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「相手が悪ければ何をしても良いと思うのか？」
書店「まんだらけ」が
防犯カメラでとらえた万引き犯の映像を
「名乗り出なければネットで公開する」と警告。
脅迫罪ではないか？と物議を醸している。
他方
東京や大阪での主に韓国への
人種差別・憎悪表現デモ（ヘイトスピーチデモ）の規制へ
国がようやく重い腰を上げたが
「ヘイトスピーチを受ける韓国側に原因がある」
などと言ってのけ
規制に反対する声も上がる。
現在
世間では議員や科学者の疑惑・醜聞・醜態が
厳しく書き立てられている。
社会的に影響のある事柄であれば
悪い事や疑いを持たれる事をすれば
厳しく批判・追及されるのは当たり前。
STAP騒動の小保方さんもそう。
ナンチャラ深層水の松岡利勝元農水相や
ガセメール事件の永田元民主党議員も
激しい非難と追及を受け自殺した。
だからと言って正当な批判に留まる範囲に関しては
メディアが悪いとかいうのはお門違いだ。
しかし
相手に問題があればいじめても良いとか
相手はフシダラな女なんだからセクハラも性犯罪も許されるとか
相手も悪いんだから人種差別・憎悪表現も許されるとか
そういう話にはならない。
それとこれとは別の次元の話だ。
例えばの話
「親を殺した相手を敵討ちで殺したい」
という人がいれば
心情的には許したくもなるだろうが
もしその子が本当にやったら
やった側も現代法治国家では殺人の罪に問われる。
相手に罰を与えても良いか悪いかは
市民が勝手に判断して良い問題ではない。
処罰が可能としても
被害者自ら罰を与えることも
現代社会では出来ない。
現代の現実社会は
時代劇や西部劇の世界ではないのだ。
（＊なお、参考までに述べると
もし仮に殺さなければ自分や家族が殺される、
というような切羽詰まった急迫不正の侵害には
「正当防衛」が成立しうる）
にもかかわらず今、
こうした考えが
「相手に問題があれば何をしても許される」
というような方向にまで
拡大している風潮を感じざるを得ない。
被害者の立場に立てば
自力救済や報復・私刑も心情面では分かる。
しかし
犯罪行為に犯罪行為で対抗して良いかどうか以上に
私が最も気になるのが
「相手が悪いならこっちも法に反して悪い事をしても良い」
という風潮だ。
イイ歳した大人でも
こういう子供じみた考えを
ネットで平然と表明する人も多いが
トンデモない話だ…
結論
万引きは深刻な経営問題なのは理解できるが
それでも「まんだらけ」はおかしい。
防犯カメラの映像があるなら
警察に通報し映像を渡して
捜査を依頼するべき問題だ。
そしてヘイトスピーチ規制は日本の問題。
周辺国が醜い振舞をしていようがいまいが、
日本が醜い国になってはならないという次元の話だ。
犯罪で犯罪に対抗してどうするのか？
それこそ品位が問われる問題だ。