
今日ふと思った。新しいこと、難しそうなことは、踏み出すまでが非常に怖い。だが、いざ一歩前に出てみると、案外なんともない。
これは一体どういった原因によるのだろうか。
もちろん「先が見通せない」という不安もある。だが、最も大きいのは「失敗したらどうしよう」という恐れではないだろうか。
ルース・ベネディクトが述べたように、日本人には「恥の文化」が根強い。その観点からも、この感覚はよく理解できる。
あらゆる行動における危険性やリスクが、技術や制度によって最小化されつつある今、私たちは一体、何を怖がる必要があるのだろうか。
失敗とは、本当に失敗なのだろうか。
それは単なる経験に過ぎないのではないか。
人は物事をすぐに分類したがる。けだしその通りだ。だが、それは非常にくだらない思考である。
他者から見た失敗は、空想にすぎない。私たちが「経験」と見なせるものは、結局、自分の中にしか存在しないのだ。