不定期にお送りしている「電光石火の音楽館」ですが、今回はボサノバで最も有名な「イパネマの娘」を紹介いたします。

私がこの曲を初めて聴いたのは11年前、ラジオの番組のオープニングで流れていました。ピアノの前奏から始まり、フルートで演奏される音色がとても良く、一瞬でお気に入りになりました。その番組は毎週流れていたので、翌週カセットに録音して聴いていました。
ですが、この時は曲名が分からないうえ、探す方法すら見つからなかったのです。

7年後の2010年。家でラジオを付けながら自分の仕事をしていると、偶然この曲が流れていたので、最後まで聞いていると、パーソナリティーの方が曲名を紹介した時に「これはイパネマの娘と言う曲だったんだな」と初めて分かりました。

「イパネマの娘」はボサノバの中でも有名な曲らしいです。最初にボサノバとは、ブラジル音楽の様式の一つで、本当は「ボサノヴァ」なのですが、「ボサノバ」と表記される事が多いです。
「Bossa Nova」の「Nova」はポルトガル語で「新しい」、「Bossa」は「隆起、こぶ」を意味するらしく、二つ合わせると「新しい傾向、感覚」と言う意味になるそうです。
なお、ボサノバは1950年代中期、リオデジャネイロに住んでいた若者たちによって創始されたと言われています。


「イパネマの娘」が誕生したきっかけは、ボサノヴァのアーティスト達はリオデジャネイロのイパネマ海岸近くにあったバーで酒を飲む事が多く、そのバーの近くに住む少女が、母親のタバコを買いに度々訪れていたらしく、その少女が10代後半で身長170cmと近所でも有名な美少女だったみたいです。

その美少女を見たアーティスト達は非常なプレイボーイであり、女好きの彼らはそんな美少女の歩く姿に目を付け、そこからインスピレーションを得てこの曲を作る事になったと言われています。

一見純情だとお思いかも知れませんが、この曲の本当の意味は「海岸を歩き去る少女への届かぬ思いを物悲しく訴えている曲」らしいのです。

この曲は発表されて数十年以上経ちますが、広く歌い継がれ、世界中で注目されるようになります。数ヶ国語のバージョンやイントゥルメンタルバージョンも制作されるようになり、ボサノヴァに大きな影響を与えた曲です。


曲名を知って以来、私はYou Tubeでこの曲を探してはいつも聴いていました。澄みきった青空の下、カフェテラスで紅茶を飲みながらこの曲を生で聴けたら最高だなと思ってるのですが、なかなか実現に至りません。店の人に直接頼むしかないのですかね。


今回は、そんなイパネマの娘を紹介しますが、その中でも私が一番最初に聴いたイパネマの娘がYou Tubeにあったので、今回はそれを共有いたします。