クワの木のおじい

 

今年は珍しく、まだ枯れ葉を残している。

 

毎年、この時期は枝のみになっていた。

 

所詮枯れ葉だから、一気に手やハサミで切り除けばいいものであるが

 

それをしていない理由がある。

 

気づくと葉が一枚一枚と床に落ちているのだ。

 

タイミングが合わないから、落ちる瞬間は見る事が出来ていないが

 

これが森林になれば、枯れ葉がハラハラと落ちる瞬間を見る事はたやすいであろう。

 

そう思えば、たった一本の木から落ちる枯れ葉にも

 

情緒を感じる。