福島第一原発 1号機に窒素注入 | ナンでもカンでも好奇心!(tomamのブログ)

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硬軟取り混ぜた種々雑多なネタについて書いてみようかと思います。
全くまとまりがないと思うけど、それが自分らしさということで。。。

福島第一原発の1号機で、格納容器に水素が溜まっていて爆発する危険を避けるため、窒素ガスを格納容器のに注入する作業を始めました。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110407/t10015147141000.html


福島第一原発1号機の原子炉格納容器では、冷却水の水位が上がらず、今も燃料棒が半分近く露出した状態が続いていて、損傷した燃料を覆う合金と水が反応したり、放射線によって水の分子が分離したりして、水素と酸素が大量に発生しているとみられています。



私の3/29のブログで、こんなことを書いていました。

http://ameblo.jp/tomamx/entry-10843779357.html


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水位は、1号機、2号機、3号機とも、マイナスになっていて、「燃料頂部から上記水位が冠水していない」と書かれています。この状態がずーっと続いています。


なぜ、燃料棒を全て水の中に没してしまうように努力しないのか、はなはだ疑問です。


水から露出した部分は崩壊熱によって高温になることと知られています。


水位を上げようとすると、熱い部分に水がかかって、一時的に水蒸気の発生が多くなり、圧力容器の圧力が上がるでしょう。

しかし、これをだましだまし繰り返していくことで、燃料棒全体を水の中に没してしまうことができたら、高温部分がなくなり、冷却水への放射性物質のはなはだしい溶解などもなくなるだろうと推定します。


今までずっと疑問に思っていたものの、さすがにこんな単純なことを考えていないはずがないと思って書きませんでしたが、海水からの塩の析出の問題以来、技術的レベルの低さにあきれていますので、これも疑問として指摘しておきます。

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まさかと思っていましたが、やっぱりこんな単純なことも考えていなかった、ということなのでしょうか?


実は私はその後勉強した結果、温度が上がるほど反応速度が大きくなる化学反応とは異なり、ベータ崩壊のような原子核反応では反応速度は温度に依存しないことに気づき、関係者はそのことを知っていてあえて燃料棒を水中に入れる必要はないと判断しているのだろう、とひそかに納得していたのですが。。。


やっぱり、望まない化学反応が起きていたということですね。

それなら、なぜ水位を上げる努力を一切しなかったのでしょうか?もう・・・。


それから、発生した水素はどこに行っているのでしょうか?

またもや物質収支が合いません。


←ここで、先ほどのNHKの記事ですが、おかしいです。

「格納容器で燃料棒が露出し、」と書かれています。


燃料棒があるのは圧力容器内であり、本来的には格納容器と圧力容器とはつながっていません。

格納容器内の水素を問題にしているということが正しければ、圧力容器から格納容器に水素が流れていることになります。


私は圧力容器で発生した水蒸気を格納容器に逃がして、圧力抑制室を通してここで凝縮させているのではないかと思っていますが、そうだとすると、水素は凝縮しないので、格納容器に入るか、系外に漏れるかのどちらかではないかと考えられます。


もし、水素が格納容器から出ていないとすると圧力が次第に上がっていくはずです。

格納容器の圧力を安全保安院のデータでピックアップすると、

3/31 14:00 0.210 MPa

4/3 13:00 0.155 MPa

4/6 13:00 0.150 MPa

上がっているどころか、むしろ低下しています。

(この圧力が何で決まっているのか不明です。)


ということは、以前から水素を系外に漏らしていたということになります。


燃料棒の温度をある程度下げることに成功して水素の発生はなくなったのかと思っていましたが、ここでこのような動きがあるとすれば、水素がずっと発生し続けており、これを系外に出していたということで、それと一緒に放射性物質も排出していた可能性が高いです。

・・・もう少々の放射性物質が出たとしても驚かなくなっている自分がいますが。



それから、格納容器内には酸素がないものと信じていましたが、ここで新たな説明がされています。


放射線によって水の分子が分離したりして、水素と酸素が大量に発生しているとみられています。


これは今まで聞いたことがありませんでした。

本当でしょうか?


こんなことが起きるのであれば、原子炉の通常運転時にこそ水素と酸素が発生して、復水器の気相部に非凝縮ガスとして水素と酸素がたまるので、常に爆発の可能性があるきわめて危険な状態であることになるように思いますが、どうでしょう?

何だか怪しいです。


NHKの別のサイトでは、

http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/100/77479.html


さらに、原子炉を冷やすための淡水の注入によって発生した水蒸気が、格納容器内で冷えて水になると容器内の圧力が下がり、外部から酸素を含んだ空気が入ってくることも不安視されています


と書かれています。

しかし、前述のように格納容器の圧力は負圧にはなっておらず、外部から空気が入ってくることは考えられません。データが信用できない、ということはあり得るのかもしれませんが。


本当に格納容器内に酸素があると考えているのでしょうか????


今まで、水素が発生しても圧力容器や格納容器には酸素がないので爆発しない、と説明されていて、実際に不幸にも爆発が起きたのは、容器の外の建屋でした。

今頃になって、格納容器内に酸素がいると言い始めたのは、どういうことなのでしょうか?


で、窒素の注入ですが。


経済産業省の原子力安全・保安院は「窒素ガスを注入することにより、原子炉格納容器の中の放射性物質を含んだガスが外部に漏れる可能性もあるので、周辺の放射線のモニタリングを確実に実施し、情報公開に努めるよう東京電力に指示した」と話しています。


窒素を注入して、放射性物質を含んだガスを外部に漏らさない方法とは、どんな方法でしょう?


格納容器の圧力を上げることしかありえません。この場合は、濃度を薄める効果しかありません。

まさかこんなことはしないでしょう。


爆発を回避するために窒素を注入するのであれば、水素と酸素(存在するとして)を窒素で置換する(追い出す)のが目的でしょう。この場合はきっと一緒に放射性物質も放出されます。

安全保安院の「可能性もある」とは、ごまかしに過ぎないでしょう。


とにかくこの窒素注入、訳のわからないことだらけです。


(原子力安全委員会の斑目委員長が「1号機が最も危険」と言った後、何も起きないので、危険なフリをしているというのは、この非常時にさすがにうがった見方過ぎますよね・・・。)


東電も安全保安院もマスコミも、もっとしっかり説明してほしいです!!