世界の自動車販売台数の推移をみていると、今後の景気の動向も見えてきたりします。

 

それは自動車産業の株価とかそんな狭い範囲ではありません。

自動車はまさに「現代のハイテク技術の集大成!」みたいなものです。

 

自動車には本体の自動車会社の技術であるボディのクオリティやエンジンはもちろんですが、内装の電気系統のクオリティ、シートや防音、振動、などのクオリティ、タイヤやフロントガラスなどの耐久性のクオリティ、つまり、自動車を構成するための様々な分野のトップメーカーの最先端技術が導入されてしのぎを削っています。

 

自動車産業の動向は、多くの業界の動向を左右してしまうという事です。

 

その高品質の自動車を生産し、販売していく、そしてその国の人たちが購入していく。

これはものすごい経済効果を生むことになっています。

生産するメーカーの人、モノ、金の問題から、購入する人の資金に関わるローンなどの金融の問題まで、かなり幅広い範囲での影響となります。

 

2021年のデータでは、一位が中国、二位アメリカ、三位日本、四位インド、五位ドイツ、となっていますが、最新の2022のデータでは、すでにインドは日本を抜いて三位となっています。

 

これは自動車販売台数と人口比率の点からしても、中国1.9%、アメリカ4.6%、日本3.5%、インド0.3%、ドイツ3.6%、からしてもインドの普及率はまだまだ低く、これから一気に自動車の販売台数は伸びていくと思われます。

10年内に5倍ほどの販売台数になってもおかしくありません。

 

これにはインフラ整備の問題もありますが、インドの主要都市での道路整備はすごいスピードで進んでおり、自動車の販売台数には拍車がかかると思われます。

 

HV、EV、HEV、水素エンジン、など様々な最新技術も投入され、今後はどの形態が主力となっていくのかは議論が分かれるところですが、面白いのは人口世界一のインドでは独自の発想で新たな取り組みもされていることです。

 

インドには日本のスズキが40年以上前から進出して工場を建設し、販売台数のシェアも大きいですが、なんとメタンガスで動くエンジンを開発し、すでに販売まで始まっていると言います。

 

メタンガスで走るとはかなり独創的な発想ですが、「牛の糞」を固形燃料として炊事などの家事に利用してきたインドでは普通に出てくるアイデアなのかもしれません。

人口世界一のインドでこのエンジンが主力となって普及すればすごい革命が起こるのかもしれませんね。

 

「牛の糞」を燃料とした自動車が世界中を席巻する日が来るのでしょうか。