最近、夜寝る前に流すのが、

自選のJ-POPの3inch Single集MD(僕はMD愛好家 !!)。

その中に入っている井上陽水の1989年のシングル『最後のニュース』に嵌まっている。

プリンス・ウィークで彼の曲を繰り返し聴いていたら、

不意にこの曲のサビが浮かんで来たのがキッカケである。

 

それはいいとして...本題。

 

この曲は『筑紫哲也 NEWS23』の初代エンディング・テーマに使われ、

歌詞が話題を呼んだものの、チャート的には57位と振るわなかったが、

音楽的にも音響的にも個人的には好き。

 

色々、問題提起する歌詞は、結局、答えを導かない。

これはプリンスの1981年のシングル『戦慄の貴公子』と同様であり、

プリンスは原題である‶Controversy (論争)"という言葉で、

陽水は、‶Good-Night"と‶Good-Bye"でお茶を濁されてしまっている。

 

自分で考えろ!という事なのだろう。

 

井上陽水とプリンス?意外かもしれないが結構共通点が多い。

意味深でエッチな言葉使いや女性歌手に曲を書いたりするところとかね。

 

 

  日本ではシングル・カットされず。しかし凄い邦題だ(笑)。

 

 

音楽的には陽水たるフォークでゆったり歌われるが、

リヴァーヴを利かせた浮遊感のあるヴォーカルと、

つま弾く生々しいアコースティック・ギターの音の対比がリアルでいい。

控えめなキーボードとスネアの強力な破壊力も魅力的だ。

それと、ヘッドフォンで聴くと良くわかるのだが、

バックで薄っすらとパルス信号や爆発音等の現実音が鳴っているのが、

ザ・ビートルズ世代のプログレッシヴ感覚だ。

 

地味な曲だけど、心に響く1曲。

井上陽水もプリンスもボブ・ディランに負けず劣らずの天才詩人である。

 

 

  CD-Sは廃盤。惜しいなぁ。

 

 

ジャケットは印象的な‶ヒンデンブルク号爆発事件"の写真を使用。

 

故・筑紫哲也氏を偲んで、23時ちょうどにアップさせて頂きました。

締めはやっぱり、歌詞からこの言葉で。

 

 

 

`今 あなたに Good-Night   ただ あなたにGood-Bye´