終戦記念日でもないのにこのところこのような物語が続くもの映画『私は貝になりたい』の影響でしょうか。。。

昨夜のNHKスペシャル「最後の戦犯」

終戦のわずか5日前、上官の命令に従って一人の米兵を処刑した見習士官。3年半の逃亡生活のあと、戦犯として裁かれた。日本国内での「最後の戦犯裁判」だった。

いわゆる「油山事件」と言われているもので、私が育ったところのすぐそばで起こった事件でした。
と言ってもその時代に私が生まれていたわけではなく土地の者でもないのでまったくこの事件については知りませんでした。

しかし、ARATAさん。。。
見習士官の揺れる心情を見事に演じきっていましたね~。
ARATAさんと言えば私にとって『連合赤軍』の坂口弘役のイメージが強く、その次に観たのが『20世紀少年』の田村マサオ役で。。。
どちらも狂気に満ちた役。。。怖い!というイメージしかありませんでした。
しかし今回は愚直なほどまじめでそれゆえに苦悩する見習士官を演じ心惹かれました。
言えば『連合赤軍』の坂口弘も『20世紀少年』の田村マサオも純粋な心が道を外してしまった悲しい結果だったのかもしれませんが。。。
今後のARATAさんの活躍が楽しみです。

それから今朝、「とくダネ!」で見た駆逐艦「雷」の英国軍救助話。

1942年、撃沈された敵兵である英国艦船の漂流乗組員422名を駆逐艦「雷」の工藤俊作艦長の指示のもと救助。助けた人数は「雷」の乗組員の約2倍だったとのこと。
自分達もいつ潜水艦などに襲われるかわからないのに敵兵を助けるその勇気。
しかも工藤艦長は助けた乗組員に英語で労いの言葉までかけたそうです。
その時の感謝の意を伝えたいと助けられた元英国海軍中尉サムエル・フォール氏が66年の時を経て墓前でようやく対面を果たしたと言うニュースでした。

昨夜の「最後の戦犯」の上官。。。
身の保身を図るために罪を部下に擦りつける姿を見ましたか?
上官を信じ行ったことなのに。。。
A級戦犯の数よりB,C級戦犯の処刑の数のほうがはるかに多いんですよ。
また処刑されなかったとしても直接手を下した分、ARATAさん演じた下士官のようにずっと苦しみが続いたと思います。
家族だって。。。
倍賞さん演じた母親が言っていたとおり上官が命じてやったことなのに何で家族までこんな仕打ちを受けなければならないのか?

いちばんは戦争をしないこと。。。だけど。
その次はいかにいい上官に出会うかということ。
映画『明日への遺言』の岡田資中将も最後まで部下を庇ってましたよね。
工藤艦長がもしあの時、一斉射撃を命じたりそ知らぬふりをしていたら部下はそれに従わざるを得ません。
そうそう、工藤艦長。。。
「雷」で英国軍を救助した部下のほとんどが戦死したのでサムエル・フォール氏からこの話しがあるまでほとんど国内では知られていなかったそうです。
自分だけが感謝されてはいけないと。。。