goo.ne.jp/harold1234/e/f09f10a0f951dd510d7ae8385f2666d4
ネット系の仕事をしている立場としては,Ustream.tvなどで体験しつつも,今回は題材がアートと,ネットありきのものではなく,より広い層に向けたこともあって,3名のトークはもちろん,参加者の投稿とそれに対する反応が新鮮で楽しめました。「初対面だけど初対面じゃない」「プレゼンターと聴講者の壁がない」的な雰囲気です。
■クローズドなネット中継の可能性
さて,僕は,今年はクローズドとアーカイブがソーシャルネットコミュニケーションの軸になると考えています。詳しくはこちらの記事で。
クローズドとアーカイブに注目――2013年のソーシャルネットコミュニケーション
http://gihyo.jp/lifestyle/column/newyear/2013/sociallife
このイベントに参加してみて,クローズドなネット空間での中継イベントの魅力と新たな展開の可能性を強く感じました。
というのも,基本的にネットはオープンではありますが,技術的な要素を組み合わせることで参加者を限定させることが可能であり,たとえばプレゼンターと聴講者という構図が前提だとしても,クローズドかつ人数を限定することで,より濃いコミュニケーションを生み出すことができるからです。
このあたり,去年JAXAが開催した「THE SPACE HANGOUT」はその良い例の1つだと思っています。
この場合,一般視聴者はオープンに観られつつ,宇宙飛行士――ハングアウトユーザの間が限定されていることで,濃いコミュニケーションになっていると感じました。
「THE SPACE HANGOUT」
http://www.jaxa.jp/event/spacehangout/index_j.html
また,第31回WebSig会議で取り組んだ,地方サテライトからのグループワーク参加を実施した時にもその可能性を強く感じました。
第31回WebSig会議「創り手が意識すべきタブレット,ユーザが使い始めるタブレット」
http://websig247.jp/meeting/31/
ちなみにWebSigのときは,東京会場で実施したグループワークのお題を,地方サテライト(そのときは宮崎と岡山)にも提供し,同じ時間現地でグループワークを実施してもらい,そのアウトプットをMS Word/PowerPointで送ってもらい,出力は東京会場で,発表はSkypeを通じて各地からという形で行いました。
写真は岡山からの発表の様子。資料だけを送ってもらい,音声は現地からリアルタイムで中継し,各会場に向けて再配信しました。
![馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-WebSig](https://stat.ameba.jp/user_images/20130211/23/tomihisa18/4e/97/p/t02200146_0425028212415732457.png?caw=800)
THE SPACE HANGOUTととは規模感は違いますが,いずれも,物理的な距離の制約のない,リアルタイムオンラインコミュニケーションという,体験と場の提供になっています。
そして,繰り返しになりますが,とくに注目したいのはオープンではない点,すなわち,クローズドあるいは限定配信になっている点です。クローズドというのはネガティブに捉えられるかもしれませんが,僕は,クローズドになることによりコミュニケーションの密度が濃くなる側面があると考えているからです。
それに加えて,実際に会わない,物理的な距離や直接的な体温を感じないということが,その濃さの変化に影響しているように感じています。
■身近にできるようになったリアルタイムネットコミュニケーション
話を戻して。
先日参加した【史上初!のWEBイベント『2013美術展を語る』】は,THE SPACE HANGOUTやWebSigとは異なり,インターネット軸ではなくコンテンツ軸からの取り組み,しかも規模としてはかなり小さいながらも,クローズドな空間の中に幅広い層が参加したことに大きな魅力と可能性を感じたのです。
大変おこがましいかもしれませんが,IT/Web業界ではあたりまえとなっているUstream.tvやネット配信も,世の中的にはまだまだ特別な技術だと思っています。
一方で,知り合いの大学生に聞いたところによると,Facebookやmixiなどのソーシャルネットとは別に,限定ニコ生を使った表現,リアルタイム配信というのを普通に行っている人が周りに増えているそうで,若者からしたら,(技術的な前提がまったくなくても)知り合いだけで構成しているクローズドなオンライン空間内でのリアルタイムコミュニケーションが,実は当たり前になっているのかもしれません。
■クローズドなリアルタイムネットコミュニケーションの先にある,新しい体験と場の構築・提供
今書いたように,世代間や業界によってコミュニケーションの形や技術的リテラシーの幅はさまざまで,今現在は,コミュニケーションスタイルの変化の端境期でもあります。つまり,ソーシャルネットに限らず,リアルタイムネットコミュニケーション,クローズドな空間でのコミュニケーションがどう展開していくのか,先が見えていない状況です。
僕はそこに興味と好奇心を感じて,個人的に注目していきたいと思っていますし,また,WebSigで取り組んだように,物理的な距離を超えた体験の共有の実現にチャレンジしながら,ノウハウをためて新しい場の構築・場の提供につなげていけたらいいなと思っています。
そして,場の構築や提供と合わせて,(まだ存在していない)コミュニケーションの枠,ルールみたいなものも考えなければいけないのかなと思ったりしています。
そのためにも,2013年は,食わず嫌いというかほとんど触れたことがないニコ生など,僕自身に接点がない技術にもう少し積極的に触れていこうと思いました。
CEREVO 【LiveShell】 PC不要で簡単・高画質なUstream・YouTube Live・ニコニコ生放送対応
![](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F21xReo5qecL._SL160_.jpg)
【史上初!のWEBイベント『2013美術展を語る』】
青い日記帳 Tak(たけ)氏
http://bluediary2.jugem.jp/
はろるど氏
http://blog.goo.ne.jp/harold1234
mikarine氏(展覧会大好き女子)
https://jp.twitter.com/mikarin
上記3名による,生中継型トークセッションです。限定されたネット空間にユーザも参加しながらインタラクティブに進行できるパターンのものです。
![馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-ART](https://stat.ameba.jp/user_images/20130211/23/tomihisa18/1c/41/j/t02200119_0800043312415706335.jpg?caw=800)
当日の模様はパネリストの一人,はろるど氏のブログでご紹介されています。
「WEBイベント 2013年美術展を語る」を開催しました
http://blog.goo.ne.jp/harold1234/e/f09f10a0f951dd510d7ae8385f2666d4
ネット系の仕事をしている立場としては,Ustream.tvなどで体験しつつも,今回は題材がアートと,ネットありきのものではなく,より広い層に向けたこともあって,3名のトークはもちろん,参加者の投稿とそれに対する反応が新鮮で楽しめました。「初対面だけど初対面じゃない」「プレゼンターと聴講者の壁がない」的な雰囲気です。
■クローズドなネット中継の可能性
さて,僕は,今年はクローズドとアーカイブがソーシャルネットコミュニケーションの軸になると考えています。詳しくはこちらの記事で。
クローズドとアーカイブに注目――2013年のソーシャルネットコミュニケーション
http://gihyo.jp/lifestyle/column/newyear/2013/sociallife
このイベントに参加してみて,クローズドなネット空間での中継イベントの魅力と新たな展開の可能性を強く感じました。
というのも,基本的にネットはオープンではありますが,技術的な要素を組み合わせることで参加者を限定させることが可能であり,たとえばプレゼンターと聴講者という構図が前提だとしても,クローズドかつ人数を限定することで,より濃いコミュニケーションを生み出すことができるからです。
このあたり,去年JAXAが開催した「THE SPACE HANGOUT」はその良い例の1つだと思っています。
この場合,一般視聴者はオープンに観られつつ,宇宙飛行士――ハングアウトユーザの間が限定されていることで,濃いコミュニケーションになっていると感じました。
「THE SPACE HANGOUT」
http://www.jaxa.jp/event/spacehangout/index_j.html
また,第31回WebSig会議で取り組んだ,地方サテライトからのグループワーク参加を実施した時にもその可能性を強く感じました。
第31回WebSig会議「創り手が意識すべきタブレット,ユーザが使い始めるタブレット」
http://websig247.jp/meeting/31/
ちなみにWebSigのときは,東京会場で実施したグループワークのお題を,地方サテライト(そのときは宮崎と岡山)にも提供し,同じ時間現地でグループワークを実施してもらい,そのアウトプットをMS Word/PowerPointで送ってもらい,出力は東京会場で,発表はSkypeを通じて各地からという形で行いました。
写真は岡山からの発表の様子。資料だけを送ってもらい,音声は現地からリアルタイムで中継し,各会場に向けて再配信しました。
![馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-WebSig](https://stat.ameba.jp/user_images/20130211/23/tomihisa18/4e/97/p/t02200146_0425028212415732457.png?caw=800)
THE SPACE HANGOUTととは規模感は違いますが,いずれも,物理的な距離の制約のない,リアルタイムオンラインコミュニケーションという,体験と場の提供になっています。
そして,繰り返しになりますが,とくに注目したいのはオープンではない点,すなわち,クローズドあるいは限定配信になっている点です。クローズドというのはネガティブに捉えられるかもしれませんが,僕は,クローズドになることによりコミュニケーションの密度が濃くなる側面があると考えているからです。
それに加えて,実際に会わない,物理的な距離や直接的な体温を感じないということが,その濃さの変化に影響しているように感じています。
■身近にできるようになったリアルタイムネットコミュニケーション
話を戻して。
先日参加した【史上初!のWEBイベント『2013美術展を語る』】は,THE SPACE HANGOUTやWebSigとは異なり,インターネット軸ではなくコンテンツ軸からの取り組み,しかも規模としてはかなり小さいながらも,クローズドな空間の中に幅広い層が参加したことに大きな魅力と可能性を感じたのです。
大変おこがましいかもしれませんが,IT/Web業界ではあたりまえとなっているUstream.tvやネット配信も,世の中的にはまだまだ特別な技術だと思っています。
一方で,知り合いの大学生に聞いたところによると,Facebookやmixiなどのソーシャルネットとは別に,限定ニコ生を使った表現,リアルタイム配信というのを普通に行っている人が周りに増えているそうで,若者からしたら,(技術的な前提がまったくなくても)知り合いだけで構成しているクローズドなオンライン空間内でのリアルタイムコミュニケーションが,実は当たり前になっているのかもしれません。
■クローズドなリアルタイムネットコミュニケーションの先にある,新しい体験と場の構築・提供
今書いたように,世代間や業界によってコミュニケーションの形や技術的リテラシーの幅はさまざまで,今現在は,コミュニケーションスタイルの変化の端境期でもあります。つまり,ソーシャルネットに限らず,リアルタイムネットコミュニケーション,クローズドな空間でのコミュニケーションがどう展開していくのか,先が見えていない状況です。
僕はそこに興味と好奇心を感じて,個人的に注目していきたいと思っていますし,また,WebSigで取り組んだように,物理的な距離を超えた体験の共有の実現にチャレンジしながら,ノウハウをためて新しい場の構築・場の提供につなげていけたらいいなと思っています。
そして,場の構築や提供と合わせて,(まだ存在していない)コミュニケーションの枠,ルールみたいなものも考えなければいけないのかなと思ったりしています。
そのためにも,2013年は,食わず嫌いというかほとんど触れたことがないニコ生など,僕自身に接点がない技術にもう少し積極的に触れていこうと思いました。
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