それは日曜日のことでした。

夫婦で出かけた私たちは、ある駅で振袖姿の女の子たちに遭遇しました。

そこは成人式会場の最寄り駅らしく、たくさんの振袖女子が待ち合わせをしています。

妻は私に一言、「振袖着たくなったんでしょう?」と。

妻は私が昨年の成人の日に、エリザベスで振袖を着たのを知っています。

どうしても行きたくて、浅草橋に行ってくると言って、出かけたのです。

妻は止めはしませんでしたが、不機嫌で、その日は口を聞いてくれませんでした。

今年の成人の日の朝、妻が私に、「今日はもしかして出かけるの?」と聞いてきます。

「う~ん、どうだろう・・・」とはっきりしない私。

昨年、妻の機嫌が悪くなったことから、私も堂々と行くと言い出せません。

妻は私の女装を認めてはいないのですから。

でも、私は行きたくて行きたくて、朝からそわそわしています。

そして、日が傾きかけてきた頃、妻に告げました。

「ちょっと、出かけてくるよ。」

「どこへ行くの?」

「浅草橋・・・・。」

「ふ~ん、やっぱり行くのね」

妻は呆れていましたが、私の行動を悟っていたのでしょう。

それ以上何も言いませんでした。

その時は、私も行きたい気持ちが勝っていましたので、逃げるように家を出ました。

エリザベスでは、今年も念願の大振袖を着ることができて、幸せいっぱいでした。

エリザベスは滞在型サロンなので、振袖を着たまま何時間でもいれるところがいいですね。

振袖姿で座って、周りの方々の話に耳を傾けたり、鏡の前で自分の姿を映してみたり。

でも、そんなことをしているうち、だんだん家のことが心配になってきました。

帰った時、妻はどんな風に接してくれるのだろう。

結局、残念ですが少し早めに着物を脱ぎ、家路につきました。

家での妻は、不機嫌そうでしたが、会話をしてくれないわけではありませんでした。

でも、心の中では良く思っていないんだろうなあ。

今回は、たぶん特別扱いなのでしょう。

次回の女装はまた、隠れてこそこそやるしかないですね・・・・。





↓こそこそでもいいから、やっぱり女装したい!


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