先日の話の続き。





彼の変化。私の変化。







彼が結婚してから会わなくなったけど


それでも何度か会ってた。



もう会うのはやめようと


思ったのは私の方。




そう思ったのは、


本当になんとなくだった。






会う事に


彼に抱かれる事に


全然罪悪感なんてなかったし


奪いたいとも思ってなかった。


だから、成立してた。




2人のことは私の親友を除けば誰も知らない。




たまに飲み屋には行くけど


彼は頭がいいから


絶対に私にも敬語を使うの。




だから、誰も怪しまない。


もちろん、私も彼には敬語を使う。





2人きりの時も。





彼は私には彼女の話もしなかった。



結婚を決めた時だけは報告をくれたけど


彼女の話は


私から振らない限りは絶対にしなかった。




もちろん、


指輪も付けてこなかった。




女の影を私にすら感じさせないよう意識していたんだと思う。


そして、


自分自身が縛られないためだったんだと思う。





私もいい大人だったけど


彼は私より8歳も年上で


より一層大人だった。





彼が私をどう思ってたのかは


あの頃も


今もわからない。





浮気は所詮、浮気なんですかね…



と帰り道、


彼が呟いた。


もしかしたら私に問いかけたのかもしれない。




その一言に


初めて少しだけの


彼の弱さを見た気がした。




はい、浮気は所詮浮気ですよ☺️

私はあなたを奪い去ろうなんて思ってませんし

あなたを、

あなたの大切な人を、

苦しめるつもりもありません。

それに、絶対に帰りますよ。

帰るべき場所がある人は。




そう答えた。



トムちゃんは本当に変わった女性ですね…😌



と少し寂しそうな声なのか


安心だったのかはわからないけど


彼は少し俯いて、


私の手を握って歩いた。




トムちゃんは、どうして僕に抱かれるんですか?


そう問いかけてきた。




生き返るんですよ。

あなたに抱いてもらって、

私は明日も生きれる!って思えるんです。

だから、本当に感謝しています。

それがあなたであったことに。

あなたじゃない人なら成立していませんから。

少なからず、あなたがいいんです。




そんな話をしてると彼の家に着いた。




本当はこれで良かったのか自分でもわからなくて


少し後悔に似た気持ちにもなった。


少し苛まれた。





家に着くなり彼は玄関で私を強く抱き締めた。





あの時、


それでもあなたが大好きだと言えていたら


何か変わったのだろうか?



どうして私を抱くんですか?


と問いかけていれば


何かを知ることが出来たんだろうか?







まぁ、過ぎたことだし


これでいいんだ。





私が距離を置かないと


永遠に変わらないと思ったんだ。




都合の良い女でいることが嫌だとか


そんなんじゃなくて


つまらないオママゴト続けるのは


もう飽きていたんだと思う。








そんな彼と四年越しに再会して気付いた。




彼が、


家族の話を、

家庭の話をしてくれた。




切ないような気もしたけど


嬉しかった。




行きつけのバーだったからかもしれない。


多少まわりの目を気にしたのかもしれない。



でも


そんな話、


自分からしたことなかった彼が


してくれた。というべきか…笑





彼には笑っていて欲しいと思ってた。



私が笑うたびに、



本当にトムちゃんはよく笑いますね😌



といつも羨ましそうに言ってた。



悩みなんてなさそうです。

とか

楽しそうです

とか

幸せそうです

とか。





もちろん、私は


悩みだってあったし


アホみたいに傷だらけでボロボロだったし


苦しんでた。



でもね、


彼という存在が私には希望の光だった。



親と僅かな友達を残して


大切で大きなもの失った私は


生きる望みも尽きて


生きる気力も絞り出すように


生命にしがみ付いてた



そんな時だったの。


彼が私の前に現れたのは。




彼がいてくれた事で


生きることがまた楽しく感じる事ができたの。




だから、

彼といる時間が


ステキすぎて


有難すぎて


幸せを噛み締めてた。




辛気臭かったけど

そんなの吹っ飛ぶくらい

彼が好きだった。




話すことといえば


仕事の話ばかりだったけど


同業者だから出来る話ばかりで


刺激もあった。






あの時、


彼と出会えていなければ


私はどうなっていたんだろう。




過去から未来へ橋渡しをしてくれた彼にも


心から感謝と愛を。