昼前の地下鉄で。

小さなお子さんを連れた家族が乗ってきた。

幼稚園に通っているくらいの女の子……お父さんの足元に立っている。


その女の子がお父さんを見上げる瞳。


無防備な瞳だった。


信頼しきった瞳。


とても幸せな瞳。


この間、バニラさんが、

「…子供は、3才までに、(これからお世話になる)親に十分なものを与えている…」

そんなことを言っていたと思うけど、それはきっと、その瞳のようなことを意味しているんだろう。