コンビニで撮影計画を練り直した後、国道465号線を東に向かい夷隅川を渡り大多喜町からいすみ市へ。
夷隅川を渡る橋のすぐ北側にいすみ鉄道の鉄橋があり、当初はその鉄橋を国道橋から撮る予定でしたが、駐車場所と考えてた場所が現地に行くと私有地だと判明して断念。これも予定変更の一因でした。

いすみ市に入り1km弱の国道左側に「夜泣き地蔵」とGoogleマップに表示されてる小さな祠があります。祠の向かって右後方にはフェンスに囲まれたソーラー発電所があるので、すぐにわかります。
その祠とソーラー発電所のフェンスとの隙間が次の撮影場所。祠の東側のソーラー発電所のフェンス沿いに車数台なら駐車可能です。





2枚とも写真左手が城見ヶ丘(シロミガオカ)駅、上総中野(カズサナカノ)駅方面。右手が上総中川(カズサナカガワ)駅、大原(オオハラ)駅方面。
写ってる列車は10:21大原駅始発、10:44上総中川駅発、普通列車の大多喜(オオタキ)駅行き。使用車両はキハ20気動車。撮影時刻は10:46。後追い撮影です。

水鏡には一応なってはいるけど、光の具合で薄くなってます。水鏡写真は難しいなぁ。もっとも狙って撮影したわけではないんですがね。

あとこの場所は路側帯が狭いのと、国道の交通量がけっこうあるので、路側帯で撮影するなら三脚は使用不可です。


国道465号線を更に大原駅方面に走り、新田野(ニッタノ)駅を過ぎて3つ目の左折三差路を左折、すぐの踏切を渡った先の道路上が撮影地。
車は踏切を渡ったすぐ左の線路沿いに続く農道に止めました。撮影する道路から左に分岐してすぐは車を止めても横を車が通れる道幅があります。2台は縦列駐車可。ただし、農作業の邪魔にならなければですが。

カメラをセッティングしてしばらくしてすぐ横に別の撮り鉄さんが陣取り、挨拶を交わして雑談をしてると珍客到来。



小さくてわかりづらいですが、ボンネットバスです。
その①の最後に大多喜駅周辺を駐車場所を探して走った、と書きましたが、その時にも見たボンネットバスです。

20年ぐらい前から各地で観光の目玉にしようと、ボンネットバスを復活させる動きがあるのは知ってましたが、多くは山間部の観光地や古い街並みの残る観光地。なので大多喜町のような普通の田園地帯で見た時は、いったい何事かと、驚くより先に疑問の方が湧いてきました。

で、横の人との雑談の中で大多喜駅近くで見たボンネットバスの話をしたら、実は彼は本来はバスマニアとのこと。で、私の見たボンネットバスについて教えてくれました。以下は彼から聞いた話です。もし事実と異なる部分があれば、それは私の記憶違いです。

① このボンネットバスはバス会社所有ではなく、個人所有のボンネットバスである。
② この日、大多喜町では名称は忘れたけどイベントが行われていた。
③ それを事前に知ったボンネットバスの所有者が、イベントを盛り上げるためにボンネットバスに希望者を乗せての自費運行をイベント主催者に提案。
④ イベント主催者が提案を了承し、当日所有者がボンネットバスを運行し、それをたまたま私が見た。

ということです。中古バスを個人で所有してる人がいるのは知ってましたが、ボンネットバスの個人所有は初耳でした。そしてなにより、イベント主催者側からの依頼ではなく、所有者から自費参加を申し出た、てのに驚いた。世の中には奇特な人がいるんだなぁ。

なにはともあれ予期せぬ珍客到来に驚き、これはひょっとしたらひょっとするぞ、と2人でワクワクしてたら、ひょっとしました!



列車の方が先に踏切を通過したので、国鉄型気動車を踏切で待つボンネットバス、という構図での撮影はできませんでしたが、今では撮影することすら不可能な国鉄型気動車とボンネットバスのツーショット写真です。
列車の前に写ってる車列は他の撮り鉄のみなさんの車。彼らは線路の反対側、列車の背後になってる位置から、新田野駅を通過直後の列車を撮影しようとしたため、この激レアツーショットは撮れなかったはずです。

写真奥が新田野駅、大多喜駅方面。手前が上総東(カズサアズマ)駅、大原駅方面。
写ってる列車は11:50大多喜駅始発、12:10国吉(クニヨシ)駅発、急行2号大原駅行き。使用車両はキハ28形、キハ52形。撮影時刻は12:13。

私は撮り鉄ブログを書く際には、列車名が存在する場合は列車種別と列車名を記すようにしてます。例えば「特急やくも16号」「快速海峡7号」のように。
ですがこの列車に関しては、時刻表には急行列車を示す記号の下に列車名として「急行2号」と記されてます。その原則に従い「急行急行2号」と記すのも間の抜けた感じなので、ここでは列車名だけを記すことにしました。
というか、列車名が急行2号て、ストレートすぎるやろ!



上の激レアツーショット写真と同じ位置から、列車が接近してきたとこを撮りました。





同じく、目の前を通過した後の後追い撮影。
ていうか、キハ52形に往年の急行「そと房」のヘッドマーク装着してるやんか! なんで急行「そと房」にせんかった?

そういや、いすみ鉄道は過去に実在した車両の型式や車番に敬意を表し、同一にならないようにしてる会社でした。たぶん同じ理由から急行「そと房」とは名乗らなかったんやろな、と勝手に納得しました。




05:10に車中泊した道の駅「たけゆらの里おおたき」を出て、コンビニで朝食を済ませて最初の撮影地の夷隅(イスミ)川へ。この日の撮影はいすみ鉄道からです。


いすみ鉄道は元は国鉄木原線。国鉄分割民営化から約1年後の昭和63年3月24日にJR東日本木原線が廃止になり、第三セクターいすみ鉄道が発足。因みに木原線の線名由来は内房線木更津(キサラヅ)駅と外房線大原(オオハラ)駅を結ぶ路線として計画されたから。
けっきょく計画は途中で頓挫して、大原駅ー上総中野(カズサナカノ)駅が木原線、木更津駅ー上総亀山(カズサカメヤマ)駅が久留里線として開業して現在に至る。
因みに木原線の読み方はキハラ線。2つの地名から一文字ずつ取って付けられた線名としては、国鉄分割民営化時点では大糸(オオイト)線、米坂(ヨネサカ)線とともに数少ない両方の漢字を訓読みする路線でした。通常このパターンの線名はどちらか一文字、或いは両方ともが音読みです。
因みに前日撮った小湊鉄道は内房線五井(ゴイ)駅と外房線安房小湊(アワコミナト)駅を結ぶ計画が途中で頓挫。奇しくも計画が頓挫した両者が上総中野駅で接続することとなりました。


いすみ鉄道最初の撮影地は総元(フサモト)駅近くの夷隅川を渡る鉄橋が撮れる場所。



写真左手が総元駅、上総中野駅方面。右手が久我原(クガハラ)駅、大原駅方面。
写ってる列車は06:05大多喜駅始発、06:13久我原駅発、普通列車の上総中野駅行き。使用車両はいすみ300形気動車。撮影時刻は06:16。

鉄道車両の形式名はJRのように、カタカナやアルファベットと数字の組み合わせか、多くの私鉄のように数字だけで表すが、第三セクター鉄道の中には、いすみ鉄道のように自社名と数字の組み合わせを採用してる場合がいくつかあります。
ただこの場合、ひらがなと数字の組み合わせになる場合が多く、文章にすると鉄ちゃん以外が読むと、非常に読みづらい。上述の「使用車両はいすみ300形」の場合だと「はいすみ300形」と読めないこともない。
ま、そこまで考えて形式名を決めてる鉄道会社なんて、まずないだろうな(笑)。

話を元に戻します。撮影場所は、総元駅から国道465号線に出て東に道なりに進んですぐの黒原交差点を右折。夷隅川を渡り、いすみ鉄道をアンダークロスして100数十m進むと、夷隅川に下りる道が分岐してるので、そのあたり。
駐車場所は、その夷隅川に下りる道が分岐してる先の夷隅川側の路肩が広くなってるので、数台は縦列駐車可能です。
標識やガードレールはズームしたり、カメラを縦にすれば問題ないです。

この場所は東側が一段高い丘陵地になってて、この時期の早朝は写真のように夷隅川が丘陵地の影に入るため、橋梁の赤と車両の黄色がより映えます。


夷隅川沿いに南に走り三又交差点を左折し国道297号線へ。すぐに左側に「ニューエイジ」という工場の大きな看板が見えるので、それを過ぎた先にある三差路を左折。すぐにまた三差路があるので右折。まっすぐ進んだ先の丁字路を左折してすぐが次の撮影地。



写真左手が総元駅、上総中野駅方面。右手が久我原駅、大原駅方面。
写ってる列車は06:35上総中野駅始発、06:43総元駅発、普通列車の大原駅行き。使用車両はいすみ300形気動車。撮影時刻は06:45。
偶然とはいえ、手前の水田が田植え前の水を張っただけの状態に加えて無風だったから、見事な水鏡写真が撮れました。

この場所は道幅が狭く駐車スペースがなく、上述した道順の最後の丁字路の右折路が、国道の反対側に広がる農地に続く未舗装の農道で、農作業車両の通行の邪魔にならないなら駐車可能です。私は今回も前回もそこに止めました。前回は冬の薄暗くなりかけた夕方、今回は早朝だったから運よく駐車できたと思います。
因みに他に駐車可能な場所は、上述の国道からの左折をせずに直進し、夷隅川を渡った先の久我原交差点の左側に駐車可能な空き地があります。


国道297号線に戻り来た道を逆に走り、最初の撮影地を過ぎて黒原交差点を右折して国道465号線へ。右側に線路が並行するようになってすぐの右カーブの先に、左側の路側帯が広くなった場所があるので、次の撮影地はその反対車線側の歩道。広くなった路側帯に車数台は駐車可能です。
地図アプリでは線路を挟んだ東側に「味の研修館」というのがあり、それが地図上では目印になります。



写真奥が久我原駅、上総中野駅方面。手前が東総元(ヒガシフサモト)駅、大原駅方面。
写ってる列車は06:55大原駅始発、07:33東総元駅発、普通列車の上総中野駅行き。使用車両はキハ20気動車。撮影時刻は07:34。後追い撮影です。
このキハ20は国鉄が製造したキハ20ではなく、いすみ鉄道が新規製造したもの。外観はいすみ350形、内装はいすみ300形に準じており、全長が国鉄キハ20より少し短いです。
とはいえ、そもそもいすみ350形の前面デザインが国鉄キハ52を模してるので、予備知識なしで現れると国鉄標準色だけにビックリします。時刻表にはこの列車にキハ20が使用されてるとの記載がないですからね。

過去の撮り鉄で遭遇した、JR東日本のキハ100系やJR東海のキハ40系の国鉄色は、車両デザインが根本的に違うから、驚きと同時に違和感が半端なかったですが、いすみ鉄道のキハ20は前面がキハ52を模してるだけに、側面を見なければ違和感すら湧かないです。


次の撮影地は国道465号線をそのまま進み、いすみ鉄道の踏切を越えると、右側にコイン精米機とコインランドリーがあります。その少し先の左側にあるソーラー発電所の手前。線路方向に進む未舗装の農道らしきのがあり、そこで撮りました。車もそこに止めました。数台は駐車可能な広さがありましたが、農作業用車両優先の場所なのをお忘れなく。





写真奥が東総元駅、上総中野駅方面。右手が小谷松(コヤマツ)駅、大原駅方面。
写ってる列車は07:57上総中野駅始発、08:12東総元駅発、普通列車の大原駅行き。使用車両はキハ20気動車。撮影時刻は08:13。

先程からいすみ鉄道のキハ20を他の車両のように「形」や「系」を付けずに表記してますが、これはいすみ鉄道のHPの車両紹介で、他の車両は「形」が付いた表記なのに、キハ20は「形」を付けずに表記してたので、その表記に従うことにしました。


このあと大多喜(オオタキ)駅を撮りたかったのですが、駐車場所を探して駅周辺をグルグル回りましたが見つからず、しかも次に予定してた撮影場所付近の駐車場所も見つからず、一度コンビニでコーヒーでも飲みながら計画の練り直しをすることにしました。




皿郷踏切で里山トロッコ号を撮影してすぐに次の撮影場所の飯給(イタブ)駅へ移動。
その前に①で書き忘れたことがあったので、ここで書いておきます。それは皿郷踏切で撮影した際の駐車場所。
県道81号線の信号のない交差点の西側路側帯(線路側)の北側部分がかなり広く、皿郷踏切まで広がってるので、車はそこに数台止めれます。ただし止める位置によったら写り込む可能性があるのでご注意を!


飯給駅。10数年前に初めてこの駅名を見た時は読めんかったわ(笑)。そして読み方を知ってから「給ぶ」でタブと読むのを思い出した。
タイトルは忘れたけど、若い頃に読んだ本の中に「給ぶ」というのがあって、スマホはおろかインターネットすらなかった時だったから、高校の時に使ってた漢和辞典を引いて調べたわ。
撮り鉄から話が脱線しましたが、駅名一つでそんな昔のことを思い出すことになってしまい、それ以来、飯給駅は私には印象深い駅になりました。



写真左手が里見(サトミ)駅、五井(ゴイ)駅方面。右手が月崎(ツキザキ)駅、上総中野(カズサナカノ)駅方面。
写ってる列車は12:36養老渓谷(ヨウロウケイコク)駅始発、12:52月崎駅発、里山トロッコ2号上総牛久(カズサウシク)駅行き。牽引機はDB4。撮影時刻は12:59。なお列車ダイヤはその①で説明した通りです。

発車直後に飯給駅のすぐ西側にある白山神社に続く石段から撮影しました。
上総中野駅には転車台がなく、また駅構内の配線の都合で機回しもできないため、DB4が上総中野駅方向を向いたままで後押しする形で、上総牛久駅へと向かいます。

飯給駅での撮影には有名な定番撮影地があります。その定番撮影地はここより少し北側ですが、この時は雨が降ってたので、雨を避けるために木々の下に入れる石段から撮影しました。定番撮影地では雨を避けれる木々も人工物もありませんから。
因みに列車に被ってる木々は桜。満開の時期には夜間ライトアップされて、桜と列車の写真を撮るために、一般の観光客も多数訪れる、飯給駅は有名な桜の撮影地でもあります。
もっとも夜間に運転してるのは里山トロッコではなく通常の気動車なので、里山トロッコと桜が撮れるのは日中に限られます。

Googleマップで飯給駅を探せば、駅のすぐ北に「飯給駅の桜」というのがありますので、桜と列車の写真はそちらを参照してください。



1枚目と同じ位置から同じ列車を数秒後に撮影。DB4が1枚目の写真より車体が長く見えるのは、飯給駅の黒壁のトイレの前を通過中のため。私もシャッターアイコンをタッチした時には気づかなかったです。



2枚目のさらに数秒後。少しズームして撮影。2枚目の左端あたりを通過中の写真です。

里山トロッコ2号が見えなくなってから雨が強くなり、すぐに車に戻り次の撮影地の上総大久保(カズサオオクボ)駅に移動。


上総大久保駅は駅南側に広い空き地があり、そこが駐車場所であり撮影場所。駐車台数も、撮影者のキャパも相当容量あります。
駅南側に着いたのは13:25頃。飯給駅から10分程度でしたが、その間に雨は強くなり、土砂降り状態。加えて雷まで鳴りだした。気象だけは匙を投げるしかなく、やむまで車の中でひたすら待機。
途中、上総中野駅始発の五井駅行き気動車が来たものの、雨が土砂降り状態では車の中から見送るだけ。
15時近くになって雨がやんだから、里山トロッコ3号に備えてカメラをセッティング。もちろんすぐに車に避難できるようにカメラの近くに車は移動させました。



写真奥が月崎駅、五井駅方面。右手が上総大久保駅、上総中野駅方面。
写ってる列車は14:02上総牛久駅始発、14:56月崎駅発、里山トロッコ3号養老渓谷駅行き。牽引機はDB4。撮影時刻は15:02。



同じ場所から同じ列車を撮影。



里山トロッコ3号が養老渓谷駅方面に過ぎ去ったあとで、少し移動して上総大久保駅を撮影。ホーム1面に待合室だけの無人駅。駅名標が「かづさ」となってるのがいい味出してます。もっとも歴史的仮名遣いでは上総はカヅサとなるらしです。
そして待合室の絵がなぜトトロなのかは不明ですが、近くにあった白鳥小学校(閉校)の生徒たちによって描かれた絵だそうです。生徒たちは待合室の見た目から、猫バスのバス停をイメージして描いたのか?


次の撮影地は上総大久保駅の隣の養老渓谷駅の手前にある、菜の花の季節には菜の花畑を前にして走る列車が撮れる場所。
前回来た時には近くの駐車スペースが満車で車が止めれず、撮影を断念した場所。そこで里山トロッコ4号を撮りたかったが、とにかく雨がやまない。本降りの雨に加えて時折土砂降りでは、駐車場所と撮影地が離れていればどうにもならず、上総大久保駅から動けない。

けっきょく雨はやまずに気づけば17時。上総大久保駅を見ながら3時間半も居続けました。
雨がやむ気配もないので、これ以上の撮影は諦めて給油して晩飯を食うために市原市街へ向かいます。

市原市役所前の市役所通りを北に走り、加茂坂上交差点を左折してすぐ右手にあるのが、この日の晩飯を食った「紅丸食堂」というラーメン屋。



珍しく店の外観を撮りました。



しょうゆラーメン680円。



ミニ網焼きチャーシュー丼500円。

私が好きなのは豚骨ベースのラーメン。が、メニューに豚骨ラーメンがないので、注文したのはしょうゆラーメン。メニューに醤油ではなく「しょうゆ」と書いてたので、ここでは平仮名で書きます。
話がそれましたが、しょうゆラーメンは美味しかったです。私は醤油ラーメンによくある醤油辛さが苦手で、普段は注文しないんですが、ここのはマジで美味しかった。
そしてそれより美味しかったのがミニ網焼きチャーシュー丼。正直言ってしょうゆラーメン注文せずに、ミニでない網焼きチャーシュー丼を注文すればよかった、と思うレベル。
このサイズのチャーシューだから食べごたえもあったし。
また市原市で食事する機会があれば、ミニでない網焼きチャーシュー丼を食べよう!