2月13日14日で、「環境教育関東ミーティング」に参加してきました。
参加者は、自然や環境、教育に関わっている方113名。東京を中心に関東中から集まってきました。中でも多かったのは、20~30代の若い方。全体の6割を占めていました。

今年は行きがかり上、事務局長という大役を仰せつかって、完全に裏方に徹していました。半年前から同じ事務局のメンバーと、仕事が終わってから夜な夜なスカイプで打ち合わせしてここまで準備をすすめてきました。



環境教育関東ミーティングは、10数年前に群馬県で始まり、途中栃木県にバトンタッチされ、昨年から東京の八王子で開催されるようになりました。各地では、それぞれ自主的に手を挙げた人たちで実行委員会を組織し、開催地がスライドしていくのに合わせて、実行委員会のメンバーも入れ替わってきています。

ミーティングでは、2日間で16個もの分科会が開催され、参加者は自分の希望したテーマのワークショップに参加します。分科会の企画者は事前の公募によって決められ、実施者は手弁当です。その中には、普段それで飯を食っている人もいれば、余暇活動として取り組んでいる人もいます。

このミーティングに関わる人は、基本的にはすべてボランティアです。分科会講師も事務局スタッフも無報酬で、他の参加者と同様に参加費を払って参加しています。「何もそこまでしなくても・・・。」というほど公平な運営方針がこのミーティングのひとつの特徴といえるかもしれません。

100人規模の宿泊と飲食の準備と、16個もの分科会のセッティング。
通常、これだけの規模のイベントとなると、たいてい行政やどこかの団体が事務局を引き受けて、専従の職員が仕事として対応しているところが多いと思います。関東ミーティングのように完全なボランティアで開催されているところは少ないのではと思います。

だからでしょうか。参加してくる人は、みなさん主体的です。参加側と運営側の境目がファジーなので分科会も交流会もめちゃくちゃ盛り上がるのです。参加者であると同時にスタッフでもある。もしかしたらこのあたりの構造は、地域のお祭りと似ているのかもしれませんね。

しかし、一方で悩みもあります。これだけの規模のイベントを、急ごしらえの事務局が運営するのですから、それなりの大変さがあります。

みんな自分の本業の仕事が第一ですから、急な仕事で作業が滞ることもしょっちゅうでした。だからといって事務局スタッフをたくさん抱えると、情報共有の手間が増えてこれも大変になります。結局、適正な数のスタッフで、お互いに目配りをしながら作業を進めていくしかないのです。

でもそこには「やらされ感」なんてありません。誰か特定の人がリーダーなのではなく、状況に応じて流動的にリーダーが交代する。これって究極のマネジメントじゃないでしょうか。

地域の中でも、何か短期的なミッションのために様々な立場の人が集まって、よってたかって急ごしらえの組織を作ることがよくあります。自然保護の仕事をしているとそういう場面によく出くわしますし、最近よくある災害ボランティアなどもそうかもしれません。

こういう時は、集まった人たちの思いを尊重しながらもスピード感のある動き方が重要になってきます。でもなかなかそれは難しく、うまくいくこともありますが、多くの場合しこりを残してしまうことが多いようです。

この半年間、事務局をやってみて、この指とまれ方式で集まった人たちが組織を作るノウハウをもっと社会に広げていけないか。そうすれば世の中もっと良くなるんじゃないだろうか、そんなことを感じました。

環境教育関東ミーティングは、おそらく来年も東京で開催されます。今年参加できなかった方はぜひ次回ご参加ください。