昨日、一昨日は、栃木県那須町で開催された「環境教育関東ミーティング」に参加してきました。栃木県を中心に千葉、埼玉、群馬、東京などから70名が参加。人数規模もちょうどよく、一体感のあるよいイベントでした。


今回の全体テーマは、「若者よ、おじさんたちはこう考える!」。


環境教育の活動に携わる第1~2世代である40~60代のおじさんたちと、これから環境教育を担っていく第3世代である20~30代の若者とが、お互いの思いを交流させて、ある部分はバトンタッチをうながし、ある部分は役割分担を図っていこう、というような意図であったと理解しました。


参加してみて驚いたのは、20~30代の人が半数を占めていたこと。

ボクの認識では、自然関係のグループはボランティア活動が中心で、その年齢層は、団塊の世代。その中でも城山トコロジストの会は、30~40代が中心で若い方です。今回の参加者層は、それよりもさらに10歳くらい若い。


なぜだろう、と分析してみたところ、2つほど思い当たることがありました。

一つは、栃木県が日光や那須などの観光地を抱え、自然ガイドやキャンプ、冒険教育が事業として成立していること。あこがれの仕事があるから、若い人が集まってくるのではないかということがあります。


もうひとつは、若い人を育てようとする大人がたくさんいること。見ていると、みなさん本当に仲間を大切にしているのがわかります。それだけでなく、外からやってきた人が疎外感を持たないように、誰かしら話しかけてきて、気を使っている。ホスピタリティが高いというのでしょうか。


環境教育の業界は、ボクが入った20数年前から大きく変わっています。何より職業としての選択肢が増えたし、ある程度先人達がいるので、自分の才覚があれば就職しなくても自分で道を切り開いていくこともできるでしょう。


そういう自由さと楽観的な雰囲気は、少し「うらやましいな。」と思いましたが、その一方で、よほど自分に厳しくなければプロとしての実力を磨いていくことは難しく、10年後この世界に残るのは大変なことでしょう。


また、「組織に属さない」ことがカッコいい生き方のようなムードがありましたが、本当に社会を変えていくためには、組織の力を使った方が効果的であるという側面も考えてほしいと思いました。

そして、職業として成立する自然ガイドや冒険教育の分野だけが活発になっても、社会変革ということを考えると少し偏っています。それ以外にもボランティアで支えられている地道な活動がたくさんあり、それらの活性化も考えなければならないでしょう。


ボクたちロートルの役割は、いかに食える仕事を作り出していくか、ということと、若い人に地道な市民活動にも目を向けてもらえるように、人材を育てていくことなのかもしれません。


学生さんと午前3時まで話し込んでいて、自分が学生だったときのもやもやした気分を思い出しながら、そんなことを考えていました。