それは、臆病な恋心を素直にさせる、魔法たち。



『地味で色気のないおんな』

幼なじみにそう称される私。
お化粧やプリンセスローザ様のお陰で、最近は『綺麗になったね』って言われることが多くなった。
だけど素の最上キョーコでは、芸能人である事もまだわかられる事はない。
やっぱり地味たがら。

だから今日は『最上キョーコ』にまほうをかけるの。

セッちゃんの時にはよく使ってたこれ。
ハードロッカーなお洒落ガールセッちゃんには必需品だった。
素の私には、フルで使うのは気が引けちゃうから。
目尻にちょっぴり、つけてみた。
ビューラーを温めて、自分のと一緒に上に向ける。

くるんくるん。

マスカラでさらに長さをつける。

くるんくるん。

春っぽくオレンジカラーを乗っけた瞼に似合うかな?
白いスカートに似合うかな?
あの人は『可愛い』って言ってくれるかな…?

それは、恋につけるまほう。

まつげと一緒に気分もあげるまほう。

精一杯の魔法をかけて、ポーチのファスナーを閉めた。


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マックなりのメロキュン追求。
研究を提出なさってる大御所様方と比べると邪道だし駄文だし。
これを自由研究にしちゃうと「何でもありじゃん!」ってなると思うのですが、短い文章(マックにしては短い500文字)とインスピレーションのみでどこまでめろときゅんが書けるのか。
追求してみたいと思います。
なので、文章少し変えました。
我儘ですみません。