少し前


いや、何年か前


いや、何十年かたったかな








知らないうちに


思い出せないぐらいに


たくさんの思い出で


頭はいっぱいになっていた








憎しみ?


恐怖?


まだ微かに


体にこびりついて


歯がゆくて仕方がない


体がかゆい


消えない


かゆみが消えない


いくらかいても


そのかゆみは消えない


思い出せない程なのに


一度


そのかゆみを思い出すと


身体中がかゆくて


どこかへ走りたくなる







かゆみを忘れるまで


息が上がるまで


走り続ける







それでも、


消えてくれない







大怪我だったみたい


見えないけど


傷は確かに残っていて


その傷がいつも


ムズムズして


かゆくなる



忘れさせないように


きっと


いつまでも


私はかゆみを忘れられない












小川が流れていて


暗くて


冷たくて


何もなかった








温もりも


光も


希望なんて何も









あぁ


死ねばよかったんだ


あそこで


死ねばよかったんだ










人が温かいなんて知らなかった


人も温かいなんて知らなかった








あぁ 死ねばよかったんだ









あの時


私がいなくなっていたら


この人達は


どう生きていったんだろう







何も変わらなかったかもしれない







だけどきっと


私の家族の全ては変わっていた







全部ちがっていた


きっとまた違った未来







希望はあったかな


温かい道だったかな


どうだったんだろう




少しだけ知りたい












自分を生きるっていうのは


どういうことなんだろう


あるがままに、


そういうことなのかな





















あの日から今日までの私は同じ







同じ


同じ同じ同じ同じ同じ










ただ、人が温かいことを知ってる


優しいことも


愛情に溢れていることも



















少しでも生きててよかったと


思える 今がある
















「ごっつぁんです」







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