馬に跨がった社長は、何故かアラビアン・ナイトのような衣装を来ていて、この店内の雰囲気とミスマッチ極まりない。
きらびやかな衣装はゴールドに光輝き、艶やかな黒い馬の毛並みまで輝いて見えるのは気のせいだろうか…
呆れかえって入り口から動けない俺を見下ろし、ニヤリと嫌な笑みを浮かべた。
(やっぱり何か企んでるんだな……)
嫌な予感は見事に的中するものだと、自分の直感力を恨めしくも思う。
「よぉ…今年の夏は特に張り切ってるそうじゃないか。」
「別にいつも通りですよ。」
「じゃあ、ここ数日の浮き沈みの激しさは何だ?俺に報告が上がってきてないと思うなよ?周平達が留守の間は、俺がお前の保護者なんだ。」
「分かってますよ、そんな事!…で、今日は一体何をしに来たんですか。」
色々お見通しで悔しいが、確かに両親がいない間はおじである社長が保護者だ。
しかもバイト先のオーナーとくれば、例えどんな罠を用意されていようとも飛び込まなくてはならない。
「今年の夏ももう終わりだろう?だからだ!今日一日でお客さんに接客ナンバーワンホストを決めてもらうコンテストを開くんだ!投票箱を入り口に取り付けてな…」
社長はドン引き気味な周りをおいてけぼりにし、一人熱く語り続ける。
別にホストと言っても、高校生がバイトしてるくらいなのだから、本当にクラブみたいな事をしているわけではない。
(当たり前だ、そんな海の家は申請したって営業許可が出るはずがない)
ただ来てくれたお客さんの注文を取り、料理を運び、少々お喋りをする。
そんな、クラブの軽い真似事のようなものだ。
しかしスタッフはみんな顔がよくて、尚且つホスピタリティも高いことからお客からも「ホスト」と呼ばれる。
(なるほど、投票制にして集客を狙うわけだ。)
今の時期は、最後の夏を楽しもうとする新規の客も狙えるし、別れを惜しむ常連も来てくれる。
恐ろしく頭のキレるおじ…いや、社長の華麗なる戦略術の一つって訳だ。
別に今は進路とか決めているわけではないが、営業とか会社経営に関わるようになるのであれば、社長のこのアイディア力と行動力は手本になるなぁ…などと思う。
「既に常連客にはこちらからイベントの詳細は連絡済みだ。心置きなく戦ってくれ!」
「ナンバーワンっすかー…今年は蓮目当ての客が多かったですよ?俺ら別に頑張っても何の特にもならないっすよ?」
背後から気の抜けた声がして振り替えると、そこにはたった今連行(拉致?)されて来たと思われる貴島と社が立っていた。
あくびしながらのんびり社長に問う貴島に、こっそり社が「失礼だろっ!」と脇をつついている。
「いやいや、御褒美を聞いたら頑張りたくなると思うぞ?頑張ったナンバーワンホストには、明日1日休みをやる!……最上くんとの1日デート権利付きでな?」
「「「んなっ!?」」」
社長の最後の言葉に、一瞬にして店内がざわめく。
確かにその御褒美は、この店内にいる男共からしたら魅力的すぎる。
突然空気が変わった店内に、社長はニヤリと笑った。
「ホラ!御褒美が欲しがったら今日一日頑張ることだな!」
************
今更ながら、結構無茶苦茶な設定だなあと思いますーっ!
しかしローリィのこのあほ企画のために、どうしても「ホストの真似事をするお店」にしたかったと言う…
実際の海の家を知らないからこそできる暴挙かな?
ちなみに、先に謝っておきます。
この日一日のコンテスト?は、詳しく描写なんかしません!
その前に事件発生なので………←完全なるネタバラシ。
きらびやかな衣装はゴールドに光輝き、艶やかな黒い馬の毛並みまで輝いて見えるのは気のせいだろうか…
呆れかえって入り口から動けない俺を見下ろし、ニヤリと嫌な笑みを浮かべた。
(やっぱり何か企んでるんだな……)
嫌な予感は見事に的中するものだと、自分の直感力を恨めしくも思う。
「よぉ…今年の夏は特に張り切ってるそうじゃないか。」
「別にいつも通りですよ。」
「じゃあ、ここ数日の浮き沈みの激しさは何だ?俺に報告が上がってきてないと思うなよ?周平達が留守の間は、俺がお前の保護者なんだ。」
「分かってますよ、そんな事!…で、今日は一体何をしに来たんですか。」
色々お見通しで悔しいが、確かに両親がいない間はおじである社長が保護者だ。
しかもバイト先のオーナーとくれば、例えどんな罠を用意されていようとも飛び込まなくてはならない。
「今年の夏ももう終わりだろう?だからだ!今日一日でお客さんに接客ナンバーワンホストを決めてもらうコンテストを開くんだ!投票箱を入り口に取り付けてな…」
社長はドン引き気味な周りをおいてけぼりにし、一人熱く語り続ける。
別にホストと言っても、高校生がバイトしてるくらいなのだから、本当にクラブみたいな事をしているわけではない。
(当たり前だ、そんな海の家は申請したって営業許可が出るはずがない)
ただ来てくれたお客さんの注文を取り、料理を運び、少々お喋りをする。
そんな、クラブの軽い真似事のようなものだ。
しかしスタッフはみんな顔がよくて、尚且つホスピタリティも高いことからお客からも「ホスト」と呼ばれる。
(なるほど、投票制にして集客を狙うわけだ。)
今の時期は、最後の夏を楽しもうとする新規の客も狙えるし、別れを惜しむ常連も来てくれる。
恐ろしく頭のキレるおじ…いや、社長の華麗なる戦略術の一つって訳だ。
別に今は進路とか決めているわけではないが、営業とか会社経営に関わるようになるのであれば、社長のこのアイディア力と行動力は手本になるなぁ…などと思う。
「既に常連客にはこちらからイベントの詳細は連絡済みだ。心置きなく戦ってくれ!」
「ナンバーワンっすかー…今年は蓮目当ての客が多かったですよ?俺ら別に頑張っても何の特にもならないっすよ?」
背後から気の抜けた声がして振り替えると、そこにはたった今連行(拉致?)されて来たと思われる貴島と社が立っていた。
あくびしながらのんびり社長に問う貴島に、こっそり社が「失礼だろっ!」と脇をつついている。
「いやいや、御褒美を聞いたら頑張りたくなると思うぞ?頑張ったナンバーワンホストには、明日1日休みをやる!……最上くんとの1日デート権利付きでな?」
「「「んなっ!?」」」
社長の最後の言葉に、一瞬にして店内がざわめく。
確かにその御褒美は、この店内にいる男共からしたら魅力的すぎる。
突然空気が変わった店内に、社長はニヤリと笑った。
「ホラ!御褒美が欲しがったら今日一日頑張ることだな!」
************
今更ながら、結構無茶苦茶な設定だなあと思いますーっ!
しかしローリィのこのあほ企画のために、どうしても「ホストの真似事をするお店」にしたかったと言う…
実際の海の家を知らないからこそできる暴挙かな?
ちなみに、先に謝っておきます。
この日一日のコンテスト?は、詳しく描写なんかしません!
その前に事件発生なので………←完全なるネタバラシ。