スイカはやっぱり
あれは私が始めてワーニャの母国:ロシアを訪れた
夏の日のことでした
モスクワの住宅地を歩いていた私は
見たこともないものに出会ってしまったのです
そこにあるのが当たり前のような顔で
道の上に存在していたもの、それは…
大きな檻いっぱいに
詰められたスイカ
これはスイカの露店のようなもので
ワーニャがいうには
モスクワの夏の風物詩
毎年夏になると街のあちこちで見られる
ごくごく普通のものなのだそうです
左に写っている人と比べると大きさがわかるのですが
本当に檻なんです
この動物園にありそうな巨大な檻、
入り口にはちゃんと鍵もかかっていて
夜などお店の人がいない時でも
盗まれる心配はないんでしょうが
最初に見た時は 檻とスイカという組み合わせが
なんとも不思議で
ほーんとビックリしました
このようにロシアでも夏の果物として大人気のスイカ
ワーニャが日本に来て初めてお店でスイカを見たとき
はじめてみる光景に
ビックリ驚いたのだそうです
というのも日本のスーパーマーケットでスイカは…
その多くがカットした状態で
売られていたからです
ワーニャが生まれ育ったソビエトでは
スイカといえば丸まま買ってきて…
切ってみるまで
食べごろの赤いものか
わからない
ギャンブル要素の高い
果物でした
白かったり薄ピンクだった収穫が早すぎて食べれないものにも
時々あたったのだそうです
そのため
叩いて音を聞いたり
ニオイをかいだり
色やヘタの部分を見たり、と
『赤くておいしいスイカの見分け方』知識が
いくつもあって
買う前にはみんなで一生懸命
選んだのだそうです
そんなスイカとの付き合いしか
知らなかったワーニャにとって
切った状態で売られているスイカは
白いスイカを買う心配がないけれど
切った時のうれしさや
ガッカリ感がなくって
さみしい!
そんなワーニャのこだわりにより
我が家は2人家族にもかかわらず
スイカはなるべく丸まま購入派なのでした