ロッシーニの「ランスへの旅(Il viaggio a Reims)。
BShiで放送していたのだけれど、初めて観た!
いかにもロッシーニのオペラ・ブッファ。
お話はいかにもありそうなドタバタだけど、
Wikiで調べてみると、このオペラが出来た
いきさつが載っていて面白かった。
このオペラは1825年に施行されたシャルル10世の戴冠式のため、
パリ中の劇場がこぞって戴冠式とフランスの栄光を讃える作品を
上演する事を計画していたので、その当時イタリア劇場の音楽監督に
就任していたロッシーニも、新国王とブルボン王朝の栄光を讃え、
このオペラに着手した、というもの。

完成された作品は、戴冠式で盛り上がる1825年6月19日にパリのサン・
ルーヴォア劇場で初演され、当時パリで活躍していた最高の
ベルカント歌手ばかりがキャステングされ、題材もタイムリーだったから、
大成功を収めたらしい。

戴冠式の熱狂が冷めると、この作品は劇場のレパートリーから
消えて、作品の楽譜もロッシーニ自身によって回収したらしい。
そのメロディーの一部が『オリー伯爵』(1828年初演)に転用。
が、いつしか楽譜も散逸し、この作品が上演される事はなかった。

しかし、1970年代後半から「ロッシーニ・ルネサンス」と呼ばれる
ロッシーニ再評価の動きに伴い、散逸していた『ランスへの旅』
の楽譜の復元が行なわれ、復元された作品は、1984年に
ロッシーニの故郷ペーザロのロッシーニ・フェスティバルで
「ロッシーニ・ルネサンス」の立役者の一人クラウディオ・
アバドによって実に約150年ぶりに蘇演された。

今夜のオペラは2009年にミラノ・スカラ座で上演されたもの。
Youtubeを観たら、以前何処かの国で放送されたものの一部が。
どのアリアも凄い歌唱力を要求されるものばかり。
でも、出演者はみんな凄かった。。。
さすが、本場、ミラノのスカラ座。。。
結局、全部観てしまった。(笑)