今日は、商工会議所の人口政策委員会に行ってきました。
内容はこれから詰めていくとの事ですが、基本情報としての資料で、更に基本と思われるデータを書きます。
例の合計特殊出生率は、2.07で人口が増減しないという事です。ここまで増やすのが、最終的な最低目標となる数字です。
2010年の日本は1.39、ここ数年微増傾向にありますが、横ばいといった程度です。1975年まで約20年は、2.07の少し上ぐらいで安定していました。その後30年間、2005年まで減り続けてきました。
原因分析では、未婚の人が増えているのが、最大要因との説明でした。20代での結婚が少ないとの事です。
既婚率(同棲も含みます)は、男性の20代では、日本19.3%、アメリカ36.5%、フランス45.8%との事で、際立って日本は少なくなっています。
女性も見てみると、20代では、日本35.5%、アメリカ53.4%、フランス63.7%との事で、こちらも際立っています。アメリカとフランスは主要先進国の中で出生率が高い方ですので、比較の対象としています。(下の方で出生率のデータを記載します。)
30代までですとかなり差は縮まり、40代までですとほぼ一緒になります。
40代までを見てみると、男性は、日本80.5%、アメリカ87.4%、フランス81.1%との事です。女性は、日本93.0%、アメリカ90.3%、フランス87.0%との事です。
ただし、今の20代が40代になった時にどうかは、違うかもしれない、日本の既婚率が下がっているかもしれないと、私は少し心配です。
主要先進国で見ると、出生率は、日本、ドイツ、イタリアが少ない方のグループです。
ドイツ2008年1.38、イタリア2007年1.37です。日本は2008年は1.37でした。
アメリカは比較的ずっと多いのですが、80年頃減っていたのが少し増えています。2007年の合計特殊出生率は、2.12で、人口増加社会です。
フランスは1990年ごろから少し増え始めて2008年2.00と、少子化対策が成功した国と言われています。
イギリスは2000年ごろから増え始めて、2006年の合計特殊出生率は1.84と急に改善しています。
アジアを見ると日本と同じで、少子化になっています。子だくさんと思われるタイで2007年1.80、シンガポールは2008年1.28、韓国1.19、香港1.06、台湾1.05とすごい数字が並びます。高い経済成長を脅かすこととなると、各国が対策を進めてきているようです。
韓国では、出生率の目標数値を決めるとの事で、あの国の事ですからガンガンやるのではないかと思います。
このへんの数字は新聞などによく出ているのですが、まとめて見ておかないと、間違った印象になりそうです。
例えばこんな風にです。
先進国は出生率の低下に悩んでいる。一方アジアの台湾、韓国、シンガポールなどは、高い経済成長率を、高い出生率=豊富な労働力が支えている。
実際のところは、アジアの経済の急成長を遂げた国々、台湾、韓国、シンガポールは、急激な出生率の低下に見舞われている。一方出生率が下がっていた先進国のフランス、イギリス、スウェーデンなどの国々は、少子化対策が効果を上げ始め、出生率の上昇をみている。アメリカも高い出生率を維持している。ということです。そして、日本は20年以上にわたって少子化対策をしてきたがここ数年少し効果が出てきたようだ。と言う事のようです。
スウェーデンについては前述していませんが、フランスとイギリスだけではトレンドと見えないように思いますので、入れておきました。データは省略しますが。
最近ベストセラーになった日本政策投資銀行の藻谷浩介さんの「デフレの正体」など、色々な本の主張は、出生率の改善は出来ないというのが前提となっているように感じます。データをまとめて見てみると、決してそんなことは無いという事になりませんか。出生率は上げる事が出来る、という事になりませんか。
上のデータで、ドイツ、イタリア、日本の第二次世界大戦の敗戦国は、先進国中の低出生率グループとなっています。戦時の人口増加政策の反省(反動あるいはトラウマ)から、出生数を増やすという啓発活動が、抑制的であったと推定されます。出産と育児の啓発活動は、あまりお金のかからない、出生率の改善策かもしれません。


