今回は映画について書いてみます。

■映画の選び方
ここ数年,月に1~2作ぐらい劇場で映画を観るようになりました。

観る作品の選び方は,

・俳優または監督の好み
・各種メディアからの宣伝
・知り合いからのオススメ
・シリーズ(続編・映画化)としての興味


といった感じで,たぶんけっこう一般的なんじゃないかと。
その他,最近では

・劇場で見つけて観る

あるいは,

・別のイベントや話題で気づく

といったパターンで観ることも増えてきました。
この2つのパターンって,そもそも自分の意識の中にはその映画がまったくない状態から観るので,ある種のワクワク感というかドキドキ感があって,それがまた楽しかったりします。当然アタリの映画もあればハズレの映画もあったり(笑)

今回は,今年この2つの選び方で観て“アタリ”だった映画を紹介してみます。

■『星の旅人たち』

まずはこれ。


『星の旅人たち』 http://hoshino-tabibito.com/pc/

一人息子を突然失った老人が,聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の旅にでる姿を描くロードムービーです。僕自身はクリスチャンではないのですが,映像1つ1つの描き方,旅ならではのドラマ,そして登場人物の描写など,すごく素敵な作品でした。
映画を観ながら「いつか行ってみたい」と心から思う作品で,Myラインキング2012では,今のところNo.1の座を獲得しています(笑)

さて,話を戻して。この作品を観に行った理由というのは,そもそもこの作品がきっかけでした。


『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』 http://pina.gaga.ne.jp/

これは,2009年に亡くなった舞踏家ピナ・バウシュを描いた作品です。3D映画化を実現しようと取り掛かろうとした矢先に亡くなってしまったことを受け,ピナの意思を継いだメンバーと監督が,ピナを振り返りながら思いを述べていくストーリー。監督は『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』のヴィム・ヴェンダースです。

この作品自体は,周りの人の反応がすごく良かったので観に行ったのですが,それが有楽町のヒューマントラストシネマでした。
有楽町や銀座は他にもいろいろ映画館がある中で,ここは新しいということもあって造りが綺麗で,しかも駅から近い。そして,上映する映画がシブい。
そういったさまざまな要因から,この映画館で観るのが楽しいと思い,この映画館の上映作品の中から選んだのが『星の旅人たち』でした。

■『放課後ミッドナイターズ』

続いてこれ。


『放課後ミッドナイターズ』 http://afterschool-midnighters.com/

こちらは,日本の竹清監督が作ったアニメ作品。真夜中の学校を舞台に,人体模型と幼稚園児3人のハチャメチャストーリー。正直「アニメはちょっと……」という,変な先入観を持っていたので(スミマセン),ジブリとか細田映画とか,とりあえずメジャーなもの以外にはあまり触れることがなく……。

そんな中,9月8,9日に福岡で開催された明星和楽2012に遊びに&出演しに行くということになって,タイムテーブルを見ていたところ,この作品の竹清監督が出演するということを知り,どんな映画を創る人なのか,まずは作品を知っておこうということで選んだ作品だったのです。

いざ観に行ってみたら,これが面白い!例えて言うなら,ロックなコント。他の作品と比較するのは失礼かもしれませんが,Guy Ritchie監督の『Lock, Stock and Two Smoking Barrels』に通ずるものがあるなーと。

実際,明星和楽のステージで竹清監督は「ドリフの世界観を描きたかったんですよね」とおっしゃっていて,あれって,僕の中ではまさにコントの王道で,しかもロックな感じがあって,「まさに!」とうなずきました。

余談ですが,会場でツーショット写真を撮ってもらいました。わーい。

$馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-竹清監督とツーショット。


だいぶ前置きが長くなりましたが,こういう感じで,まったくの守備範囲外から出てくる良い作品も往々にしてあるな,という一例でした。

■新しい何かと“出会う”チャンス
さてさて。

今回紹介した2つの映画,とくに『放課後ミッドナイターズ』なんかは,もし明星和楽に行くことがなければ,おそらく過去の僕の趣味では観に行かなかった映画です。でも,明星和楽というイベントから,竹清監督の名前を知り,そこから自分の趣味範囲とは違う作品に触れる……こういったセレンディピティ的なつながりってすごく面白いです。
そして,次回作(続編)も予定されているそうで,今から楽しみになっています!

もう1つの『星の旅人たち』。こちらは作品の内容としては,前述のとおり,旅好きの僕にはピタっとハマる作品でした。こちらは,ヒューマントラストシネマに行こうという気持ちから観に行ったわけですが,こういうアプローチも全然ありだな,と。

今の世の中,情報過多,情報氾濫とは言われていても,自分がその情報に触れる機会なんてまだまだ少ないわけで。

年を取るとついつい変なこだわりを持っちゃうこともあるんですが,こういう感じで,肩肘張らず,新しい出会いを楽しむというのも,また,自分自身の生活が豊かになるんじゃないかな,と思っています。

たぶん,これって情報だけじゃなくて,人との出会いにも通ずるんじゃないかなーと。新しい出会いとこれまでのつながり。この辺は,ソーシャルサービスなんかでも考えたいポイントですね(と,結局ソーシャルよりの話題に(笑))。

最後に。
次に観に行きたい作品は『アウトレイジ ビヨンド』。

バカヤロー!コノヤロー!
(c)北野武


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