オプション取引を始めるにあたり、基本事項を確認してみたいと思います。

オプション取引の種類

資産は、次の２種類のみです。

コール　権利行使価格で、原資産を買う権利のこと

プット　　権利行使価格で、原資産を売る権利のこと

取引方法は、次の４つの方法があります。

①　コールの買い

②　コールの売り

③　プットの買い

④　プットの売り

これらと、原資産を組み合わせることにより、様々なポートフォリオで運用が可能です。

また、オプション取引は、保険取引と同じ仕組みで、次の条件で、取引が成立します。

買い手　：　オプションプレミアムを支払って、原資産価格の変動リスクをヘッジする

売り手　：　オプションプレミアムを受け取って、原資産価格の変動リスクを引き受ける

したがって、

収益が、レートの変動差益だけではなく、保険業と同じくプレミアム収入からも期待できるのです。
つまり、保険事業者と同じく、保険ビジネスの売り手になることができるのです！！

さらに、権利行使価格によって、オプションを次のように呼びます。

ATM （at the money)　　　　原資産レートと権利行使価格が同じオプション

OTM (out of the money)　　原資産レートが権利行使価格より外側のオプション

ITM (in the money)　　　　　原資産レートが権利行使価格より内側のオプション

損益曲線

オプションの計算式は、難しそうですが、下記のように、グラフにするとかんたんです！！

証券会社が提供するシミュレータで簡単にグラフが書けますので、安心してください。

また、エクセルでも簡単に、計算できますので、自信のある人は、自分で計算してみましょう！！

例として、「権利行使価格15,000円、プットオプション買い」の損益グラフを

エクセルで書いてみましたので、見てみましょう。

損益曲線の縦軸と横軸は、次の通りです。

縦軸　：　損益

横軸　：　原資産レート

まず、チャート青色の、先物の損益が、直線的なのに対して、

オプションの損益は、曲線であることがわかると思います。

また、損益曲線の形状から、オプション価格は、次の２つの部分から成り立っているのがわかります。

オプション価格　＝　黒色の直線部分　＋　黒色の直線から上で赤色の曲線より下部分

　　　　　　　　　　　＝　本源的価値（原資産価格）　＋　時間的価値（オプションプレミアム）

※　黒色の直線部分の斜め線の部分が先物売りの損益、横線部分が、権利行使されず損益ゼロの部分です。

グリークス　（デルタ、ガンマ、ベガ、セータ、ロー）

オプション取引を始めると、証券会社の口座に次のようなグリークスの数値が表示されます。

しかし、これらも、シミュレータで損益曲線のグラフを見て考えると難しいことはありません！！

①　デルタδ　　損益曲線の接線の傾きのこと　（１階偏微分）

②　ガンマγ　　損益曲線の曲線の曲率、加速度のこと　（２階偏微分）

③　ベガV　　　　ボラテリティーの変化に対するオプション価格の変化

④　セータΘ　　１日当たりに減額されるオプション価格(タイムディケイ相当）

⑤　ローρ　　　金利配当の変化に対するオプション価格の変化

　　※　ローは、ほとんど無視していいと思います。

デルタとガンマは、数字で見るよりも、シミュレータの損益曲線で確認した方が早いですね。

常に確認するのは、ポジションの損益曲線の形状と、デルタ、ベガ、セータだけ十分だと思います。

以上、これだけわかれば、基本は十分だと思います。

あとは、

これらの基本を応用して、

株式や通貨などの原資産の運用と同じく、相場を読み、地道に取引を重ねて、

収益を高める努力と改善と工夫をするだけです！！

個人的には、

一般的な大多数のトレーダーが、原資産の売り買いだけを行うのに対して、

オプション取引は、ちょっと複雑なところがあり、まだ少数派ですが、

取引の幅や戦略が、格段に広がる取引方法だと考えています。

もっと言えば、まるで別次元の世界で取引をする感じです！！

個別株式や通貨などの原資産取引に加えて、

一般的なトレーダーと差別化し、優位に収益を獲得する手段として、

オプション取引を活用するといいのではないでしょうか？

オプション取引のすすめ２ 基本事項の確認

オプション取引のすすめ２　基本事項の確認