60歳定年の我が国でその後20年も働かずこの世の春を謳歌することは
無謀に近いと感じている老人も少なくないとおもいます。
明治時代までは人生50年といわれていましたが、現在はまのび
してしまっています。
人生50年当時の先人たちからはいまでも多くの学びを得ていますが、
はたして
80年といわれている現代はどれほどの偉人がでているのか・・・。
長寿高齢者の雄といえば、6年前に遷化された宮崎奕保禅師を
思い起こします。
禅師は曹洞宗大本山永平寺貫主をされていますが、106歳もの
長寿者でした。
しかも、横になったきりの病人ではなく、現役の勤めをしておりながら
天寿を全うした稀有な禅匠でした。
昼間横になることはなく、写経をされており亡くなる前年まで
修行僧の理想像を体現されておりました。
残された106歳のときの般若心経の写経がありますので、
生涯現役のすさまじい修行を一貫持続された境涯をお慕い
したいものです。