書籍紹介 『月読尊』 中嶋榮二 日本の創世神話に現れる三貴神(天照大神、月読尊、素箋鳴尊)だが、そのうちの一柱、月読尊に関する逸話はあまりに少ない。なぜかの神だけが存在が希薄なのか。素朴な疑問から始まった研究は、月読尊を祀る神社から対馬・壱岐の信仰、やがて日本国を越え、遠く西アジアの月神信仰までも網羅し、大胆な仮説へと導かれていく――。日本の古代史研究に一石を投じる一冊。