「ねえねえ、そういえばさぁ。キョーコちゃんの楽屋に不破っち来てたでしょう!」
「ぶっっ!どっ、どうしてそれを……!?」

本日の撮り分も終わって、みんなで差し入れられたシュークリームを楽屋で食べていたら、夕方の話を急に出されてむせてしまった。
何でばれてるのーっ!
はっ!話し声聞こえてたかしら?
敦賀さんの名前が思いっきり出てたわ…ばれちゃう!!

「私、京子ちゃんの楽屋に不破っちが入っていくの見たんだー。京子ちゃんの彼氏って、不破っちなの?」
「まさか!!あいつは幼なじみという腐れ縁なのっ!それ以上でも以下でもないわっ!!」
「へえーっ、幼なじみなんだ!カッコいい幼なじみっていいねぇ、自慢できるじゃん!」

ぐうっ…!過去のバカ女時代を思い出してしまうわ…
あの頃は『ショーちゃんはかっこいいからしょうがない』って、モテるのも自慢になるし…なんて思ってたわね。

「消し去りたい過去でしかないわ…」
「何で?仲良くないの?」
「まぁね…出来れば今後、その名前は聞きたくないくらいだ「ふうん、そうなんだ。」」

……え?何だか今よく知った声が後ろから聞こえた?
しかもこの空気!
久し振りに怨キョがすっっっごく喜んでるうっ!!

「「「きゃあーっ!!敦賀さんっ!!」」」
「マジで!?本物!?」
「今晩は、もう撮影は終わったのかな?」
「はいー!今日はもう終わってますぅ♪」

恐る恐る後ろを振り返ると、最高級の似非紳士スマイルをきゅらきゅらと振りまく敦賀様がいらっしゃった……
その笑顔が怖すぎますからっ!!

「そうなんだ。京子ちゃん、事務所に呼ばれているだろう?俺もこの後呼ばれていてね、椹さんに連れてきて?ってお願いされたんだ。」
「ハア、ソウデスカ…」

うそようそよ、絶対うそーーーっ!!
さっき確認した時には、そんな連絡全然入ってなかったってば!!

「と言うわけだから、京子ちゃんは借りていくね?お話の途中でゴメンね?」
「いえいえ!お気になさらずーっ」
「良かったら今度遊びに来てくださいね♪」
「いいなぁ京子ちゃん。またねーっ!」

とっても素敵なきゅらきゅら笑顔を振りまきながら私の腰を攫うと、そのまま有無を言わさぬ無言の圧力をかけられ、あっという間に敦賀さんの車に乗せられてしまった。

………だっ、誰か助けてぇーーーっ!!
私、まだ死にたくないのー!




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大魔王のさわやか似非スマイル炸裂!
まぁ雑誌プラス尚の事聞いちゃあねぇ………
もうしょうがないから諦めて?

今回はちょっと短いかもしれないけど、次がトーゼン限定公開。
無駄に長いので、前後半にわけられなかったorz
なんだか記事数とんでもない事になってる!
うえーん!せっかく入れたいネタ減らしたのにぃ!!

でもseiさん、さすがに100話はいかないです。
そこまでは長引かせない…つもり。