●ソーシャルネットワークブーム
映画『ソーシャル・ネットワーク』。

先日、ゴールデングローブ賞4部門を受賞するなど、多方面で評価されていますね。僕も公開初日に観てきて、大満足でした。知り合い界隈(とくに仕事関係)でも、軒並み高評価です。




●「ソーシャル」について考える
さてさて。

僕は、仕事柄たくさんのSNS(ソーシャルネットワークシステム/サービス)にも参加してるし、また、SNSの開発・提供側の皆さんと交流しています。それも、また1つのソーシャルネットワークですね。
で、最近、この「ソーシャル」を、自分の生活と照らし合わせながらいろいろ考えることがあるので、これから、実体験を交えつつ、そのあたりをブログでまとめていこうと思っています。
一般論ではないと思いますのであしからず:-)

アメブロのテーマ:「Social」
タイトル:「ソーシャル再考:○○○」(○○○はその時々のテーマです)

という感じで書いていきます。

●いつからSNSを始めたのか?
一番最初のエントリということで、まず、僕自身がSNSをいつから始めたのか、なぜはまったのか、そのあたりを振り返ってみたいと思います。

一番最初に使ったSNS、それはorkutでした。

orkut
http://www.orkut.com/
馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-orkut

僕のアカウント→ここ

このサービスは、もともとGoogleの社員が(たしか20%ルールで)開発したもので、Wikipediaを見てみたところ、2004年1月22日に正式公開しています。アーリーアダプターの方、ネット好きな方であれば、おそらく多くの方が参加しているんじゃないかと。
ちなみに、僕は2004年2月23日に参加しているので、公開後1ヵ月後でした。ちょっと出遅れた感じです:-)

●何が楽しかったのか?
・つながりを顕在化させた
いま振り返ってみて、orkutの何が楽しかったのか?を考えてみると、当時のorkutは、

- 知り合いとつながる(承認制)
- コミュニティ機能
- 寄せ書き(スクラップ機能、Facebookで言うところのWall)機能

といった程度の機能しかなかったのですが、とにかく、

- ネット上で人と人がつながる

というのを、当事者としてはもちろん、つながりの関係性を可視化し、さらに他人に見せられた(人脈を見せられたこと)が、新鮮でもあり、一番の魅力だったからだと思っています。
つまり、人間が持っている

- 人と繋がりたい(ふれあいたい)欲求
- 自己顕示欲

この2つをうまくミックスさせていたんだなーと(開発者がそれを狙っていたかどうかはわかりませんが)。
とくに、リクエストを出したあと、次にログインして「申請された」というアラートが出たときは嬉しかったことを覚えています。その逆もあって、「申請が来た」というアラートもですね。
とは言っても、orkutが爆発的に流行ったわけではないので、あくまで僕個人の印象です。

で、このあたり、今のFacebookとかmixiとはちょっと違うと思っています。その理由の1つがつながることへの慣れかな、と。
加えて、最近のSNSは、つながりたい欲求や人に自分の情報を見せたい欲求以外に、人の情報を知りたいという、引いた目線のユーザニーズにも対応するための仕掛けが含まれていますし。この辺は、また別の機会に書きます:-)

・友だちをランク付けする機能
あと、すでに無くなってしまった機能なんですが、当時のorkutには、つながりのRating(正式名称を忘れてしまったので、知っている方教えてください:-))をする、友だちをたしか5段階にランク付けする機能があって、それがまた、ユーザ目線的にはおもしろかったなー、と。
(でも、よくよく考えてみると俗っぽい、ヤラシイ機能ですがw)

●今のorkutは?
・紹介動画より
ちなみにいまのorkutの紹介動画(Googleオフィシャル)がありますね。


この動画を見ると、だいぶ洗練されているというか、公開当時とは目指す方向が違っている印象です。これは、おそらく、FacebookやMySpaceなど他のSNSの影響と、ユーザ体験の変化が影響しているんでしょうね。
あと、今日久々にログインして知ったのですがw、最近はバッジ機能も付いたようです。この辺も、今風なんでしょうねw

Silver verified accountとEarly Userというバッジ。
馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-orkutバッジ

・各国での流行り具合は?
さて、いまのorkutの流行り具合はどうなんでしょう?

僕自身、orkutが南米で流行っているというのは耳にしていて、実際、自分のorkutアカウントにも年に何回かブラジル人からリクエストが来るので、体感的には外国人はまだ使っているなー程度に思っていました。
せっかくの機会なので、実際のところはどうなのか、ということでAlexa(http://www.alexa.com/)で調べてみました。

orkut.comの各国での流行り具合(2011年2月3日時点、Alexa調べ)
馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-orkut_alexa

これを見るとパラグアイ国内で9番目、ブラジル国内で13番目のトラフィックとなっていて、日本国内では262番目、開発国のアメリカ国内では489番目のトラフィックとなっています。この順位は、その国内でトラフィック(流量)が大きいサイトの順番になっているものです。
つまり、南米の2ヵ国ではそこそこ流行っているけど、他のところではあまり使われていないという結果です。
参考までに、Facebookの今はこんな感じ。

Facebook.comの各国での流行り具合(2011年2月3日時点、Alexa調べ)
馮富久のブログ - Tomihisa Fuon's Blog-Facebook_alexa

9ヵ国で1位、23ヵ国で2位です。アメリカが2位なのは、Googleのほうが上だからですかね。ちなみに日本国内では16位のトラフィック量です。

この比較からも、orkut自体は、だいぶ落ち着いている感じなんでしょうね。

●まとめ
数字を見ても、orkutそのものがこれから大ブレイクすることは正直無さそうですが、orkutの存在が、今のSNSブームに影響を与えていることは間違いないと思います。
少なくとも、僕自身がSNSにはまるきっかけとなったサービスの1つです。

あと、日本ではそれほど流行りませんでしたが、orkutよりも早く開設されていたFriendster(http://www.friendster.com/ 2002年3月スタート)の存在も大きかったと思います。

次は何を題材にして書こうかな。

ps
軽く書こうと思ったら、思いのほか長文になった:-)

Web Site Expert #34/技術評論社