「シェイムレス3」#12 進め、ギャラガー! | 人生にドラマを!~トコの海外ドラマ日記

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海外ドラマ(主に米国もの)を中心に感想などを書き連ねます。
読書や映画鑑賞も好きなので、たまにそんな話もします。
一応それなりに気を使ってはいますが、レビューはネタバレを含みますので、何卒ご了承ください。

「シェイムレス3」最終話です。

<#12 進め、ギャラガー!Survival of the Fittest>


いやなんかもう、全てのドラマについてこんなこと言ってる気がするけど、今回もホントに本気で泣いたし、見応えあったわ~!!


脚本、秀逸だよね、っていうかちょっと出来過ぎで、いかに下品なおバカコメディを狙っても、やっぱ優等生+αの天才が書くと、こんな風に完璧なものになっちゃうんだよね、っていう感じがしました。よくも悪くも、かなぁ。


っていうと批判じみて聞こえるけど、そんなことはなくて、本気で感心しているんですよね。

でもあまりにも完璧すぎて逆にちょっと横から突っ込みたくなっちゃうってだけのことで。


意外とよかったのは、フィオナvsデビーというこの賢い姉妹の小競り合いのシーン。

フィオナはジミーがいなくなって連絡も取れないからかなりイラついちゃってるので、デビーが、転校するのかしないのか、そこハッキリさせてよっていう至極まっとうな問いかけをしているだけなのに、すごく冷たく突き放しちゃう。

この件に関しては言ってることはデビーが120%正しいんだけど、いつも頼りになるはずの姉であり親代わりのフィオナが全く機能してない。でもさ、このあたりのフィオナの完璧じゃなさっていうのがまた、彼女が完璧な理由なんですよね、って、上手く言えないんだけど、人間ってそういうものでしょ。

心の拠り所となっている愛する人を失ったかもしれなくて、どこにいるかさえもわからない、そうなったときの人間が、他者への対応はいつもと変わらずパーフェクトだったら、それは人間としてむしろ大切な何かを欠いていると、私はそう思います。

私自身がフィオナに思い入れ強すぎなのかもしれないけどねー。



で、やっぱり良かったのはリップ。もう、キミは百点満点です!

卒業証書をもらう時に、先生に言ったセリフ、「ここはやっぱり言っておくべきだろうな...見捨てないでくれてありがとう」ってコレもう泣くでしょ、号泣でしょ。ホントに成長したよね、悪いことばかりしてハッパ吸って女の子とやって、でもそれだけじゃなくてちゃんと、やるべきこともやって卒業したんだねー。おめでとう!!


そしてそれをフランクに伝えたら、ろくでなしの父親もここばかりは大喜びで、アリバイのみんなに自慢しちゃう。ギャラガーも遂に高卒を出した!どうだみろ、優秀なんだよお前たちとは違うだろって。 で、そこにいたみんなもひゃーすごーい!!って賞賛、歓喜する。


で、高校を卒業した天才少年が、ろくでなしの飲んだくれの父親に、今後の人生の不安を吐露するんだけど、父親はなかなかいいアドバイスを彼に送ったよね、好きに、自由にすればいい的な。


最高だったのは、リップがマンディに、MITに合格したことを伝えに行くシーン。

リップの言葉に、少しずつマンディの口元が緩んでいくのが、もう素晴らしすぎる。

「お前がいなかったら、受けることもなかったと思う。ありがとう」


最後まで黙って聞いていたマンディだけど、リップが背を向けて歩きだしたとたんに声をかけます。

「行くことにしたの?」

これはもう、ホントに最高の賛辞であり、おめでとうの言葉だったんだと思います。

そのあと、追いかけて抱きついてキスするでもなく、彼を静かに見送って、家に戻ったマンディ。

彼女の気持ちを思うと、やり切れないけど、よくやった、ナイスファイトと声をかけてあげたいです。

大好きな人の旅立ちを受け入れて見送ったんだよね。

これは最高の愛情表現ではないでしょうか。



一方のイアン。

彼は入隊を決意し、親友であるマンディに伝えに行きますが、その家にはマンディの兄であるミッキーも当然います。いつまでもツンデレから抜けきれないミッキーなんだけど、イアンの入隊の決意を知り、ついに言います。

「やめろ」って、それだけ。

そこからはもう言葉もなくただただ泣いて、妹に「ヘナチン」呼ばわりされて、それでもシクシクと泣くことしかできない。本当に弱い暴力男の心情を、見事に描いていました。



さて、またシーズンラストでどこへともなく旅立っていったフランクだけど、続きは来シーズンに送られます。

みんなの旅立ち、でも大切な家族を再確認できました。

これからは違う物語にならざるを得ないと思うけど、どうなるんだろう…




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