これ5年前に書いた感想です。
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小津安二郎監督のこの名作をようやく観ることができました。


尾道に住む老夫婦が東京で暮らす子供達を訪ね久しぶりに再会する。
長男と長女一家は二人を歓迎するが、仕事が忙しかったり家庭の都合もあり、構ってばかりはいられない。


そんな中、一番親身になり二人を世話するのは8年前に戦死した次男の嫁の紀子だった。老夫婦は子供達が変わってしまったことに気付かされる。


という親子の関係がテーマのお話ですが、考えさせられるテーマ以外にも何気ない日常の光景の描写やユーモア、あたたかみなどもみごとに描かれていてすばらしい作品ですね。


十数年振りに会い酒を酌み交わした同郷の友人が言った「子供ってもんは、おらにゃ寂しいし、おりゃぁおりゃで親を邪魔にしよる。」というセリフや「よく孫は子供よりかわいいというけど、やっぱり子供の方がええのぉ。」という老夫婦の会話。


「子供って大きくなるとだんだん親から離れていく。誰だって自分の生活が一番大切になっていく。だんだんそうなるのよ、なりたかないけど。やっぱりそうなっていくのよ。」という紀子のセリフ。


本当の子供以上によくしてくれる紀子に対して、息子のことはもう忘れて「いい人がいたらお嫁に行ってもらわないと心苦しい」と言う老夫婦。


そして妻が急逝してしまったあと、紀子に「自分が育てた子供より、いわば他人のあんたの方がよっぽど、わしらにようしてくれた。ありがとう。」と亡くなった妻の形見として懐中時計を渡すシーンなどは、泣けてしまいました。


観終わって感じるものがたくさんありました。深いです。また少し時間を置いてこの作品は観てみたいと思います。


ここまで




5年経って当時と大きく変わった環境が、孫ができたこと。今日でちょうど生後5ヶ月。


やっぱり孫はかわいいのぉ。今日も逢いにいってきたよ。


で、「よく孫は子供よりかわいいというけど、やっぱり子供の方がええのぉ。」というセリフのことを書いてますが、これ深いですね。


そりゃもう孫は無条件でかわいいです。メロメロです。


でも自分の子供は子育て大変だったけど、やっぱり超かわいかった。比べるもんじゃないかもしれないけど、自分の子供は本当に愛しい大切なかけがえのないかわいい存在だったと思う。(過去形かい?!)