最近気になっている事がある。
どういうわけか、『敦賀さんに食事に誘われた』とか『敦賀さんとデートした』とか、そう言う噂をよく耳にするようになったのだ。
………いや、今までだって聞く事はあったりした。
でもそれは、私が一緒にいた日とか社さんから「仕事が忙しい」と裏付けが取れる日が多くて……

(恐れ多くも抱かれたい男No.1の御方が彼氏様なんだから、これくらい噂があっても当然よね!)

と、納得していた。
だけど、今回は言ってる人の人数も半端なければ、その職業も幅広い。
TV局のスタッフの女の子から、アイドル・タレント・有名女優まで多岐に渡っている。
しかも、彼女達にはある共通点がある。
それは女性らしい体型…胸が大きくてスタイル抜群。
どちらかと言えばショータロー好みの女性なのだ。

(何でかしら…今まで気にした事なかったのに。)

一度気になりだすと止まらない、不安。
だけど、本人に聞き出す勇気もなくて…
思い切って聞いてみようかと電話をかけてみたら、昨日は『今日は外せない用事があって……』と謝られてしまった。

(もともと昨日は会える予定じゃなかったしね、しょうがないわ…)

「モーっ!!こんな廊下のど真ん中で突っ立ってないの!」

言い様のない不安を抱えて悩んでいたら、背中をどんと叩かれた。

「!!モー子さんっ!?今日は同じ局で仕事だったのねぇっ!!」

久し振りに会えたモー子さんに嬉しくて、思いっきり抱き付いた。

「暑苦しいって!モーっ!離れなさいよ、アンタっ!!」
「えぇーっ、モー子さんと私の仲じゃない~」

いつものやり取りを楽しんでいると、ふいに突然知ってる名前が知らない声から悲鳴と共に聞こえてきた。

「きゃ~っ!!じゃあとうとう敦賀さんのお家に行っちゃったのーっ!?」
「えへへ。そうなの、押し掛けちゃった。」
「じゃあその後は…まさかしちゃったのー!?」
「うふふ、それは内緒ーっ!」
「やだもーっ!詳しく教えなさいよー!!」

あけっぴろげなガールズトークを繰り広げるその女優達は、そのまま私とモー子さんの側をすっと通り過ぎていった。
思わず二人して固まる。

「「………………」」

昨日………。敦賀さん、用事あるって言ってた……。

「何あの人たち。あのヘタレ恋愛初心者が、二股とかそんな器用な事出来るわけないのに。
思い込みって怖いわね、キョーコ。」
「え…?……うん、そだね…」

思わず声が引きつってしまう。

「何?なんかまた敦賀さんやらかしたの?
あんなの心配しなくったって、敦賀さんずっとあんた一筋なんだから気にしなくていいのよ。」
「うん………」

だけど、あの女優もやっぱり胸もあって色気もある…そんな女の人で。
私の心のもやもやは、ますます深くなっていった。



************

不安度マックスなきょこさん。
さあどーする!


明日の0時はメロキュン企画!
マックはまだまだ文章になってない!
やばす!!