久しぶりに文楽を観て来ました。
総合芸術として今まで続いて来た伝統は素晴らしいのですが、自分の周りでは観てる人がいません。
客席もほぼ老年代と見受けられますし、舞台上も若い人はほぼ端役で、謡う人も三味線も老人です。

今回初めて文楽はほぼ悲劇なんだと初めて知りました。まあ考えた事も無かったけど色んな話が有るともってたけど違うらしい。
能がほぼあの世から怨みを言いに来た霊の話す物語と知った時以来の衝撃です。そう聞けば確かに楽しい話は少ないし、殺し合いも多いです。

さて今回、午後の部『生写朝顔話』は恋仲の若い男女の常にすれ違いになる悲恋の話で、男が女に送った詩が手掛かりになる。休憩を二度挟んで六段にも及ぶ長い話、4時間越えです。
長いので間に笑い薬の話が二段が挟まれてるんですけど、ほぼ記憶が無くて(笑)
親の勧める縁談を嫌さに家出して苦労する家老の娘は、相手が伯父の跡を継いで名前が変わった恋しい男と知らずに身をやつし盲目になるも乳母とその父の献身で元に戻って家に帰る所で終わる。
結果的に悲劇では終わらなかったから喜劇?

夜の部『夏祭浪花鑑』も見ましたが、こちらは長さが半分の2時間なんでイヤホンは借りなかったけど充分理解できましたが、まぁ単純な話のせいもあるかも。
恩人の息子の恋の手助けから舅を殺してしまう魚屋団七の話。いくら悪い男で殴られたからといって妻の父親を殺すんだ〜とビックリ。金の為に自分が預かってる女を無断で連れ出されたとしても、金を渡すからと放免させてその後で嘘でしたゴメンでは、そりゃあ怒るだろ?それで逆上した舅に殴られ顔に傷がついたからとこちらも逆上し殺意が?
殺してから祭りの騒ぎに紛れて去ってゆく。え?そんなのあり?凄いビックリでした。

確かに、え?と思う成り行きはあるには有るけどね、善悪はどうでもいいんですね、きっと。

人間国宝の語り?歌う太夫は老人ながらとてもよく聴こえる声で、三味線?太棹も音を外さない良い音で(当たり前?)二人セットで上手の床の上でクルッと出て来て、その段が終わると又クルッと回転して消えるんですよね、良い方法だと思う。
今回は、登場人物が多い場面とかにもう1人太夫が横から出て来て二人の語りになったり、若い楽士が太棹の横で少し小さめの琴を弾いたりして珍しかった。

舞台上も3人の登場人物が居ると一体3人なので、人形遣いが9人になり1人使いの群衆?も4、5人出ていたりで広い舞台に人があふれてました。これも珍しいかと。
大男の玉男さんも、いつも女の人形が多い小柄の髪が少し薄い人も居ながら沢山の人が人形に合わせての登場で出演者も多かった。
男の人形の方が少し大きいので重いから玉男さんには合ってる。それを1時間とか手に持って動かすのは重労働だと感じた。舞台上で裸になる人形は本当に着物を脱いでた。まるで宝塚並みにサッサッサとキビキビしてました。

いつも、ボーッと見ててその時限りで覚えてない私ですが、イヤホンガイドのおかげで色々と勉強になります。古典芸能も面白いです。