自閉症スペクトラムと診断された息子。
一歳半検診まで何も疑問に思わなかった。
初めての子だったし、周りに子供がいない環境で他の子と比較することがなくて気づかなかった。
そもそも、自分のことでいっぱいいっぱいで悔やまれることは多い。
産後うつみたいになってお世話以外はともかく眠たくて寝ていた私。
急にママになって適応出来なくて孤独の中にいつもいた。
赤ちゃんとの過ごし方なんて知らなかった。子供にどう声掛けたらいいのか、遊べばいいのかわからなかった。
ダメな母親だった。
地域の交流センターみたいなとこへ遊びに行くようになり、交流員さんが子供に対してどう接するのかをみて、学ぶことができた。
子供の障害に向き合うのはシンドイ。
でも、あの頃よりも確実に子供に向きあってる。
今、子供が可愛くて仕方ない。
今、母親である喜びを感じてる。
シンドイ事が多いけどね。笑
ママー!って私の広げた両腕に力一杯突進して抱きつく息子が愛おしい。
親子関係が築けているとはっきり分かる。
お互いにボヤけていた関係がはっきりしてきたように思う。
息子の中にママは確かにいる。
私の中にも息子がちゃんといる。
いつか息子とお話がしたい。
たくさんたくさん話したい。
当たり前じゃないことを息子を産んでたくさん知った。
普通に子供を妊娠して
普通に子供が産まれて
普通に子供が育っていく。
歩ける、話せる、食べれる、会話ができる、勉強が出来る、、、たくさんの事が奇跡のように思える。
バスに乗った時、お喋りな男の子がお母さんにずーっと話しかけていました。
お母さんは疲れていて、「ちょっと黙ってて!」と。きっと公共の場でもあったから余計に。
でも私は一生懸命話しかけているその子が愛おしく思えた。羨ましいとも思えた。
話せる子供がいたらそうなっちゃう時あるし、人間そんなもんとは分かっていてもね。
どうか目の前の奇跡を当たり前にしないで。たまにでいいから、ふと抱きしめて噛み締めて下さい。当たり前の幸せを。
私も噛み締めます。
子供を愛する事ができたことを。
ダメな母親だった私が息子に愛されていることを。
今ある幸せをきちんと感じます。
ことりママ