英語学習サービス「iKnow!」を運営するセレゴ・ジャパンは2011年4月20日、PC 版「iKnow!」と学習データを同期できる Android アプリの無償提供を開始した。Andoroid 2.1以上のスマートフォンに対応。

同アプリを利用すると、基礎英語やビジネス英語、TOEIC対策など、PC版「iKnow!」で提供されている学習コンテンツを Android 端末でも利用できる。iKnow! 料金は月額1,000円(税込)から。

同社は既に3月より iPhone 用アプリを提供している。今後、6月にタブレット PC 版アプリをリリースする予定。

【関連記事】
セレゴが英語学習サービス「iKnow!」iPhone アプリを開始
セレゴジャパン、有料英語学習サービス「iKnow!」を公開
goo が Smart.fm と連携、英語学習サービスを開始
セレゴ・ジャパン、「iKnow!」から「smart.fm」で Facebook ジェネレーションを狙う
洋楽歌詞の学習サービスが1位を受賞——iKnow! 主催アプリコンテスト

「この記事の著作権は japan.internet.com に帰属します。」







NICT、音声入出力が可能な Android 用翻訳アプリ「VoiceTra」を公開
NICT、音声入出力が可能な Android 用翻訳アプリ「VoiceTra」を公開
情報通信研究機構(NICT)は2011年4月25日、音声およびテキストで入出力可能な Android 端末向け翻訳アプリケーション「VoiceTra(ボイストラ)」をリリースした。Android Market で無償提供している。Android OS の対応バージョンは2.2以上。

NICT は、研究成果の周知と音声翻訳技術の改善を目指す実証実験として、2010年8月より iPhone 向け「VoiceTra」を公開していた。今回は、より多くのユーザーに試用してもらうため Android 版を追加提供する。

対応言語は21言語あり、テキスト入出力で旅行会話用の翻訳が行える。一部言語については、音声で入出力が可能。音声による日英翻訳の能力は、TOEIC 600点程度の語学力に相当するという。テキスト翻訳については、日本語への翻訳性能をほかの多言語対応翻訳ソフトウェアと比較したところ、VoiceTra の翻訳率の方が高かったとしている。

翻訳可能な21言語は以下の通り。日本語、英語、北京語、台湾華語、ドイツ語、フランス語、デンマーク語、オランダ語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ブラジル系ポルトガル語、ロシア語、アラビア語、ヒンディ語、インドネシア語、マレー語、タイ語、タガログ語、ベトナム語、韓国語。そのうち、日本語、英語、北京語、インドネシア、ベトナム語は音声入出力に対応している。現在、韓国語は音声出力のみ可能だが、6月に Android 版および iPhone 版とも音声入力へ対応させる予定。

NICT は、この実証実験を2012年3月末まで実施するとともに、民間企業の協力を得て事業化を検討していく。また、NICT がiPhone 向けに公開している VoiceTra とテキスト翻訳アプリケーション「TexTra(テキストラ)」のダウンロード回数は、合計50万回を超えたという。

なお、米国 Google も音声入出力が可能な翻訳アプリケーションを無償提供している。

【関連記事】
名前翻訳サービスの無料お試しプランが登場
Translators Voluntarily Help You on Twitter, 翻訳者の支援活動
10ヶ国語以上の言語に対応した Facebook ページ導入支援サービスを発表
グリー、GREE パートナーのローカライズとデバック支援で6社と提携
こいつはすごい…カメラで映した文字をリアルタイム翻訳してくれる iPhone アプリ「Word Lens」

「この記事の著作権は japan.internet.com に帰属します。」







不景気のため、退職率が下がり、会社にぶら下がるローパフォーマーが増殖中。人事部長たちが人事の裏側を明かす。

---------------------------------

■何の取り柄もない文系学生はキツいね

[化学] 昨年の12月1日現在の大学生の就職内定率が68.8%。1996年度の調査開始以来最低の水準と言われている。でも騒がれているわりに、上位校はむしろ状況がいいのではないか。大手企業は上位校に採用が集中し、逆に下位校は内定率がどんどん下がっているのが実態だ。うちも採用数が減少する中で、早い段階で上位校の学生を囲い込み、その中から絞り込む傾向になっている。

[金融] 上位校の学生がすべて欲しい人材というわけではないが、確率論として質の高い学生が下位校に比べて多い。うちは会社主催の説明会に参加しないと面接試験に進めない。エントリーした学生に対し、普通は一斉に説明会の通知を出すことになるが、最初からオープンにすると、わずか1日で定員が埋まってしまう。だから上位校の学生から段階的に通知を出して、席がそれなりに埋まってきたところでフルオープンにして募集をかけている。説明会に応募者全員を呼ぶ余裕がない。

[サービス] 今、大学側や経済同友会などは選考を8月以降にしようと言っている。もちろん教育上はいいかもしれないが、逆に下位校は後がなくなり、未就職者が増えるのではないか。

[IT] そう。現状の就職戦線は4月の選考で上位校中心に有名企業の内々定が決まり、ピークを過ぎた5月の連休明けから中堅・中小企業の選考に中堅・下位校の学生が参加するという構図になっている。仮に8月以降の選考開始になると、すべての大学が一斉に動きだすことになる。しかも、勝つのは上位校であり、中堅・下位校は後がないだけに、後ろ倒しの選考は避けたいという思いもあるようだ。

[通信] 上位校と下位校の二極化傾向だけではなく、学生の質自体も二極化している。企業のグローバル化が避けられないのに、日本の学生は、海外に行くのは嫌だとか、評価されて差がつくのは怖いから年齢で給料が上がっていく公務員がいいとかいう人が多すぎる。中国の大学に直接出向いて採用活動をしているが、たとえば北京大学の学生はものすごく勉強している超エリートで、会う人間すべてが日本の東大生と違ってハングリーなんだ。彼らと話していると、ああこのままでは日本は危ないなと思ってしまう。

[サービス] 海外拠点の拡大により、うちは去年から新卒にグローバル採用枠を設けている。選考では語学力はあったほうがいいが、絶対的な基準ではない。TOEICの点数が高くなくても、様々な国・人種の考え方を受け入れ、それを融合していけるセンスやスキルを持つ異文化受容力を重視している。日本人でも、海外の大学に留学していた人、幼少時代から海外に住んでいた人、あるいは日本の大学で留学生の受け入れ係をやっていたという経験など、いろんな異文化体験を聞いて見極めている。今、海外の売り上げ比率は4割弱だが、グローバル採用枠もそれに近い3割程度に増やしている。

[IT] 理工系はともかく、何の取り柄もない文系大学生はキツいね。うちは2年前から事務系総合職枠以外に財務・経理とマーケティングの二つの職種別採用枠を設けている。これは財務・経理やマーケティング知識など専門性を重視した、いわば即戦力採用だ。ただ、マーケティングをやりたいです、という人は採らない。


■新卒より手取りが低い部長

[金融] はっきり言って、昇進がますます厳しくなっている。最大の理由は国内の事業そのものが縮小傾向にあることだ。今後の成長性が見いだせない中で、自身の将来にあまり夢を持てなくなっているミドルマネジャーが多いな。

[化学] うちは組織の縮小・改編でポストも減少傾向にあり、ラインマネジャーから外されて部下なしのスタッフマネジャーが増えている。その分、ラインマネジャーの責任が重くなってきている。昔は部下に号令をかけて、俺についてこい的なやり方でよかったが、今は部下のケアからコンプライアンスまですべてラインマネジャーの責任として押しつけられている。しかも、近年は会社の方針としてプレーヤーは評価しない。ラインマネジャーはマネジメントに特化しろと言われている。でも、そう言われても自分自身のスタイルはなかなか変えられない。

[通信] マネジャーの役割が変化してきて8割が課長にすらなれない。スタッフに教えたり、任せてじっとがまんしていることがなかなかできない。部下を1から10まで手取り足取りして育てられないマネジャーはラインから外されている。今まで先頭に立ってチームをぐいぐい引っ張り、成績も挙げてきた営業バリバリのマネジャーは評価されなくなっている。それよりも現有スタッフをまとめ上げ、目標達成へのプロセスも含めて管理できるマネジャーが求められている。しかし、その上の部長たちはプレーヤー上がりが多いから相談しても、「スタッフの面倒をそこまで見る必要はないよ」と言われる始末だ。

[IT] リーダーシップの質が変わってきている。部下が失敗したら部下に代わって上司が謝罪することも給与に含まれていると昔は言われたが、今は謝罪して済むというような情状酌量で許される時代ではない。失敗したら即座に降格させる。実際にうちの会社でもそうしているが、もちろん、降格してももう一回上がるチャンスがある。これが機能しないと人事は活性化しない。

[通信] 責任が重くなり、結果を問われる優勝劣敗の時代になると、人事を活性化しようとするなら、当然、逆転人事なり復活人事なりをせざるをえないと思うね。昇格・降格をフルに活用しないといけない。

[金融] うちは典型的な日本の保守的企業の部類に入ると思うが、2年前から新制度を導入し、ずっとラインマネジャーをやってきた人をスタッフマネジャーに降ろすケースが増えている。等級は下げないので降格ではないが、それでも外された瞬間はショックだ。もちろん返り咲くチャンスはあるが、なかなか這い上がれないで鳴かず飛ばずになった人もいる。

[IT] うちは、あえて上のポストにつけてチャレンジさせる。ダメなやつは一度降ろして、よければ戻すということはすでにやっている。本社でダメなら関連会社に飛ばすが、そこで実績を挙げればもう一度本社に戻すことも珍しくない。入れ替え戦はしょっちゅうやっている。たとえば部長が10人いれば、3人上げたいので3人を降ろすというようにコントロールする。

[通信] うちは管理職に役割グレード制を導入しているが、役割変更という形で、バッサリと入れ替えている。だから降格はかなり多い。どのくらい上がって、どのくらい落ちるかといえば、部署によって違い、イーブンにしたりする部署もある。管理職は2000人ぐらいいるが、毎回350人は降格する。厳密に言うと500人上がって、350人下がるような感じだ。

[IT] うちは降格させるにしてもグレード(等級)を一つ下げるくらいだ。当然、処遇も下がるが、部長クラスだった人の場合、毎月の給料だと20万円は下がるだろうね。しかも毎月の給料がボーナスの基礎給になるので年収ベースで400万円ぐらいは下がることになる。

[通信] うちは管理職には業績連動給を導入しており、部長でもすごく業績が悪いと一気に下がる。毎月の給料の手取りが新入社員の手取りよりも低いというのが毎年一人はいたね。そうすると必ずその人から電話がかかってくるんだ。「仕組みはわかっている。でも、うちの新入社員の手取りは17万円だけど、俺の手取りは知っているよね、15万だ。これってどうなのかなあ」と。

[サービス] うちも以前、業績連動給にしていたからよくわかるよ。評価ランクがSABCDの5段階あるとすれば、前年のS評価だった人が、D評価になると20万円ぐらい下がる。そのほかに税金や社会保険料を引くとそういう現象が起こっても不思議ではないよ。

[化学] 最近は少ないが、グレードが2段階上がることもある。マネジャーが次長を飛び越えて部長に昇格すると500万円ぐらいは上がる。同じ部長でも毎年100万円ずつ上がる人もいれば、100万円ずつ下がる人もいる。下がるような人はいずれ降格させられるから、さらに下がることになる。

(人事部証言!代わりがきかぬ2割か、8割のその他大勢か[2]に続く)


-----------------------------------------------------

溝上憲文=構成

【関連記事】
人事部証言:英語、スキル、能力……新出世の条件とは
なぜ几帳面な人ほどリストラされやすいのか
1000人調査! わが子を入れたい学校・会社
不況でも転職に困らない「3強・キャリア」とは
高給・薄給ランキング:給料ワースト50社ランキング

「この記事の著作権は プレジデント に帰属します。」