今日から、毎年4~5月に行っている稲城市の野鳥の調査を始めた。
これから、GWをはさんで5月中旬ごろまで、毎週3日程度、早朝から街の隅々まで歩くことになる。
初日の今日は、大丸用水沿いを歩いた。
この辺りは、稲城市を縦断するように流れる三沢川が、丘陵地から抜けたところにできた扇状地の地形。
この地形を生かして、江戸時代から多摩川の水をひき、用水路を通して田んぼを作っていた。
今はほとんど田んぼは残っていないけど、大丸用水だけが今も流れている。
その大丸用水でコサギがえさをついばんでいるのを見た。
コサギは今、各地で数が減っているといわれている鳥だ。
一番の原因は、集団繁殖地が地域住民との間でトラブルの原因となり、追いやられてしまうことだ。
しばらくこのコサギを見ていたら、岸に上がって、「ブシューーー!」という音とともに糞をアスファルトの道に噴射して飛び去って行った。
糞の中には、固形物はほとんど見られなかった。
大丸用水の周辺は密集した住宅地。
何もない住宅地と比べると、この水路があるだけで、いかに豊富な種類の鳥がいるかということがわかる。
田んぼの水を供給するという枠割はほとんど終えてしまった用水路だが、いわゆる生物多様性にとって、まだまだ大切な役割を残しているといえる。