※この話は、夜はホステスな才女きょこたんと、同じく夜はホストの准教授蓮の組み合わせです。
完全パラレルです。
そしてそのうち必ず桃色描写来ます←ちゅーひとつで限定に逃げたい気分になってます。
その手の話が苦手な方はお気をつけくださいね。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
キョーコの勤めるクラブの入居するビルは、エレベーターが奥まった所にある。
ビルを真正面から見ると、2階への階段が手前にどんとあり、エレベーターへの入り口はその階段に隠れている。
キョーコはその階段の裏側の壁へと縫い付けられていた。
「………っ!!」
顎を強い力で取られ、少々痛い。
だけどそれ以上に……キョーコの胸は痛んだ。
いくら好意を抱いている相手であっても、こんな無理矢理なファーストキス………
恋に憧れる少女にとっては、ただひたすらにショックな出来事でしかない。
強く押し付けられた蓮の唇が柔らかく、そして燃えるように熱い。
蓮の行動にショックを受けているくせに、初めて知るその感触が蓮で良かったなどとこの状況下で思ってしまうバラバラな心に、キョーコは泣き出したくなった。
「…………うーん、落第点。」
「……は?」
「キス。ナツは下手だね、要指導かな…?」
唇がようやく離されたところで、普段の自分が言われない言葉を口にされ、思わず固まってしまう。
(って、キスなんてしたことないもの!当たり前でしょう!?)
思わず悪態を吐きそうになるが、喉元まで出かかった言葉を何とか押し止める。
(落第とか今まで誰にも言われたことないのに……何だか悔しい!)
元々負けず嫌いな一面も持つキョーコは、何だか蓮に負けた気がして無性に悔しくなって…
気付けばまた『ナツ』のスイッチが入っていた。
「要指導ですか。あたし、そんなこと言われたことないんですけど…」
「だろうね。でも今のキスは全然駄目だよ?まさか俺相手で気を抜いたとか言わないよね?」
「まさか…不意打ちで驚いただけですよ。」
余裕ある笑みを見せると、蓮もニヤリと笑い返す。
その笑みは妖艶で……無意識にキョーコのからだの奥で、何かが反応した。
「じゃあ今度はナツがしてごらん?いつも通りに…」
挑発するかのように顔をそばに近づけ、ご丁寧に右斜めにそっと傾ける蓮。
キョーコはそんな蓮のネクタイをぐぃっと引っ張り、さらに引き寄せてから唇を合わせた。
一瞬、蓮の体がぴくりと動きを止めた気もしたが、『ナツ』モードのキョーコは気にしない。
息をするタイミングで唇を軽く離し、今度は蓮の下唇を自分の唇ではむはむと挟み込む。
上唇はちゅうっと吸い付いてみた。
すると、焦れたのか蓮の舌が差し込まれて来て、今度はキョーコの体がびくりと震えた。
思わず蓮の舌先を噛んでしまう。
「……ホラ、やっぱり下手くそだ。」
「勝手に舌入れてきたクオンが悪い。余裕のない男は嫌われるのよ?」
噛まれた事で、蓮の方から唇が離れた。
上下の唇に移ったキョーコのグロスとルージュが、明かりを背中に背負っている蓮の顔の中で唯一てかてかと艶かしく光る。
そしてその唇から出てくる台詞は、再びナツを刺激するだけの言葉。
「だからってその度に相手の舌噛んでたら、枕も仕事にならないだろう?」
「クオンだから噛んだに決まってるでしょう?客にはしないわ、そんな事。」
枕営業はおろかキスだってした事のなかった乙女は、女子トークで聞き齧ったりして得た知識をフルに使い、蓮と舌戦を繰り広げようとする。
「へえ…俺だとするの。」
「そうよ?あたし今まで『落第』とか『下手』とか言われたことないのよ…?だからちょっとしたお返しくらいはしないとね?」
「ふうん…ナツなりの仕返し方法ってワケ。」
「そ。いくら日中は『先生と生徒』でも、今はただの『ホストとホステス』。関係ないも、の…」
ふふんと笑ってみせると、蓮の瞳がすうっと再び凄みを増した。
先程客を追っ払ってくれた時と同じ……
いや、それ以上に冷たくて妖しげなオーラを放ちながら、蓮はキョーコの顎を再び掴んだ。
「そう…そんな悪い子には特別授業が必要かな…?」
顎を掴む手に力が徐々に込められ、キョーコは眉を少し歪める。
その時、外から蓮を探す声が突然聞こえてきて、二人はびくりと体を揺らし動きを止めた。
「もう!クオンったら、急にどこに行っちゃったのかしら…?……クオン~!?どこお~?」
今夜の同伴相手なのだろうか、ゴツゴツと低いヒールの音が隠れた二人の元まで響く。
きっと慣れないブーツでも履いているのだろう。
甲高い声に紛れる足音は不規則だ。
「……呼ばれてるけど。」
「仕方がないな…特別授業はまた今度だね?」
蓮はキョーコの顎から手を離すとその甲で口を拭い、引っ張られたことで少しずれたネクタイを直しながら街へと出て行った。
少し離れた所から『クオン』と蓮の事を呼ぶ声が聞こえてくると、キョーコはその場に力なくしゃがみこむ。
「……………はじめて、だったのに。」
グロスもルージュも乱れた唇は、今夜蓮と触れ合わせた確かな証。
キョーコは壁に背中をもたれさせ、膝を抱えてしばらくその場を動くことが出来なかった。
************
ちゅーだけなのに居たたまれない(。・ω・。)
そして『特別授業』とか言ってる辺り、何だかHENTAI蓮な予感……←
完全パラレルです。
そしてそのうち必ず桃色描写来ます←ちゅーひとつで限定に逃げたい気分になってます。
その手の話が苦手な方はお気をつけくださいね。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
キョーコの勤めるクラブの入居するビルは、エレベーターが奥まった所にある。
ビルを真正面から見ると、2階への階段が手前にどんとあり、エレベーターへの入り口はその階段に隠れている。
キョーコはその階段の裏側の壁へと縫い付けられていた。
「………っ!!」
顎を強い力で取られ、少々痛い。
だけどそれ以上に……キョーコの胸は痛んだ。
いくら好意を抱いている相手であっても、こんな無理矢理なファーストキス………
恋に憧れる少女にとっては、ただひたすらにショックな出来事でしかない。
強く押し付けられた蓮の唇が柔らかく、そして燃えるように熱い。
蓮の行動にショックを受けているくせに、初めて知るその感触が蓮で良かったなどとこの状況下で思ってしまうバラバラな心に、キョーコは泣き出したくなった。
「…………うーん、落第点。」
「……は?」
「キス。ナツは下手だね、要指導かな…?」
唇がようやく離されたところで、普段の自分が言われない言葉を口にされ、思わず固まってしまう。
(って、キスなんてしたことないもの!当たり前でしょう!?)
思わず悪態を吐きそうになるが、喉元まで出かかった言葉を何とか押し止める。
(落第とか今まで誰にも言われたことないのに……何だか悔しい!)
元々負けず嫌いな一面も持つキョーコは、何だか蓮に負けた気がして無性に悔しくなって…
気付けばまた『ナツ』のスイッチが入っていた。
「要指導ですか。あたし、そんなこと言われたことないんですけど…」
「だろうね。でも今のキスは全然駄目だよ?まさか俺相手で気を抜いたとか言わないよね?」
「まさか…不意打ちで驚いただけですよ。」
余裕ある笑みを見せると、蓮もニヤリと笑い返す。
その笑みは妖艶で……無意識にキョーコのからだの奥で、何かが反応した。
「じゃあ今度はナツがしてごらん?いつも通りに…」
挑発するかのように顔をそばに近づけ、ご丁寧に右斜めにそっと傾ける蓮。
キョーコはそんな蓮のネクタイをぐぃっと引っ張り、さらに引き寄せてから唇を合わせた。
一瞬、蓮の体がぴくりと動きを止めた気もしたが、『ナツ』モードのキョーコは気にしない。
息をするタイミングで唇を軽く離し、今度は蓮の下唇を自分の唇ではむはむと挟み込む。
上唇はちゅうっと吸い付いてみた。
すると、焦れたのか蓮の舌が差し込まれて来て、今度はキョーコの体がびくりと震えた。
思わず蓮の舌先を噛んでしまう。
「……ホラ、やっぱり下手くそだ。」
「勝手に舌入れてきたクオンが悪い。余裕のない男は嫌われるのよ?」
噛まれた事で、蓮の方から唇が離れた。
上下の唇に移ったキョーコのグロスとルージュが、明かりを背中に背負っている蓮の顔の中で唯一てかてかと艶かしく光る。
そしてその唇から出てくる台詞は、再びナツを刺激するだけの言葉。
「だからってその度に相手の舌噛んでたら、枕も仕事にならないだろう?」
「クオンだから噛んだに決まってるでしょう?客にはしないわ、そんな事。」
枕営業はおろかキスだってした事のなかった乙女は、女子トークで聞き齧ったりして得た知識をフルに使い、蓮と舌戦を繰り広げようとする。
「へえ…俺だとするの。」
「そうよ?あたし今まで『落第』とか『下手』とか言われたことないのよ…?だからちょっとしたお返しくらいはしないとね?」
「ふうん…ナツなりの仕返し方法ってワケ。」
「そ。いくら日中は『先生と生徒』でも、今はただの『ホストとホステス』。関係ないも、の…」
ふふんと笑ってみせると、蓮の瞳がすうっと再び凄みを増した。
先程客を追っ払ってくれた時と同じ……
いや、それ以上に冷たくて妖しげなオーラを放ちながら、蓮はキョーコの顎を再び掴んだ。
「そう…そんな悪い子には特別授業が必要かな…?」
顎を掴む手に力が徐々に込められ、キョーコは眉を少し歪める。
その時、外から蓮を探す声が突然聞こえてきて、二人はびくりと体を揺らし動きを止めた。
「もう!クオンったら、急にどこに行っちゃったのかしら…?……クオン~!?どこお~?」
今夜の同伴相手なのだろうか、ゴツゴツと低いヒールの音が隠れた二人の元まで響く。
きっと慣れないブーツでも履いているのだろう。
甲高い声に紛れる足音は不規則だ。
「……呼ばれてるけど。」
「仕方がないな…特別授業はまた今度だね?」
蓮はキョーコの顎から手を離すとその甲で口を拭い、引っ張られたことで少しずれたネクタイを直しながら街へと出て行った。
少し離れた所から『クオン』と蓮の事を呼ぶ声が聞こえてくると、キョーコはその場に力なくしゃがみこむ。
「……………はじめて、だったのに。」
グロスもルージュも乱れた唇は、今夜蓮と触れ合わせた確かな証。
キョーコは壁に背中をもたれさせ、膝を抱えてしばらくその場を動くことが出来なかった。
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ちゅーだけなのに居たたまれない(。・ω・。)
そして『特別授業』とか言ってる辺り、何だかHENTAI蓮な予感……←