先日、多摩美術大学情報デザイン学科情報デザインコース卒業研究制作展2012を観てきました。

馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-情デ卒制展2012
情デ卒制展2012
http://www.idd.tamabi.ac.jp/design/exhibit/gw11/

今回の卒制展には、知り合いの山口さん、平林さんの作品も展示されていました。

ということで、今回は情デ卒制展2012の感想などをつらつらと。

■ソーシャルネットとタッチデバイスがいっぱい
恥ずかしながら、情報デザインコースについて詳しく知らない状態で行ったのですが、会場について全体を観てまず感じたのが全体的なクオリティの高さです。時代ということもあるんでしょうが、作品1つ1つの作り込み、また、そこに対してMacやiPadなどのデバイスの使い方がすごいなーと。
ついつい、自分が大学を卒業した1997年(15年前!)と比較して、当時はポスターセッションが精一杯で、カラー印刷するのが精一杯だったなとか思い出したりもw
その点で、表現力が持つ強みと重要さを感じました。

馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-会場

それから、いくつかのプレゼンテーションを見学させてもらって思ったのが、いわゆるソーシャルネットの概念を利用した作品が多数あったこと。このあたりもまさに“今”という時代を反映しているんだと思いました。

■気になった作品とか
それでは、僭越ながら気になった作品と山口さん、平林さんの作品の感想を。

・SOTT
http://www.idd.tamabi.ac.jp/design/exhibit/gw11/showcase/asano/
馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-SOTT

日常生活の行動をビジュアライズして、高齢者の方と子供たちがコミュニケーションを図るためのデバイスを作品として展示していました。これからますます進んでいく高齢化に対して、iPadのような“今”という時代にある直感的なデバイスを活用してコミュニケーションを図っていくというコンセプトがいいなーと思いました。

・Whimo
http://www.idd.tamabi.ac.jp/design/exhibit/gw11/showcase/tanaka/
馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-Whimo

これは純粋に僕がウィスキーが好きということでw
と、それだけだと感想にはならないのでもう少し書くと、自分が呑んだウィスキーの思い出に対して、それを氷に刻印して思い出しながら呑めるという、「自分が好きなもの」に対する気持ちを、増幅させられるユーザ体験の提供って素晴らしいと思いました。

・OMOIDE GREET
http://www.idd.tamabi.ac.jp/design/exhibit/gw11/showcase/yamaguchi/
馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-OMOIDE GREET

山口さんの作品。知り合いなので感想を書くのが恥ずかしいですがw
これは山口さん自身に解説をしてもらって、オープンではなくクローズドというよりは、自分が意識できる(知り合いの知り合いまでの)ネットワーク間のコミュニケーションを瞬時に活性化できるアイデアだなと思います。本人も言っていましたが、Path的な要素も強くて僕はこういうコンセプトのアイデアは好きです。

・empty books
http://www.idd.tamabi.ac.jp/design/exhibit/gw11/showcase/hirabayashi/
馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-empty books

こちらも知り合い、平林さんの作品。今回、全体的にデジタル&ネットを利用した作品が多いように見受けられた中、非常にアナログかつ抽象的な内容だったのが印象的です。
作品そのものがどのように実現できるのか、想像ができないのですが、逆に、コンテンツからフレームを作るのではなく、フレームからコンテンツを想像していくという逆方向の考え方に“ハッ”とさせられました。こういうコンセプト、WebSigとかのグループワークに盛り込めたら面白そうだな、と勝手に思っちゃいました:-)

他にもいろいろ興味深い作品が多く、短い時間ではありましたがとても面白かったです。

あと、聴講者という立場で思ったのが、せっかく作品を作った学生さんがたくさんいたので、もう少し展示場所にべた付きで解説があってもよかったかも、とちょっと思いました(偉そうにすみませんw)。

改めまして、山口さん、平林さん、関係者の皆さん、ありがとうございましたー