11月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:2677
ナイス数:199

イオンを創った女 ― 評伝 小嶋千鶴子イオンを創った女 ― 評伝 小嶋千鶴子感想
イオンへはよく行くので興味を持ちました。最初は呉服店だったんですね。父・母・姉を亡くし、まだ年若い弟を助けるために千鶴子さんは奮闘します。読書家で勉強家の彼女のおかげで数々のピンチをくぐりぬけています。一気に読むことができず、ゆっくりめに読みました。消化するには時間がかかりそうです。成功の陰にある失敗はほろ苦く、彼女の苦悩が伝わってくるかのようでした。
読了日:11月26日 著者:東海友和
眠れない凶四郎(四) 耳袋秘帖 (文春文庫)眠れない凶四郎(四) 耳袋秘帖 (文春文庫)感想
今回は連続殺人なんですね。土蜘蛛の糸・骸骨崩し・狐火の夢・猫になった娘・暗闇地獄と、人が殺されたり事件が起きたりします。ラストの暗闇地獄は切ないですね。ちょうちんあんこうが、明かりで獲物をおびき寄せるようにして相手を罠にかける仕掛けですが、清蔵が常日頃から抱えている闇を表現したようです。人は針の先っぽでも明かりが見えれば希望をもつ。こんな話を聞いたことがあるので、読んでいてひやりとしてしまいました。凶四郎は、いつになったら夜眠れるようになるんでしょうか。作中に出てくる川柳も面白いです。
読了日:11月26日 著者:風野 真知雄
のねずみチュウチュウおくさんのおはなし (ピーターラビットの絵本 8)のねずみチュウチュウおくさんのおはなし (ピーターラビットの絵本 8)感想
綺麗好きのチュウチュウおくさんの家の中には、招かれざる客がちらほらいます。そのたびに追い出しますが…これでは1日が掃除で明け暮れてしまうでしょうね。テントウムシやクモ、まるはなばち。それからジャクソンさん!毎日掃除をするチュウチュウおくさんの家は、『指輪物語』に出てくるホビットの家のように思えて面白かったです。
読了日:11月26日 著者:ビアトリクス・ポター
りすのナトキンのおはなし (ピーターラビットの絵本 10)りすのナトキンのおはなし (ピーターラビットの絵本 10)感想
りすのナトキンのなぞかけの答えが知りたいです。礼儀知らずで遊んでばかりのナトキン。ブラウンじいのまわりをうろちょろして困らせて、5日目あたりでひやっとしました。6日目にはとうとう尻尾をなくしてしまいます。ちょっとひんやりしましたが、ナトキンの生意気な様子がイキイキとしていてかわいいです。なんだか憎めないですね。
読了日:11月26日 著者:ビアトリクス・ポター
きみが いないと (imagination unlimited)きみが いないと (imagination unlimited)感想
ボブ・ディランの歌を絵本に。読んでいると胸がきゅっと切なくなりました。絵本に出てくる大小の犬の姿もいいですね。
読了日:11月23日 著者:ボブ・ディラン
よっぱらったゆうれい (日本の民話えほん)よっぱらったゆうれい (日本の民話えほん)感想
オチがおもしろい。掛け軸の中の幽霊がお酌してくれるって聞いたら、物好きな人が高額で買ってくれるんじゃないかしら。
読了日:11月23日 著者:岩崎 京子
2ひきのわるいねずみのおはなし (ピーターラビットの絵本 7)2ひきのわるいねずみのおはなし (ピーターラビットの絵本 7)感想
ドールハウスの中にある、つくりもののごちそうを食べようとしますがうまくいきません。腹を立てた2匹のねずみは壊してしまいます。ドールハウスの中のものを巣に持ち帰り、自分たちで気持ち良く使うようになりました。その後、お礼と謝罪の気持ちをこめて、掃除をしている姿にちょっぴり笑ってしまいました。わるいねずみですが、ふつうのねずみです。
読了日:11月23日 著者:ビアトリクス・ポター
こわいわるいうさぎのおはなし (ピーターラビットの絵本 6)こわいわるいうさぎのおはなし (ピーターラビットの絵本 6)感想
こわいわるいうさぎが、ラストにはどうなってしまうのか……。ひげとしっぽがなくなった様子にドキッとしました。人のものを横取りしちゃいけませんね。短いお話ですが、インパクトがあると思います。
読了日:11月23日 著者:ビアトリクス・ポター
ローマ人の物語 (17) 悪名高き皇帝たち(1) (新潮文庫)ローマ人の物語 (17) 悪名高き皇帝たち(1) (新潮文庫)感想
悪名高きとあるのでどんな皇帝だろうと思ったら、やっていることは至極まっとうなティベリウスです。まっとう過ぎたのかもしれません。個人的に好ましいとは思いますが、古代ローマの人からしてみれば色々言いたいこともあったんでしょうね。職場の上司だったら、頼りになるけど怖いかもしれません。ティベリウスにとって何より優先されたのは、ローマを帝政への移行をこのまま進めること。平和なローマを維持すること。カプリ島に引っ込んでしまうみたいですが、立派にやり遂げていると思います。
読了日:11月23日 著者:塩野 七生
ダニーは世界チャンピオン (ロアルド・ダールコレクション 6)ダニーは世界チャンピオン (ロアルド・ダールコレクション 6)感想
ダニーは小さいころにお母さんを亡くしましたが、お父さんの愛情をたっぷり受けて育ちます。二人の深く太い絆に心が揺さぶられました。ダニーにとってお父さんは世界最高のお父さん。そのお父さんが密猟をしているのには驚きましたが、ほとんど村ぐるみ(私が読んだ印象ではそう)で密猟をしているのに驚きです。ダニーの住んでいる場所の繊細な描写、森の中の静かな雰囲気の表現にも感動です。ダニーが提案した密猟案は100%うまくいきませんでしたが、キジを手に入れて大団円です。子供も大人もドキドキワクワクする物語です。
読了日:11月23日 著者:ロアルド ダール
しりたいねんしりたいねん感想
こどもたちがつくった詩が載っています。まっすぐな目で紡がれた言葉は奥が深く、思わず笑ってしまうものあります。『いのちというものは』が好きです。
読了日:11月11日 著者:灰谷 健次郎,石川 文洋
ガラスの大エレベーター (ロアルド・ダールコレクション 5)ガラスの大エレベーター (ロアルド・ダールコレクション 5)感想
チョコレート工場を手に入れたチャーリー。チョコレート工場へ行くはずが宇宙へと飛び出します。宇宙ホテルUSAへの不法侵入。恐ろしい害獣クニッドとの遭遇、対決。次から次に起こるトラブルを、ワンカ氏が愉快に切り抜けています。チャーリー一家はドキドキハラハラしっぱなし。物語を通して愉快に明るく振舞っていたワンカ氏が、しんみりとお金は争いのもとだと考えているシーンが印象的でした。チャーリーがこの先、どうやってチョコレート工場を経営していくのか楽しみです。
読了日:11月09日 著者:ロアルド・ダール
ローマ人の物語 (16) パクス・ロマーナ(下) (新潮文庫)ローマ人の物語 (16) パクス・ロマーナ(下) (新潮文庫)感想
世襲制を公にしたアウグストゥス。公的な利益に反映されるよう仕組みづくりを行い、元老院に受け入れられたものの跡継ぎがことごとく亡くなります。相容れない仲となっていたティベリウスを養子に迎えました。最後にはティベリウスと協力し合うことができるようになり安心しました。ローマの防衛線はエルベ川からライン川へ戻されます。カエサルの見立ては正しかったのですね。アウグストゥスは穏やかな死を迎えますが、彼が背負った重荷は相当なものだったでしょう。血族に執着しすぎたことが残念です。
読了日:11月09日 著者:塩野 七生
メイドの手帖 最低賃金でトイレを掃除し「書くこと」で自らを救ったシングルマザーの物語メイドの手帖 最低賃金でトイレを掃除し「書くこと」で自らを救ったシングルマザーの物語感想
掃除がメインのお仕事です。掃除に対する考え方がアメリカ人と日本人では大きな差があるようにも思えました。シングルマザーとして政府の援助を受けながら、ギリギリの生活の中で大学進学を目指し作家になるという夢を叶えます。赤裸々に描かれていました(ここまで書いて大丈夫なの??と思うくらい)。作者は自分が掃除をする家に名前をつけていたので、読んでいる私自身、親近感がわきました。思った以上に読みごたえがあり、読み終わるのに時間がかかった本です。
読了日:11月06日 著者:ステファニー・ランド
劣等感という妄想 禅が教える「競わない」生き方劣等感という妄想 禅が教える「競わない」生き方感想
常日頃から妄想が多いです。胸がざわざわ、頭の中がもやもや。妄想なんだと気づくだけで大きな前進かもしれません。
読了日:11月06日 著者:枡野俊明
なぞなぞのみせ (なぞなぞえほん)なぞなぞのみせ (なぞなぞえほん)感想
なぞなぞいくつとけたかな。1問目が始まる前のなぞなぞの答えが分かりませんでした。絵本の中から探すのも面白いですね。お店で売られているものを探していましたが、たまに動物が答えだということもあり、動物の姿を見かけるのも楽しかったです。
読了日:11月06日 著者:石津 ちひろ
おばけのブルブル (講談社の創作絵本)おばけのブルブル (講談社の創作絵本)感想
おばけのブルブル。ブルブルは他のお化けのように自由に変身ができません。変身できるのは筆だけです。ですがブルブルが描いた絵が、人間の世界で大ブレイク!しばらく楽しい時間を過ごしますが、あまりの忙しさに目を回し、もとのお化けに戻ります。ブレイクしなくても、ブルブルらしくゆったり描いた絵もきっと素敵でしょうね。人形劇のスタイルをとっているのが面白いなと思いました。
読了日:11月06日 著者:荒井 良二
【小説24巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身III」 (TOブックスラノベ)【小説24巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身III」 (TOブックスラノベ)感想
領地対抗戦と卒業式、成人式で終わるんですね。レスティラウトの力作がすべてエーレンフェストの手に。かわいそうというか恥ずかしいというか、卒業するまでに片がついてスッキリされたかもしれませんね。小説版でしか知らないので、これほど物語が複雑になっていくとは思いもしませんでした。ハンネローレが辛い立場になってしまったことが苦しいですが、これから挽回する機会があるといいな。フェルディナンドのことは心配ですが、あらゆる角度から検討をして自分で様々な対処をしているのはさすがですね。
読了日:11月01日 著者:香月美夜

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個人的にピックアップ!

絵本

よっぱらったゆうれい (日本の民話えほん)

 

日本の民話なので日本人はなじみがありますね。

幽霊と聞くと怖そうですが、一緒にお酒を飲んでくれる面白い幽霊です。

 

メイドの手帖 最低賃金でトイレを掃除し「書くこと」で自らを救ったシングルマザーの物語

 

シングルマザーとなり娘を育てながらも、作家になるという夢を追い続けます。