今日は上がりが22時だった。
「明日は朝が少し早いからな、今夜はしっかり寝るんだぞ。」
「はい。社さんも早く寝てくださいね。」
「勿論、ぐっすり寝かせてもらいますとも!わざわざ送ってくれてありがとうな!」
「大丈夫ですよ。それではお休みなさい。」
「ああ、お休み蓮。」
社さんを自宅に送り届けてから、俺は杏子ちゃんのマンションに向かった。
杏子ちゃんのマンションはここからほど近い、住宅街の中にある。
駅は近いが、意外に静かなマンション付近。
車を駐車場の目立たないスペースに停めて、帽子とサングラスで簡単な変装をする。
身長が高いためにどうしても目立ちがちだが、なるべく目立たないように気配を消して移動をする。
素早く入り口まで行くと、オートロックのエントランスで教えられた部屋番号を呼び出した。
*
「会いたかった、コーン!」
部屋に入ると、杏子ちゃんは早速抱きついてきた。
俺は簡単に抱擁を返すと、やんわりと杏子ちゃんを引き剥がした。
「こんばんは、杏子ちゃん。」
「…やっぱり疲れてるよね、いきなり無理言ってごめんなさい。」
「いや、それは大丈夫なんだけど…」
少ししゅんとしてしまった杏子ちゃんのご機嫌を損ねてはと、俺は彼女の手をつないで部屋の奥へと入っていく。
「それなら良かったぁ…今コーヒー淹れてくるから座って待っててね?」
彼女の機嫌が戻って繋いだ手が離れていくと、どこかほっとした自分がいた。
(何でだろう…俺、杏子ちゃんの事好きなんだよな?)
促されたソファーベッドに座り、失礼にならない程度に部屋の中を見回してみた。
シンプルかつコンパクトな家具が多いために、そこまで広くもないが圧迫感を感じない部屋。
白とピンクが基調になっている所が女の子らしい。
タンスの上のコルクボードには、俺の写真が何枚か飾ってあった。
「コーン!恥ずかしいから、あんまりあちこち見ないでね。」
コーヒーカップを2つ持って戻ってきた彼女は、淡いピンクのロングカーディガンの下から白いナイトウェアを覗かせていた。
スリップのような光沢が、間接照明の多いこの部屋では艶めかしさを演出している。
玄関先ではすぐ抱き付かれたために気が付かなかった。
何となく見続けるのはいけないような気がして目線をそらすと、コーヒーカップをテーブルに置いた彼女に頭を抱え込まれた。
「……今日は出来れば帰ってほしくないな。…ずっと一緒にいて?」
************
ここはホント帰るべき!!
「明日は朝が少し早いからな、今夜はしっかり寝るんだぞ。」
「はい。社さんも早く寝てくださいね。」
「勿論、ぐっすり寝かせてもらいますとも!わざわざ送ってくれてありがとうな!」
「大丈夫ですよ。それではお休みなさい。」
「ああ、お休み蓮。」
社さんを自宅に送り届けてから、俺は杏子ちゃんのマンションに向かった。
杏子ちゃんのマンションはここからほど近い、住宅街の中にある。
駅は近いが、意外に静かなマンション付近。
車を駐車場の目立たないスペースに停めて、帽子とサングラスで簡単な変装をする。
身長が高いためにどうしても目立ちがちだが、なるべく目立たないように気配を消して移動をする。
素早く入り口まで行くと、オートロックのエントランスで教えられた部屋番号を呼び出した。
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「会いたかった、コーン!」
部屋に入ると、杏子ちゃんは早速抱きついてきた。
俺は簡単に抱擁を返すと、やんわりと杏子ちゃんを引き剥がした。
「こんばんは、杏子ちゃん。」
「…やっぱり疲れてるよね、いきなり無理言ってごめんなさい。」
「いや、それは大丈夫なんだけど…」
少ししゅんとしてしまった杏子ちゃんのご機嫌を損ねてはと、俺は彼女の手をつないで部屋の奥へと入っていく。
「それなら良かったぁ…今コーヒー淹れてくるから座って待っててね?」
彼女の機嫌が戻って繋いだ手が離れていくと、どこかほっとした自分がいた。
(何でだろう…俺、杏子ちゃんの事好きなんだよな?)
促されたソファーベッドに座り、失礼にならない程度に部屋の中を見回してみた。
シンプルかつコンパクトな家具が多いために、そこまで広くもないが圧迫感を感じない部屋。
白とピンクが基調になっている所が女の子らしい。
タンスの上のコルクボードには、俺の写真が何枚か飾ってあった。
「コーン!恥ずかしいから、あんまりあちこち見ないでね。」
コーヒーカップを2つ持って戻ってきた彼女は、淡いピンクのロングカーディガンの下から白いナイトウェアを覗かせていた。
スリップのような光沢が、間接照明の多いこの部屋では艶めかしさを演出している。
玄関先ではすぐ抱き付かれたために気が付かなかった。
何となく見続けるのはいけないような気がして目線をそらすと、コーヒーカップをテーブルに置いた彼女に頭を抱え込まれた。
「……今日は出来れば帰ってほしくないな。…ずっと一緒にいて?」
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ここはホント帰るべき!!