私の父という人
生まれた時から 父が私をとても可愛がっていたらしく
沢山の写真があります
・・3歳の七五三の時まで・・・
弟(3歳年下)は写真が(父との)全然無かったのは
その頃 父は 他の女性と暮らしていたんだと思います
私が小学校に入る前に 今の実家を母が購入して
母と弟そして叔母も一時同居していました
母は その頃 小料理店を経営していて
離婚した女性が 子連れで 一人自立出来るまで
我が家に同居させて生活を応援したりしていました
(5.6人は入れ替わりしていました)
山形に母の叔父がいて その子供達も母を頼りに上京して
大学生活をしていました
。.・.。。私が20歳代になって 。.・.。。.
母が私に 『貴方のお父さんが具合が悪くって
余命いくばくもないらしい そして
貴女に逢いたがっている と親戚から連絡があった』
と急に そんな成り行きになりました
母は 私が父に逢いたいと言うと どんな気持ちかしら?
と思ったら とても逢いたい 等と 言えませんでした
・・・そして 1か月位 返事をしなかったら 母は
『 貴女に逢うために 1か月赤坂のホテルで父が待っている
私が逢いたいから一緒に付いて来てくれない? 』
・・と言いましたので二人で 赤坂のホテルに行きました
(その時 母は弟を連れてゆきませんでした・・何故か・・)
Tea Lounge に行くと 父は何と
私が生まれた時からの写真のままで
すぐに わかりました
父は 『生まれて初めて具合が悪くなって
初めて医者に行ったら 癌だった!』
『君は健康に留意して いつまでも元気で暮らしていきなさい』
そんな事を私に 言った
父の側には 当時の若い奥さんが付き添っていました
そんな事があって数か月してから 母が
『貴方たちの お父さんが亡くなって
相続を破棄して欲しいと 言って来ている』
と言う事になり 私はその書類に 署名をしました
勿論 弟も・・・
その件については 母は一切自分の意見を言いませんでした
私は母が 生活力があって キチンと 不自由なく
暮らしていたので 母のプライドもあって
要求しない方が 良いかと 考えました
そして 数日が過ぎて 又 母がションボリした感じで
『書類を受け取った人が 一人1億円以上 有るから
もう少し考えた方が良いですよ』と言われ
また 書類を持ち帰って来ました
その時も 母は 自分の意見を 一言も言いませんでした
その時 億と言う 金銭感覚は想像も つかない位でした
母も弟も その件に関して 全く意見を言いませんでした
私の決断を 静かに まっていました
やはり 私は放棄することを選びました
それは 母がその方が良い・・・と思っている
と考えたからでした
しかし 実は私は思春期の頃まで
母の籍に入っているのかと 考えていました
~私が長女で 弟が長男~
戸籍謄本を取り寄せたとき 驚いたのは
何と 父の籍にはいっていて
何と 私は6女だったんです
そして 小学生のころ 感じの良い青年が
半日位 家に遊びに来て その人が帰って行ったら
母が『あの人は 貴方たちの お兄さんよ』と
言っていた事があります
・・・という事は 父という人は 子供が10人いたんです
赤坂で逢った時そばに付き添っていた人にも
男の子供さんが2人いるという事でした
・・・その人たちが 一人 1億円・・・という事は・・・
このことは1年位前に 弟が
『貴女は億と言う金額を放棄した人だから・・』 と何気に
呟いたのが 有る時 ふっと蘇ったからです
そしてず~と後で 私と弟 2億円以上のお金を相続して
母に渡したら どう~だったかしら?と思ったからです
その事は 何故か思い出した事もなく
考えた事もありませんでした
・・・父の日に寄せて・・・・
こんな思い出しかない私でした