先日来院された低身長のお子様を持つお母様より
”うちの子に酔い止めの薬を飲ませております。インターネットで背を伸ばすと書いてありました”
と言われました。
なんか変だと思いませんか??
この理論が正しければ、昔からバス酔いや電車で酔ってしまい、酔い止めを飲んでいるお子様は身長が高いことになります。
酔い止めが背を伸ばすと謳ったHP(トレンド情報ステーション)を見ました。
全くもって間違ったことが書いてありましたので、ここで簡単にご報告いたします。
(正確な見解です)
2013年11月に名古屋大学整形外科グループの先生方が、軟骨無形成症という低身長を引き起こす患者様に対する新たな治療方法の可能性を発表しました
本文献には成人の身長を伸ばす、もしくは小児(軟骨無形成症以外)の身長を伸ばすとは書いておりません
現段階では軟骨無形成症の治療に有用である可能性を動物(ネズミ)実験で示唆したと言う報告のみですね。
一部に過大報告をされているようですが、本文献はインターネットから簡単にダウンロードできます。
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0081569
ご興味のある方はご覧ください。
大まかな趣旨です
軟骨無形成症の原因遺伝子はFGFR3(線維芽細胞増殖因子受容体3)のある分岐点に異常があるため、軟骨が形成されない問題があるとされております
アメリカのFDAは本患者(軟骨無形成症患者)に対して、FGFR3を阻害する物質による軟骨無形成症の治療を許可しました
そこで、名古屋大学のグループが抗ヒスタミン薬(酔い止めの薬の成分)にこのFGFR3を抑制する効果があるかどうかを調べてみました
結果Rat(ネズミ)の軟骨無形成症と同様の遺伝子モデルに対して、メクロジンという酔い止めの成分はFGF3を発言させる課程の下流でブロックできる可能性があると言う事。
どうしてこの論文から成人の身長が伸びると言ってしまう人がいるのか分かりませんが、皆様にご忠告です!
現段階では、この薬が一般の方の身長(子供も大人も)を伸ばすとは一切書いてありません
絶対にこのお薬を買ってお子様に飲ませないでください
また成人の方も飲まないでください
インターネットには誤った情報が多く散見されます
皆様には適切な目と知識を持っていただきたいと考えております
ということで、夏休みもやります!!!
小児の成長(発育)に関する医学的なメカニズムに関する説明会
低身長のお子様を持ちでお悩みのご両親のみならず、
思春期が早くきてしまっていて悩まれているご両親!
なんとなく説明を聞いてみたいご両親!
この夏休みには、是非!
当クリニックの説明会にいらしてください
7月の小児成長(低身長)に関する定例(無料)説明会
日時
7月30日(土) 13:00~
場所
クリニックの待合室
こちらのページからご予約が可能です



テーマ
1)身長が伸びるメカニズム
2)身長に関する世の中のウソ・ホント(睡眠・食事・運動に関すること)
3)低身長の治療(成長ホルモン治療)
4)思春期がきてしまった場合の身長
★とびた整形外科・内科クリニックへのアクセス★

■東西線神楽坂駅より徒歩1分
神楽坂口を出て早稲田通り直進
早稲田通り沿いで神楽坂の商店街に面しております
クリニックの看板が目印になります
■飯田橋駅より徒歩15分
神楽坂口を出て早稲田通り直進
早稲田通り沿いで神楽坂の商店街に面しております
クリニックの看板が目印になります
■地下鉄牛込神楽坂より徒歩8分



当クリニックの主な診療内容
# 小児低身長に対する成長ホルモン治療
#成長ホルモン分泌不全低身長
#SGA性低身長
#骨系統疾患(軟骨無形成症など)
#ターナー症候群
# 整形外科診療
#骨粗鬆症
#変形性膝関節症をはじめとした関節軟骨の変性疾患
#骨折・脱臼
#怪我(擦り傷・切り傷 など)
#靱帯損傷(ねんざなど)
#交通事故
#労務災害(仕事中の怪我)
# 内科診療
#生活習慣病全般
#糖尿病
#高血圧
#脂質異常症(高脂血症)
#肥満
#風邪
#腹痛 など
# 各種予防接種
# 健康診断全般