誰もが知りたい美味しいワイン

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昨今の第三次(と勝手に私が言っている)ワインブームでは日本でもワインの知識が広まってきていて、消費者が美味しいワインをきちんと見極めたいなと思っていることが多くなったような気がします。私を含めて。

ブームをこんな風に区切ってる場合もあるようですが以下は私が勝手に決めている区分です。
 

ちなみに私の独断で

第一次は87~90年のバブル気の高級ワインブーム。ロマネ・コンティとか、ボルドーの格付けワイン、ムートン・ロートシルトとかマルゴーなど。
第二次は97~98年のボージョレイヌーヴォー、赤ワインブーム。
第三次が2005年以降のバルブーム、ホームパーティブームでの安旨ワインブーム。つまりイマココ。

第一次のイメージが未だに根強く残っているとはいえ最近ではその敷居は低くなったように感じます。

でも!どのワインが安くて美味いのか!これが皆知りたいわけですよねー。私も知りたい!

 
 

まず知っておくと良いのがワインには様々な ブドウ品種があるということです。

非常に多くのブドウ品種があるのですべて覚える必要はないのですが好みのブドウ品種があると思うのでそれは2~3種類位覚えておくとワイン選びの手助けになります。ソムリエにもそれを伝えるだけでかなり好みに近い美味しいワインを選んでくれることでしょう。
 
好きなブドウ品種を覚えようと思って覚えるのではなく、飲んだワインで「あ、コレうまい!」と思ったらそのワインはどんな品種が使われているのかって感じで覚えると良いと思います。

ワインショップでも品種、作り手、国(地域)等は大抵書いてあるので覚えたら参考にしましょう。
 
 
有名どころで、
黒ブドウ(主に赤ワイン用)品種
カベルネソーヴィニヨン、メルロー、ピノノワール、シラー(シラーズ)、テンプラニーリョ、サンジョヴェーゼ等…ごくごく一部です。日本だったらマスカットベーリーAです(山梨)。
 
白ブドウ(主に白ワイン用)品種
シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、セミヨン、リースリング、ゲヴュルツトラミネール、ヴィオニエ、ピノグリージョ等…これもごく一部です。日本だったら甲州です(こちらも山梨)。



フランスやイタリアのようにそこら中にブドウ畑がない日本では(山梨や長野は驚く位たくさんありますが)どのブドウ品種が好きなのかを主に五感に頼って選ばなきゃならないのですが、(これが飲む機会が少ない人にとって難しいところですが)例えば自分の住んでいる地域に植えてあるブドウ品種が多いと必然的にその品種が好きになることも多いと思うんですがね。ここがちょっと日本では難関ですよね。

でも、最近のワインイベントや試飲会の大盛況ぶりには単なる酒好きも多いとは思いますが大変喜ばしいことです。いや、むしろ酒(ワイン)好きが増えるのは良いことです。市場的にも。
 
そこでたくさん試飲して、「あ!これ美味しい!!」って知ってもらうのが目的ですからね。
作り手さんも、インポーター(輸入業者)さんも。



ところで、私の好きなブドウ品種は黒ブドウだとピノノワールです。しかもフランスのブルゴーニュ地方のピノです。これは、割と見方によっては「気取っってんじゃねぇよ-」と言われるかもしれませんけど、好きなもんは好きなのです。もちろん他の地方の他の品種でも美味しいのいくつもありますが、一番と聞かれたらピノノワールですね。
 
 
なんで「気取ってんじゃねぇよー」なのかというと、ピノノワールで、ある程度美味しいワインを飲むとなるとコストがかかるんですよ。しかもフランスのブルゴーニュ地方でさらに地域、村名のワインとなるとどんどん値が張ります。
 
 
かの有名なロマネコンティもピノノワールを使用しています。私はもちろん飲んだことありません…。
(当然の事のように偉そうにかの有名なとか言ってますけど、私は3年前ワインの勉強し始めるときまで「ロマネコンティ」という単語は知っていましたけど、それが何なのか知りませんでした…)
 

「地方でさらに地域、村名」というのが原産産地呼称と呼ばれるAOC(今はAOPか)の分け方の一部でこれもフランスでも地方によって違うんですけど、あまり細かく書くと嫌になっちゃうと思うのでざっくり書きますがブドウを栽培して醸造している範囲の区分の話で大きいくくりから小さいくくりになればなるほど高級というか審査が厳しくなっていくわけです。
 
国→地方→地域→村→畑(一級→特級)という感じですね、ブルゴーニュで言ったら。
まぁ、そりゃそうですよね。
 
このワインのブドウはこの地方の色んなところの畑のブドウをブレンドして作っていますって言うワインより、
この地方のこの地域のこの村のこの畑のブドウしか使っていませんよっていうワインがどれだけ審査が厳しいかわかると思います。
 
地方の区分はそんな感じです。ただ、これは国や地方によってルールが違うのでソムリエ、ワインエキスパートの試験ではそれを覚えるのです。それだけじゃないんだけど…。
 
 
まぁこんな小難しいことはそんなに覚えなくてもいいです。
でも、知っておくとワイン選びはかなり楽しくなります。
 
 
 
そして、私の白ブドウで好きな品種はソーヴィニヨンブランです。
 
結構コレはこれで「えー?」って言われることも多いんですが、私結構変わった香りが好きで、ソーヴィニヨンブランはハーブの香りと言われているんですが、フランスだと猫のピピとか言われています(猫のおしっこ。ピピドシャ)でもボルドーのソーヴィニヨンブランにおいてこの香りの表現は誉め言葉で、私もいい香りだと思うんですけどねー。私の周りの日本人はあまり好きではないらしいです。
 
でも、サンセールとかプイィフュメのソーヴィニヨンブランは美味しいですよ。さりげないでもしっかりとした感じが良いと思います。この二つは高いですけどね・・・。
 
ソーヴィニヨンブランと言えばニュージーランドも有名ですけどこちらはカナリハーブの爽快な感じがします。私はこちらも好きなんですよ、夏とかいいと思います。
 
 
あとはさりげない香りのシャルドネは好きです。シャルドネという品種は本来ニュートラル(中立的な)な香りで有名で、と言っても特有の香りはありますが、どちらかというとブドウ本来の香りというよりは発酵や熟成と共に香りが複雑になっていく品種だと思います。
 
シャルドネというと割と樽香がすることが多く(そうじゃないのももちろんあるんですが)わざとらしい樽香(コレも私が勝手に言っている)、つまりシャルドネと言えば樽香がするという事が多いのでなので(ゆっくり時間をかけてその香りを醸し出すのではなく)樽香付けてやろうぜ!みたいな感じで人工的な樽香がするやつがかなり苦手で結構最初の頃はシャルドネ苦手だなぁと思っていたのです。
 
 
でもやっぱシャサーニュモンラッシュとか、シャブリの美味しいやつは美味しいです。まぁまたブルゴーニュ地方ですけど…そして、美味しいと思ったやつは高かったですけどね…。
 
 
 
 
で、ここまで安旨ワイン全然紹介してねーじゃねぇか!!と苦情が来そうなので書きます。
 
私は言っても超庶民なので、(でもまぁ勉強のためにある程度の値段のもたまには飲みますけど)基本的には1000円台のワインしか買いません。2000円台のワインを買うときはかなり躊躇するし、このショップで2000円台売ってるけど他では1000円台後半で売ってるかもしれないとか、あの店は割引券あるんだった!とか、ポイントカードあるし!とかいかに安く買うか考えます…。
 
 
私が個人的に美味しいと思う1000円から2000円台のワインはですね、
白ワインだと、ブルゴーニュは高いので省きますが、個人的にフランスアルザス地方のワインも好きなので、
ヒューゲルのリースリング、ヒューゲルのゲヴュルツトラミネール、(トリンバックも美味しい)
リースリングもゲヴュルツトラミネールも白ブドウの品種ですけど、ゲヴュルツトラミネールはかなり独特な香りがします。ライチ、コリアンダーというエキゾチックな香りで私これも好きなんですけど変わった香りです。
 
 
赤ワインだと、
イタリアアブルッツォ州のカサーレヴッキオ(モンテップルチアーノという品種)、
スペインのブレカ(ガルナッチャという品種フランスだとグルナッシュという)
パライソピノノワール(こちらはヴィノス山崎の蔵直ワイン、カリフォルニアなんだけどブルゴーニュ並みに繊細)
あとは、お客さんの残してくれたワインをいただいて美味しくてびっくりしたのが
源作印ワインGKT(セパージュ(ブドウ品種:使われているブドウ品種のこと)は、カベルネソーヴィニヨン、マスカットベーリーAなど。埼玉県秩父)
実はこのワイン飲むまで知らなくて、先輩がこれ飲んでみるー?なんていってちょろっとコップについで飲んだんですが、二人して顔を見合わせて「えーうめー!!」って驚きました。日本人のくせして酷いですが正直期待していなくて、あまりに美味しくて帰ってから調べたらマンガ『神の雫』でも紹介されているワインでした。それにしてももっと驚いたのが値段で、1700円位なんですよ。日本ワイン侮るなかれ…。
 
 
というわけで、本当に色々試飲してみるの、お勧めします。
最近はデパートやワインショップでも無料で試飲してるし、色んな所でイベントもよくやってるし、有料試飲でもかなりお得なところもあるのでいずれよろしければご紹介いたします。
 
 
 
あとは、ヴィンテージ問題ですよねー。ヴィンテージつまり収穫年というのは正直天候によって左右されます。
 
あとは高級ワインでどれだけ熟成されているかを考慮し飲む時期を考えるのならそれは重要なことですけど、でもそういうワインて数万~数百万とかするのであまり一般的ではないですね。そういうワインはぜひショップかレストランのその場にいるソムリエに聞くのが良いです。価値があればあるものほど状態とか、作り手とかについて詳しく知っているはずです。
 
で、数年のヴィンテージ違いについてですが、天候により左右(多雨だったのか、高温だったのかなど)されますけど、そこまで不安定なものを出しているワイナリーっていうのはあまりないかと思うんですよね。基本的に天候の悪かった年は生産者がすごい苦労してできるだけ美味しいワインを出荷しようとより心がけています。
 
確かにワイン(ブドウ)の出来の差はありますし、垂直試飲(同じ生産者のワインを年代別に試飲する)というのもあったりして、「おお!同じワインでも違うんだー!」っていうのはあるけど、ヴィンテージ気にするならそれより品種気にして!という感じですかね。
 
 
 
 
 
 
 
冒頭の画像は先日のスロベニアで購入した白ワインです。しかも飲んでしまって空きボトル…。バティチと読みます。
 
スロベニアの土着品種(色んな国で植えられているブドウではなく、その国で作られた昔からその国にある品種。イタリアも土着品種がたくさんあります。)で、レブーラという品種を使用しています。
 
バティチ家はナチュラルワインを作っている家族経営のワイナリーです。400年の歴史を持つそうです。
 
スロベニアのワインは日本ではとても珍しいしなかなか飲める機会も少ないとは思いますが、スロベニアの土着品種はとても力強くしっかりとしたワインが多いです。
スロベニアもクロアチアもワイン安いからなぁ。羨ましいですよ。