Total Beauty Salon TOKUのとくです。


今の時代、キッチンに立たなくてもお金さえ出せば、スーパーのお惣菜やコンビニのおにぎりなど手軽にサッと食べることができて便利ですよね。

私も普段は出来るだけ、手作りのものを心掛けていますが、時々こういった出来合いのものを利用することもあります。

体調不良で作れない時、時間がなくて作れない時など本当に助かります。

しかし、これが毎日続くとどうでしょう?

毎日違った出来合いのものを食べていても飽きてきて、家庭の味がとっても恋しくなります。


家庭で作る時は、作る人が家族の顔を思い浮かべながら作りますよね。

「最近○○は疲れ気味だからスタミナのあるものを作ってあげよう」とか
「○○はカレーが好きだから今日はカレーにしよう!」とか。

しかし、出来合いのものはそういった思いやりや愛情がほとんど込められないまま作られていきます。



実はわたくし、いろんなところでバイトの経験があります。

食べ物関係でいうと、パン工場やコンビニで販売するおにぎりやお弁当を仕分けするところ。など。

他にもモスバーガーとか、食べ物関係以外でも、病院・ショールーム・事務仕事など本当に多種多様なバイト経験。どんだけー、笑!

で、話を戻しますが、まずはパン工場での仕事内容。



私が配置されたのは、出来上がったパンを袋詰めする前の作業で、パンを決められたスペースの間に入れていくというもの。

その流れ作業といったら、早い早い!!

次から次へと出来上がったパンがベルトコンベアーで運ばれてきます。

決められたスペースにパンを入れる瞬間を少しでも逃すと、パンがどんどん溜まっていきコンベアーからパンがこぼれ落ちていくというありさま。

その作業の中で、さらに大きさや形の不具合がないかチェックしながら、不適格なものはゴミ箱にポイッと破棄していきます。

ポイッとです、ポイッと。

中にはイライラしながら作業している人もいて、パンに八つ当たりするかのように、ゴミ箱に「バンッ!!」と力いっぱい投げ捨てていました。

本当に流れ作業。
そこには食べてもらう人の顔など思い浮かべる時間などありませんでした。

中にはそんな流れ作業でも、食べてもらう消費者のことを思い描きながら、作業されている優秀な方もいらっしゃるのかもしれませんが、

例えそうであっても、ひとりひとりの顔を思い浮かべながら料理をする家庭料理にはかなうわけがないのです。



そして、もうひとつのバイト先。
コンビニで販売するおにぎりやお弁当を仕分けするところ。

ここでは、とにかく早く正確に出来上がった商品をお店の発注通りにケースごとに仕分けしていくというもの。

これも食べ物の扱いというより、本当に商品、とにかく商品をポイポイッとケースに入れていくという作業。

それは食べ物というより、本当にモノ。
モノとしての扱いだったと記憶しています。

この2つのバイトは(と、言っても単発バイトだったので1日ずつの経験でしたが)
私にとって手作りの大切さを思い知らされた大切なバイト経験となりました。



こんな風にモノとして出来上がった商品と家族の顔(もしくは自分の為)を思って作った料理では

まったく違ったものとして出来上がってくるのは当然だなぁと感じざるを得ませんでした。

目には見えませんが、作る人の愛情込めた料理はある種のスパイスとなって食材に溶け込まれていくのだと思います。

そのバイト経験をしてからというもの、私は料理をする時は出来るだけ楽しい気持ちで、

そして、食べてくれる人の力や栄養になり、健康で元気な身体になれるよう思いを込めながら料理するよう心掛けてきました。

お惣菜や売られているお弁当も毎日食べていると、家庭の味が恋しくなるのは、

そういった食材を通した作り手の愛情を知らず知らずのうちに感じていたからなのだと、私は思っています。



これは食べ物に限らず、どんな場面でもおなじことではないか、とも思っています。

自信をなくして元気がない人に「○○さんなら大丈夫」とそっと肩に手をのせる時だって

具合が悪い子どもの背中をさする時だって、同じだと思っています。

目には見えないパワーや愛情が手から溢れ出ていると信じているので、

私はトリートメント中でも来ていただいたお客さまの力に少しでもなれるよう思いを込めながら触らせていただいております。

手から溢れるパワーや癒しは誰にでも存在するもの。


そこに思いを込めるか込めないかで、どんなものでもワンランクちがったものになるのではないかと思うのです。