古今亭圓菊『なごやか寄席 幾代餅・まんじゅうこわい・鮑のし』 | 落語探偵事務所

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今朝、古今亭圓菊『なごやか寄席 幾代餅・まんじゅうこわい・鮑のし』ユニバーサルミュージック、2010年、を聴きました。
「幾代餅」「まんじゅうこわい」(2席ともに1975年5月13日、中電ホール)、「鮑のし」(1979年4月10日、中電ホール)の3席を収録しています。
古今亭圓菊師匠の落語を聴いたのは今朝が初めてでした。
志ん生師匠が脳出血で倒れてから弟子が背負って高座に上げた、という話は聞いたことはありましたが、その弟子の落語家が圓菊師匠だと最近知ってCDを買い求めました。
3席聴いてみて…語尾の伸ばし方に特徴があり、一度聴くと忘れられない口調で、しかも志ん生師匠とはテンポはちがうものの似ているところがある、不思議な魅力の落語だと感じました。
「幾代餅」は(ラジオ番組に合わせて22~3分に収めるためか)話の展開が早くなるよう構成されていて、それを速いテンポの口調で演じており、またくすぐりをたっぷりと盛り込んであり、自然に笑ってしまいます。
「まんじゅうこわい」。テンポの速さと(ほんのちょっとだけグロい)くすぐりで軽く笑える1席です。
「鮑のし」。「これは(後程)長屋から来る繋祝儀(つなぎ)の他で御座います」の台詞を繰り返し強調するところがどうにも可笑しくて仕方ありませんでした。
ラジオ演芸番組の公開録音の高座であり、気軽に聴けました。気軽に聴けて、なおかつ印象に残りました。
同じシリーズのCDも聴いてみようと思います。