振動工具健康診断が必要な場合とは

一人親方労災保険に加入する際、１年以上振動工具を使用して業務に従事していた場合、健康診断を受けなければなりません。

常時振動工具を使用する業務

■振動工具の例

・さく岩機鋲打ち機
・削岩機
・ピッチンクハンマー
・鋲打機
・コーキングハンマー
・ベビーハンマー
・スケーリングハンマー
・サンドランマー
・エンジンカッター
・携帯用木材皮剥ぎ機
・携帯用タイタンバー
・携帯用削岩機
・スィング研削盤
・卓上研削盤
・床上用研削盤
・チェーンソー
・チョッピングハンマー
・コンクリートブレーカー
・ブッシュクリーナー等

などがございます。

死亡事故の申請から

いつも、お仕事お疲れ様です。

今回は実際にあった事故のお話しです。当団体の一人親方さんが現場から帰り道交通事故にあい、死亡してしまいました。遺族は奥様がいらっしゃいました。気の毒な話ですが、丁寧に対応させて頂き無事に労災年金と特別支給金３００万円など受給することができました。

私としてはいつも業務でやっていることなので、打ち合わせや書類の収集など負担なく処理することができたのですが、先日、他の団体に加入している一人親方さんから電話があり、障害が残るような事故であったのに申請が滞っているので何とかできないかという相談がありました。よく聞いてみると本人は神奈川の方なのにその団体はかなり遠い地方都市にある団体であるとのことでした。要するにその団体が職務怠慢なだけなのですが、こちらとしてはどうすることもできず、その団体の管轄の労働局に連絡して相談するように言いました。その後どうなったかはわかりません。このように会費の安さだけで団体を選び加入するとこのような弊害があるようです。特に重大な事故が発生した時は、面談して打ち合わせしなければいけないこともありますので、ご自分の住んでいる地域の団体で加入することは必須であると言えるでしょう。

事故から学ぶ加入する金額は所得の水準で

　昨年１１月に現場で作業中に電柱と地面の間に挟まれる労災事故が発生して、圧迫骨折してしまった一人親方さんより、依頼を受けて治療費、コルセット代、休業と給付の申請を行いました。しかし、この一人親方さんはただ現場に入れれば良いという考え方で、一番安い給付基礎日額3500円に加入していました。こうなると仕事を休んだ１日あたりの補償は2800円となり、本来働いていればもらえるであろう日当相当額よりはるかに安い金額になってしまいました。東京労災では加入する際に必ず「ご自分の所得水準にあった金額で加入してください」と申し上げているのですが、なかなかそうもいきません。

でもこの一人親方さんは今回のことで懲りたのか、更新の際に増額した金額で加入致しました。

この金額の変更は一度加入すると更新の時にしか変更できません。ただ元請けから加入員証の写しが

必要とのことで加入する人がほとんどですが、改めて加入金額は慎重に選んだほうが良いでしょう。