最近、流行りのDMRを始めるのに一番手ごろなのがこのBF-TD516という機種です。しばらく使ってみましたので、感想を記録しておきます。買おうかどうか悩んでいる方の参考になればと思います。

一言でいえば、BelFoneという中国メーカーが作っている業務無線機です。世界各国に輸出しているようで、実績はしっかりしてそうです。スプリアス測定をした方の話によると、アマチュア無線機よりもしっかり対策されているとかで作りもしっかりしてそうです。(個人的にはバッテリーだけは心配で、充電ものは国産でも無人では実施しないようにしていますが・・・)

上部のチャンネルセレクターは16chあります。オレンジ色のボタンを押すことでゾーンを2つから切り替えできるので、32chのプリセットが可能です。16chは、VoIPリンク研究会が暫定的に設定した周波数にしておくと交信の可能性が増えるかと思います。

この各チャンネルの周波数の設定はPCに接続して行います。400MHz~480MHzの間で設定可能ですが、当然我々はアマチュアバンドに準拠して設定する必要があります。JARDから保証認定を受ける際にアマチュアバンドを逸脱しないで運用する旨、誓約しています。

設定できるモードはDMRだけではありません。FMも設定可能です。ワイドとナローの設定が可能ですが、それぞれ25KHzと12.5Khzで、一般的なアマチュア無線機よりも少し帯域が広くなっています。ナローFMで設定してワイドの方と交信しましたが、変調が浅いと言われてしまいました。仕方ありませんね。

PTTの下にあるボタンを押すことで送信出力を5W、3W、1Wと変更することが可能です。このボタンに限らずボタンやチャンネル操作には音声でのアナウンスがありますので、ディスプレイが無くても困りません。

アンテナ端子はSMAPと、日本のアマチュア無線機でよくあるものとは逆になっています。なので、第一電波工業等サードパーティのアンテナを接続するためにはSMAJ-SMAJの変換プラグが必要です。元々、400MHz~480MHzと広範囲の無線機のためか、オリジナルのアンテナはサードパーティ製に変更した方が良いと実感しています。

PCからの設定でスキャンも設定可能です。私はオレンジボタンの長押しでスキャンが起動するようにしています。

DMRの利点は、SFR(Single Frequency Repeater)と呼ばれるレピーターを誰でも好きな時に好きな場所に設置できるのが大きな利点だと思っています。そのレピーターを設置したければ、上位機種であるBF-TD930 やBF-TM8250 が必要になりますが、誰かが設置してくださったレピーターを使わせてもらうのであれば、このBF-TD516で十分です。

BF-TD516であれば、JARDの保障認定も簡単に取得できます。必要であれば、情報提供いたしますのでX(toba966)でご連絡ください。