「んっ…………?」
あれ? ここは…どこ?
うっすらと瞼を開いていくと、何度か見たことのある天井。
ここは…敦賀さん家のリビング?
身体の右側にはソファーの背もたれ。
頭の下にはふかふかのクッションが1つ。
身体の上には、自分がパジャマの上に着込んでいたはずのバスローブがかけられていて…。
私はソファーに寝かされていた。
「…え?私、一体……?」
起き上がって辺りを見回してみるが、家主の姿が見当たらない。
バスローブが膝まで落ちるとパジャマのボタンが外れていて、私の貧相なお胸様が現われた。
「…ぎゃっ?!?!」
なにがどうしてどーなってるのーっ!!!
とりあえず、急いでボタンを留めて前を隠す。
………。
落ち着くのよ、キョーコ!
まずは状況を把握する事が重要よ。
私は今日、敦賀さんの家にお泊りに来たのよね。
………。
うん、それは間違いないわね。
お風呂上がりに敦賀さんから頂いたパジャマを着たわ。
………。
うん、これよね?
で、恥ずかしいから上にバスローブをしっかり羽織ったわ。
………。
うん、着てないんだけど。
それで、リビングに戻ったら敦賀さんがお酒飲んでて。
………。
うん、一杯飲みかけのグラスを残して、他は全て片付けられてるわね。
何だか嫌な予感がしたら、既に夜の帝王がそこにおわしまして………
………。
うん。部屋に逃げ込もうとしたわ。
だけど捕まって、バスローブ取られて。
………。
そうだわ、だから私はバスローブを着てないのね!
パジャマのボタンを外されて、ズボンの中に手が入ってきて。
………。
……………………
…………………
………………
……………
…………。
「きゃああああーっ!!」
「どうしたのキョーコっ!?」
「っぎゃああああーっ!?」
バタンと乱暴にリビングのドアが開けられ、私は思わず2回目の悲鳴を上げた。
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ギリギリセーフな前半。
…セーフよね?セーフなのよね?(汗)